これはそば界のビャンビャン麺! 吉そばで麺幅10mmの「極幅そば」を食べてみた

東京には吉そばという立ち食いそばチェーンがあります。店舗数はそこまで多くないけど、本店が銀座にあったり、渋谷や中目黒、代々木などなど、都心の方に展開しているので、割と知名度は高いんじゃないでしょうか。

麺幅10mmの「極幅そば」を選べるようになった

吉そばの個人的な印象としては“手堅く美味しい立ち食いそば”といったところで、お出かけ中にササッと何かを食べたいときにあると嬉しい店のひとつでした。無難だけど、それがいい。正統派の立ち食いそばチェーン。

ところが!

今年4月頃からちょっとした異変を感じざるを得ないメニューが登場しています。

そのメニューの名は「極幅そば」。なんと麺の幅が10mmもあるらしい……。

名古屋のきしめんとか、山梨のほうとうとか、群馬のひもかわうどんとか、うどんに近い属性の麺だと幅が広いものも珍しくないけど、そばで10mmも麺幅があるものはかなり珍しいのでは。しかもそれを立ち食いそばで食べられるなんて……!

しかもそれは期間限定商品とか特別なメニューというわけではありません。うどんとそばを選ぶような感覚で全メニュー「極幅そば」を選べるとのこと。しかも「極幅そば」を選んでも追加料金はなし! なんて良心的な!

ってことで、まずは「極幅そば」のポテンシャルを知るためにざるそばを食べてみることにしました。ちなみに吉そばは大盛りも無料なので、もちろん大盛りで食券を購入! 最高かよ!

食べてみるぞ! →うわぁ……!

ウハッ! すっげえ横幅……!

こちらがその「極幅そば」のざるそばでございます。麺幅10mmってことは1cm。だけどそれ以上のインパクトを感じますねえ……。

まるでその見た目は色がくすんだビャンビャン麺のよう。もはやそばとは思えません。

さて、とりあえず食べ始めてみることにしましょうか!

ぬおおおっ……! 麺を箸で持ち上げてみるとさらに強烈なインパクト。麺は幅広いだけでなく長さも結構あるので、いつもの感覚で麺を取るとかなり重たく感じます……! これ、調子に乗ってたら割り箸がパキッといっちゃうんでは!?

しかもそばを2本も取ると、そば猪口が麺でいっぱいに。これはすごい。まあ、普通のそばの麺幅が2mmだとしたら、これだけでいつもの10本分は入ってるっていう計算になるもんなあ……!

いつものそばとは完全に別物! だがウマい!!

すでにやり過ぎ感がムンムンに漂っている「極幅そば」ですが、そのまま口に運んでみると……!

おい! 食いにくいなこれ!!

ざるそばなんてめんつゆにつけて、ズズズゥーーーーッとすすりながら食べるのが気持ちいいものですが、これだけ麺の存在感があるとまったくすすれません。これはすすったらあかん。お正月の餅みたいなもんや! 喉に詰まらせて危なくなるやつや!!

なので麺を端から少しずつかじるように、ウサギが与えられた草を食べるような感じで食べ進めるしかありません。そばを食べてる気がまったくしねえ〜!

……なんて最初の最初は思ったんですけど、蕎麦って噛むとそばの風味がするんですね。当たり前だけど、麺を飲みこむようにすすっちゃうと気づきにくい風味。

極幅そばは麺幅が広い分ムッチリとした固さが出ているから、いつもとは比べ物にならないほど麺をちゃんと噛んで食べることになるんですよ。すると噛むほどにつゆに負けずそばの風味が広がってきて……あっ、やっぱりなんかいいぞこれ……!

そばでは普通味わえないようなコシの強さはすごくいいし、そばっぽくない食感なのにそばならではの風味をいつも以上に楽しめるという不思議さ。そばを食べたい気分のときに食べたらなんか違うって気持ちになっちゃうかもだけど、極幅そばは極幅そばですごくいい……!!

一度これを体験しちゃったから、きっとこの先は普通のそばじゃなくて極幅そばを食べたい気分になることもあるんだろうなあ。新感覚でありながらどこか懐かしいような、不思議なそばでした。みなさんも機会があればぜひ!

(執筆者: ノジーマ)

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