コロナ禍で会員数が約3倍に急増した「宅麺.com」の現状は?

冷凍食品、動画配信、通販、ルームウエア、宅配など、コロナ禍で業績がアップした企業/事業があれば、コロナ禍終焉後に一気に業績が悪化した企業/事業も多かったりします。

グルメエックス株式会社が運営するラーメン専門の通販サイト「宅麺.com」の現状を、宅麺.com事業部 EC事業推進課の牧野秀哲さんに聞いてみました。

ーーコロナ禍/コロナ禍終焉後にどういった影響をうけたのでしょうか?

牧野:コロナ禍では会員数が約3倍に増加し、2019年には20万食に満たなかった販売数が、2020年には54万食を突破、2021年には70万食以上を記録しました。これまでに累計400万食を超えるラーメン・つけ麺を販売し、ネット通販での累計販売実績No.1(※)を獲得しています。

2025年5月現在、全国700店舗以上の有名ラーメン店が加盟し、約1800種類の商品を取り扱い、会員数も55万人を突破しました。

コロナ禍終了後には一時的に売上が2〜3割減少しましたが、現在は回復基調にあり、今年はコロナ禍当時の売上を上回る見込みです。当社としては売上を維持・拡大できており、引き続きラーメン・つけ麺のネット通販市場をリードしてまいります。

(※:TPCマーケティングリサーチ株式会社が2024年6月に実施したラーメン・つけ麺に特化したインターネット通販サービスを対象とした調査より)

ーーコロナ禍とコロナ禍後での一番大きな変化は?

牧野:一番大きな変化は「注文の傾向」です。売上、平均注文杯数が一時的に減りました。背景には、コロナ禍のような“まとめ買い”が減ったことや、物価高による影響があると考えています。

ーーコロナ禍とコロナ禍後では、MAU(月間アクティブユーザー数)に変化はありましたか?

牧野:MAUについては、コロナ禍直後には一時的に減少しましたが、現在は回復傾向にあり、リピーター施策や新規ユーザーの増加によって再び上昇しています。

利用状況としては、月に1回以上購入するユーザーが約400名おり、平均で1回あたり4食弱を注文されています。

ーーコロナ禍とコロナ禍後では、売れ筋商品に違いはありますか?

牧野:売れ筋商品については、コロナ禍とその後で大きな変化はありません。宅麺では、いわゆる二郎系やこってり系が根強い人気を誇っています。実際に店舗に長時間並んで食べるよりも、自宅で気軽に楽しみたいというニーズが背景にあります。

総じて「ボリューム感がある商品」が好まれる傾向にあります。

ーー会員はどういった属性の方が多いのでしょうか?

牧野:会員の約8割が男性で、40〜50代の利用者が多くを占めています。宅麺.comは2025年7月14日に15周年を迎え、創業当時30〜40代だった方々がそのまま長く利用してくださっている一方で、新しく加わってくださるユーザーさんも増えています。

近年はテレビ出演やSNS発信を強化してきたことで、20〜30代の若い世代の利用も増えてきました。

ーーどうもありがとうございました。

コロナ禍が終焉した現在でも「行きたくても中々行けない場所にある行列必至のご当地ラーメン店の味を自宅で気軽に楽しみたい」という人にとっては「宅麺.com」は心強い存在なのかもしれません。

宅麺.com
https://www.takumen.com/[リンク]

※画像提供:グルメエックス株式会社

(執筆者: 6PAC)

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