悪名高き実在の革命家を描く映画『リモノフ』原作者が登場する本編シーンが解禁

9月5日(金)より公開する『リモノフ』(配給:クロックワークス)から、映画の原作者エマニュエル・キャレール本人出演シーン(ベン・ウィショーと共演!)の本編映像が解禁となりました。

20世紀後半を駆けぬけた悪名高き実在の革命家・リモノフの、愛と破滅のシネ・バラード 『007』シリーズのQ役や『ウーマン・トーキング 私たちの選択』(22)などハリウッド大作から個性派監督の作品まで出演し続ける演技派ベン・ウィショーが破天荒なアナーキストを熱演。数々の文学賞を受賞しヨーロッパ中が興奮した傑作伝記小説『リモノフ』を基にカンヌ国際映画祭コンペ常連監督で、世界が注目するロシアのキリル・セレブレン二コフ監督(2022年ロシアから亡命)が放つ、圧巻の演出と徹底したシニシズムで観る者を愉快にも不快にもさせる問題作!

本当のリモノフを知る原作者本人がベン・ウィショーと共演! ウクライナ侵攻による撮影中断の前日に撮影された貴重なシーン
今回解禁されたのは、40代のリモノフが作家として認められ、NYからフランスに渡って名声を手にしたあと、故郷へ凱旋帰国して演説をするために地元に帰ってきた際の本編映像です。

ウクライナホテルの朝食ビュッフェ会場でリモノフを見かけ、食事する彼に、フランスの知識人であるファンが話しかけてくる。「ソ連には自由はないが皆生き生きしている。モスクワには変わってほしくない」というその人物に、リモノフはソ連側の見張りを警戒しながら「ソ連に酷い目に遭わされてから同じことを言うなら聞く」とすげない一言を放つ。西側の悠長な人間に対する忠告を切り取ったシーンです。

このファンを演じた人物こそ、映画『リモノフ』の原作「Limonov」の著者、エマニュエル・キャレール。本作の監督キリル・セレブレンニコフ監督は「原作者が出演したら面白いかなと思って。彼は有名だから、彼の原作がベースになったというのをアピールしたかったんだ」とコメント。原作者のキャレール本人も映画出演という遊び心を大いに楽しんだが、撮影のタイミングが「ウクライナ侵攻の翌日、かつ撮影中断の前日という特殊な状況での撮影だった」ことをのちに語っています。

本作は撮影中にロシアのウクライナ侵攻が起こり、一時中断せざるを得ない状況になったが、ロケ現場をロシアから諸外国へ変更するなどして完成させたものである。映画『リモノフ』公開を記念して、キリル・セレブレンニコフ監督の特集上映も決定。過去手がけた話題作3本がスクリーンで観られる貴重な機会をお見逃しなく。

© Wildside, Chapter 2, Fremantle España, France 3 Cinema, Pathé Films.

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藤本エリ

映画・アニメ・美容が好きなライターです。

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