【ライブレポ】OCHA NORMA、初の日本武道館公演で魅せた、笑顔のパフォーマンス──「OCHA NORMA 2025 LIVE at BUDOKAN ～#OCHAnnel～」
2025年10月15日、
開演を告げる照明が落ちると、オープニングの映像と共にセンターステージにメンバーが姿を現す。セットリストの1曲目を飾ったのは、彼女たちの原点ともいえる和風チューン「お祭りデビューだぜ！」。デビュー当時の勢いそのままに、全身で“ありがとう！”を伝えるようなパフォーマンスに、会場の空気は一気にお祭り気分へと変貌した。
続いてはPARTY TIMEと称されたチャンネルへ。続く「ヨリドリ ME DREAM」「ウチらの地元は地球じゃん！」では、メンバーのチームワークと世界観が炸裂。まっすぐな青春を描く「学校では教えてくれないこと」では、日常の小さな悩みや希望をまっすぐ歌い上げ、等身大のメッセージで観客の心をつかんでいた。
続いてOCHA NORMAは夏の切なさを描いた「ちょっと情緒不安定？…夏」を披露。外は肌寒さを感じる気温ではあるが、彼女たちのエネルギーで、武道館を熱い空気に包み込んだ。
続く中盤ブロックでは、「わかってるっつーの！」「ウットーシー！」「黙ってついてこい！」と、ライブ定番のキラーチューンが続く。観客のコールも止まらず、武道館全体が巨大な“お茶の間”のように温かく包まれていく。
OCHA NORMAの魅力のひとつはやはり、そのパフォーマンスの熱さにある。目まぐるしく入れ替わるフォーメーション、そしてひとりひとりの個性がちゃんと立つように設計されたダンス。結成してからは3年だが、ハロー！プロジェクトの系譜にある“技術で魅せる”パフォーマンスの精度を保ちながら、フレッシュで自然体なエネルギーを感じさせた。
次のチャンネルでは、ユニットの曲のブロックへ。まずは斉藤円香、広本瑠璃、窪田七海がタイトなギターのカッティングが印象的な「イージーイージー」を披露すると、ライブの雰囲気はここからガラッと変わる。続く中山夏月姫、西崎美空はしっとりとした「1/2」で大人っぽい雰囲気を醸し出すと、米村姫良々、北原もも、筒井澪心が披露した「Peek a Boo」では妖艶なダンスとラップでオーディエンスを魅了した。
このブロックのハイライトは、研修生時代から歌い継いできた「ミステイク」。グループを形作ったメンバーである斉藤円香、米村姫良々、窪田七海、の3人がセンターステージで熱唱すると、2コーラス目から他のメンバーの合流。デビュー当初の“フレッシュさ”だけではなく、いまの彼女たちが持つ“表現者としての芯”が感じられる時間だった。
ライブはここで、YouTubeの企画「コントやってみた」が3年ぶりの復活。このコントは、じゃんけんをするだけなのだが、徐々に茶々が入り、なかなかじゃんけんが始まらないという内容。メンバーの演技力の高さが妙にクセになるVTRタイムだった。
VTRが明けると次のチャンネルでは、「デート前夜狂想曲」「素肌は熱帯夜」といった少し背伸びしたポップなラブソングが続く。衣装もスタジアムジャンパーを基調にした、ストリート風なものへとチェンジ。フリーキーなスタイルで、新たな魅力を届けた。
ライブはさらに「Super Duper Sugar Power」「Hello！生まれた意味がきっとある」へ。グループの持ち味である、パワフルで元気な姿で会場のボルテージを再びMAXへと引き上げる。続いてパフォーマンスされた「友達天体図」では、明るさと感動が再び交錯。楽曲の終盤では、会場全体で大合唱が巻き起こり、大きな一体感が日本武道館に生まれていた。
ライブはここからダンスセクションへ。個々のスキルの高さや、コンビネーションの巧みさはもちろんのこと、何よりこの日本武道館という舞台で踊るという気合いを感じる時間が流れた。
ライブはさらにここからクライマックスへ。「女の愛想は武器じゃない」「ちはやぶる」「ラヴィ・ダヴィ」となハードなナンバーを連発。パフォーマンスへ。曲のキレと感情の熱量が一体となり、ステージの完成度は圧巻だった。
終盤のMCでは、窪田七海がキュルルンビームを炸裂させる一幕も。会場一体が彼女のメンバーカラーであるピンク色に輝き、まるで窪田のソロステージのような光に満ちていた。つづいては、リーダー斉藤たっての希望でコールアンドレスポンス合戦を開催。観客たちもメンバーに負けない気合いで、その熱いコールに応えていた。
ライブはここからラストスパート。続いて披露されたのは、新曲「想定内！」。とにかくポジティブなメッセージが、これからのグループの未来を明るく照らしていた。ライブはさらに「宇宙規模でダイスキ宣言！」「Good Luckの胸騒ぎ」へと展開。元気いっぱいのエネルギーが、会場全体を包み込む。
本編ラストは、彼女たちのデビュー曲「恋のクラウチングスタート」。OCHA NORMAという存在そのものを象徴するような、笑顔とハーモニーが広がる。その歌声からは、今の彼女たちがその“スタートラインのその先”に立っていることを全員が実感していた。
アンコールで披露されたのは新曲のバラード「今日を胸に飾って」。感謝を込めたような柔らかな歌声が武道館に響き渡った。MCでは、メンバーそれぞれが時折涙を浮かべながら、この日本武道館でのライブを迎えたことへの感謝の想いを綴ると、会場からは大きな拍手が湧き起こる。ラストチューンの「シェケナーレ」では、全員が笑顔で、OCHA NORMAらしい明るさで締めくくった。
OCHA NORMAは、この3年間、一歩ずつ、まっすぐに、仲間と支え合いながら歩いてきた。その積み重ねが、この武道館の夜に花を咲かせたのだ。“お茶の間のアイドル”が、“日本中の希望”へと変わっていく。ぜひ、チャンネルはそのままで。彼女たちの未来を見届けていってほしい。
取材&文：ニシダケン
ライブ情報
OCHA NORMA 2025 LIVE at BUDOKAN ~#OCHAnnel~
2025年10月15日（水）
会場：日本武道館
M1 お祭りデビューだぜ！
M2 ヨリドリ ME DREAM
M3 ウチらの地元は地球じゃん！
M4 学校では教えてくれないこと
M5 ちょっと情緒不安定？・・・夏
M6 わかってるっつーの！
M7 ウットーシー！
M8 黙ってついてこい！
M9イージーイージー
M10 1/2
M11 Peek a Boo
M12 ミステイク
M13 デート前夜狂想曲
M14 素肌は熱帯夜
M15 Super Duper Sugar Power
M16 Hello！ 生まれた意味がきっとある
M17 友達天体図
M18 女の愛想は武器じゃない
M19 ちはやぶる
M20 ラヴィ・ダヴィ
M21 想定内！
M22 宇宙規模でダイスキ宣言！
M23 Good Luckの胸騒ぎ
M24 恋のクラウチングスタート
アンコール
EN1 今日を胸に飾って
EN2 シェケナーレ
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