夜の下北沢を歩きながら萩原朔太郎の世界に浸る…イマーシブシアター『猫町』が9/20より上演! 前作の様子もご紹介

日本独自のイマーシブシアターカンパニー・daisydoze(デイジードーズ)が、新作公演『猫町』を、2025年9月20日(土)~ 10月5日(日)の期間、ムーンアートナイト下北沢2025にて上演。観客がイヤホンをつけて夜の下北沢を歩いてゆく、音声体験とダンスパフォーマンスを組み合わせた魅惑的な内容となっています。
イマーシブシアターとは、観客が固定された座席に座って鑑賞する従来の舞台鑑賞ではなく、観客自ら会場内を動き、目の前で演者のパフォーマンスを観ながら、物語の一部として作品に参加する没入型エンターテインメントとして、2000年代のロンドンにて誕生した新しい演劇手法。
daisydoze(デイジードーズ)は、日本独自のイマーシブシアターを作るクリエイティブユニットとして、架空の設定ではなく、物語に上演地のサイトスペシフィックな要素を取り入れた作品創りを追求しているイマーシブシアターカンパニーです。
『猫町』は下北沢周辺を終の住処とした詩人・萩原朔太郎をモデルに、下北沢駅前広場から世田谷代田駅までの街を巡るというもの。夜の下北沢駅前。雑踏の中での「詩人」からの囁きをきっかけに、観客を詩と幻想の世界へと誘います。満月の光が街を照らす夜。かつての詩人の記憶と観客の歩みが重なり、朔太郎の視点から、下北沢という街の別の顔をひそやかに垣間見ることができる作品です。
【公演情報】
日程:9/20(土)、21(日)、23(火祝)、27(土)、28(日)、10/4(土)、10/5(日)
時間:16:00〜20:40(20分ごとに出発/体験時間 約45分)
集合:下北沢駅東口(改札外)
解散:世田谷代田駅周辺
※体験にはご自身のスマートフォンとイヤホンが必要です。
【チケット】
① 「猫町」公演チケット:3,500円(税込)
② 「猫町」+ムーンアートナイト特典付チケット:4,500円(税込)
※②はムーンアートナイト有料会場の入場+複数特典つき
https://eplus.jp/sf/detail/4371090001 [リンク]
【出演】
いのまいこ
森準人(声の出演)
土屋桃子/RUNA/ryoka/Kisa Takeda/ALISA/kanoko/和気香都乃/みさと
【スタッフ】
作・演出:竹島唯
クリエイティブプロデューサー・衣装:近藤香
【主催】
daisydoze
daisydoze前作『The Letters』の様子をレポート!
新しく、クリエイティブで、刺激的な体験が出来るこのイマーシブシアアター。「すごく楽しそう!でも実際にどんな感じで進むのだろう?」とお感じの皆さんに、前作『The Letters』公演のレポートをお届けします。

『The Letters』は、新作『猫町』と同じくトラベルオーディオガイドアプリ「ON THE TRIP」を活用し、ヘッドフォンから語りかられる声に導かれながら街を歩き、現れるパフォーマーによって物語へ没入していく作品。舞台は東京・渋谷。実在した恋文の代筆家をモデルに、恋文横丁周辺から百軒店までをリサーチ。この物語は「孤独」と「つながり」という普遍的なテーマを、現代都市の象徴である渋谷を舞台に描いたものです。

集合場所に行くと「PARCO前にいる赤い傘の女にこの紙を見せてください」という指示書を渡されます。映画の中のスパイみたいでドキドキ…。

その後もアプリから流れてくる声を聴きながら渋谷の町を練り歩きます。

所々で、同じヘッドフォンをつけた観客に出会い、一緒に来ているわけでは無いのに同じ時間と空気を共有する不思議な感覚。(『猫町』では自分のヘッドフォンやイヤフォンを使用しますのでお忘れなく)

いつ来ても観光客の方や、お買い物・ご飯を楽しんでいる人々でごった返している渋谷。でも、『The Letters』の物語と共に歩いていくと、文化的な歴史も深く、今まで知らなかった場所がたくさんあったのだなと気付かされます。「恋文横丁此処にありき」と書かれた碑は、渋谷にかつて存在した横丁。日本に配属された駐留軍のアメリカ兵士と恋に落ちた女性が、言葉が通じない中で思いを伝えるために生まれた「ラブレターの代書屋」という実際のエピソードから記念に建てられたのだとか。
※参照:渋谷に存在した「恋文横丁」を紐解く
https://shibutena.com/local_information/10556/ [リンク]

道玄坂の百軒店にある千代田稲荷神社も、飲み屋さんがひしめく場所に突如として現れるので、その佇まいにドキッとしてしまいました。

最終的に辿り着いた、老舗のロック喫茶「B.Y.G」。そこでは悲しくも美しい、ダンスと音楽による物語を満喫することが出来ました。その様子はダイジェストムービーで見ることが出来るのでぜひチェックを。
【動画】サウンドイマーシブシアター「The Letters」ダイジェストムービー
自分の足で街を歩いて、目と耳で物語に没入していくdaisydozeのイマーシブシアター。『猫町』ではどの様な下北沢の表情を見せてくれるのか期待が高まります。
◆daisydoze公式サイト
https://www.daisydoze-immersive.com/

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