旅先や友人宅で…使い慣れない台所で料理をするときのメニュー選び、下準備|キッチンにひと工夫

料理家の松本日奈さんが、キッチンにまつわるあれこれをつづる連載「キッチンにひと工夫」。

今回は、使い慣れないキッチンで料理をするときのひと工夫をご紹介します。

「今度、うちで何かつくってよ」に動じないために

みなさんは、自分のキッチン以外で料理をする機会はありますか?

たとえば旅行のステイ先でキッチンのある部屋を選んだり、お友だちの家や誰かの別荘で1品つくらなければいけなかったり。

パートナーの実家に帰省して「何かつくって」なんて言われないとも限りません。

今回はそんなときに慌てないように、メニュー選びや下準備、持参するといいものなどをご紹介したいと思います。

持ち寄りパーティーやお弁当にも生かせると思いますので、ぜひ読んでみてください。

何度やっても「わあ、美味しそう!」がうれしい

私はケータリングやお弁当づくり、料理教室のほか、とある事務所で昼食をつくるという機会をいただいています。「社食」ですね。

週1ペースで、事務所に備え付けされたキッチンを使って社員10〜20名様分のランチを1時間半ほどで仕上げます。

Q. メニュー選びで気をつけていることは?

一度に何品もつくる社食はもちろん、ケータリングやお弁当でも、メニュー選びで心がけているのは「1.彩り、2.バランス、3.ボリューム」です。

|1. 彩り|

ある日のお弁当。黄色い卵が大活躍。緑、赤、紫も華やかです。

社食はもちろん、ケータリングやお弁当の仕事でよく使うのは黄色が華やかを添えてくれる「卵」です。

卵を使うのは華やかさはもちろん、そぼろや卵焼きなどと料理のアレンジが利くこと、オムレツなどでボリュームを出しやすいこと、そして苦手な人が少ないという理由から。

あとは、赤、緑の食材。紫もきれいなので紫玉ねぎをスライスしたり酢漬けにしたりしてよく使います。

おなかを空かせた社員さんの「わあ、美味しそう!」は何度聞いてもうれしいものです!!

|2. バランス|

社食は大皿でお出ししています。食べる量や好みに合わせて、各自でワンプレートに取り分けるスタイルです。

できあいのものや買ったお弁当だと、新鮮なサラダや温かいスープをいただくのはなかなか難しい……。ですので、新鮮なサラダと汁物は必ずお出しします。

具だくさんのスープやポタージュは満足感があるのと、メイン料理がエスニックなものやスパイシー風味のときに、バランスがとりやすいのでおすすめです。

|3. ボリューム|

会社で働く人は世代もいろいろですし、栄養面や健康を意識されている方もいらっしゃることを考えて、新鮮なサラダやマリネはボリュームを出すようにしています。

また、社食の場合は午後からの仕事に支障のないように、重たくない(油っこくない)、スパイシーすぎないことも注意しています。食べたあとの行動までしっかり考えてつくるといいですね。

これはある日のランチプレートです。

鉄板のハンバーグをメインに、カリフラワーと水菜のサラダ、レンコンのスパイスソテー、キャロットラペ、きくらげ入りポテトサラダ、ゆで卵、チキンスープ。

こちらはつい最近のもの。イワシフライ、なすの煮浸し、冷奴と、夏らしいメニューに。サラダ、お味噌汁もおつけしました。

今後、挑戦してみたいと思うのは「麺類」。会社だと、ランチをとる時間が少しずつ違うので、時間が経つと伸びてしまう麺類やリゾットなども、工夫してお出しできたら楽しいなと思っています。

Q. 下準備はどこまで?

「サラダの葉野菜を洗ってシャキッとさせる」「肉の下処理をしておく」「卵をゆでておく」など、私は2〜3割の準備をしておきます。

現地で下処理をするとゴミになる野菜の皮はむいておく、かさばるパッケージから出してビニール袋に移しておく、などの工夫もおすすめです。

前もってチェックしておきたいのは、コンロはガスかIHか、何口かといった現地のキッチンの環境

とくに電子レンジやオーブンの有無がわかると、「あとは温めるだけ・焼くだけ」のメニューも選択肢に入れられますね。

食べるメンバーの苦手な食材やアレルギーも事前に把握しておきたいことの大きなひとつ。

Q. 持っていくといいものは?

包丁が切れないと作業効率や料理の見栄えにも影響するので、愛用のミニナイフを必ず持参します。

それから台を拭いたり食器を拭いたりするのに便利な清潔なふきんを2枚

お友だちの家なら困らないかもしれませんが、勝手のわからないキッチンでは、ラップやビニール袋を一応持っておくと、余った食材や残り物を包んだり、ゴミや濡れたふきんを持ち帰るのに重宝します。

あとは調味料。私は「なんとなく味が決まらない」というときに少し加えると味が整う「白バルサミコ」が必需品です。

慣れない環境での料理も、場数を踏むと楽しくなるはず。

「今度キッチン借りていい? 何かつくろうか?」なんて自分から名乗り出るぐらい、どんなキッチンでも美味しい料理がつくれるようになれると、ちょっとうれしいですよね。

旅先や友人宅で…使い慣れない台所で料理をするときのメニュー選び、下準備|キッチンにひと工夫

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