「神秘的すぎ…」落合陽一に能、元宝塚の美声も響く―“万博コラボ”を刮目ください【大阪・関西万博】

大阪・関西万博、開幕初日4月13日。人で賑わう会場、天候は雨、おまけに風。

傘も持たず、スタンプラリーに夢中になっていた私の体力が限界を迎えたそのとき、ふらっと立ち寄ったのが、あのステージ。

気づけば世界の音楽に揺れ、能楽師登場、音楽が入り乱れる“神秘的空間”に迷い込んでいました。

ライブ? 講演? それともパフォーマンスアート?

『シグネチャープロジェクトオープニングイベント』サブタイトルは、『「いのち」のはじまり、「鼓動」のたかまり』。

第二部から飛び入り参加。まず始まっていたのは、まじめなトークセッション。

登壇者は、音楽家であり数学研究者でもある中島ちさ子氏をはじめ、メディアアーティストの落合陽一氏、ロボット工学者の石黒浩氏、元・京都精華大学学長のウスビ・サコ氏、オーストラリア館代表ナンシーゴードン氏、ヨルダン館代表代行シーファズグール氏、クラゲ館アンバサダー海乃美月氏という、計7名の豪華メンバー。

「万博の楽しみ方」について登壇者がそれぞれ語るなかで、特に印象に残ったのが、パビリオン『いのちの未来』を手がける石黒浩さんのコメントでした。

石黒さんは、かつての万博が“未来を知る・教わる”場だったことに触れたうえで、今はすでに十分なテクノロジーを手にしている時代だと指摘。そのうえで、「この万博は、自分たちでどんな未来をつくりたいのか、人間がどう進化していくべきかを考える機会にしてほしい」と語り、万博を“未来を思索する場”として提示しました。

※落合陽一さんのコメントも一部、こちらの記事で紹介しています。

神秘! ダイヤモンドのような輝きを放つ音楽体験

トーク後に始まったのが、中島さち子さん率いる『KURAGE Band(クラゲバンド)』の“ジャンル不明”のライブパフォーマンス。「創造性の民主化:つくる喜びを全ての人に!」をテーマに、多国籍で多彩な立場や個性のアーティストが、協奏と共創を体現する演奏。

▼YouTubeのライブ映像

落合陽一さんがVJとして映像演出を手掛け、元宝塚歌劇団月組トップ娘役である海乃美月氏も美声を奏で、日本、韓国、チベット、セネガル、カメルーンなど世界の楽器・演奏家、小中学生、さらには日本の伝統「能」も交わりステージに集結する、カオス・ステージ。

音と映像、異文化、普段交わらないものたちの、未知なるコラボレーション。視覚と聴覚が呼応して、シンクロしながら空間を包み込む。

韓国太鼓のチェジェチョル氏作曲の「あの山を越えて」から始まり、チベット音楽家のテンジンクンサンの歌と共に山本能楽堂の「水の輪」(観世流能楽師シテ方:山本章弘氏)に移ろい、そこから音楽人類学者の矢野原佑史氏のカメルーンの音(バカ族のポリフォニー他)と共に、最後は中島ちさ子さん作曲の「アフリカの夜」で、大阪府池田市の小中学生らによるブラスバンド、“多様な価値観をかき混ぜる”クラゲマドラーとして車椅子で登場したパフォーマーの方など、多彩なコラボレーションが実現。

まさに融合。キラキラと多面的な輝きを放つ、ダイヤモンドのような空間。

KURAGE Band、なんで「クラゲ」

疑問に思って、調べてみると、

揺らぎのある遊び、建物も生きている、中に入った一人ひとりこそが爆発的な創造性を有するいのちである:コンセプトとして透明性がほしい、時に言葉にならない説明できないもの(五感・身体性)にこそ大事なものがあるのでは?・・・などの会話の中からふと立ち現れた「クラゲ」というモチーフ。(引用元:いのちの遊び場 クラゲ館 公式サイト

とのこと。このライブパフォーマンスはこの日限りですが、KURAGE Bandは、ライブイベントを開催しているようなので、気になった方はKURAGE Bandの公式サイトをチェックしてみて下さい♪

万博って、もっと自由でいいんだ

この日のステージは、さまざまな国や文化、伝統が溶け合いながらも、どこにも属さない唯一無二の輝きを放っていました。

音楽も、科学も、芸術も。クラゲも、能も。混ざっていいし、混ざるからこそ、おもしろい。

そんな“自由”を、まるごと体感できる大阪・関西万博は、10月13日まで開幕中です。

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ぴかっとさん

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北海道生まれのアラサーです。たくましく生きたいので、筋肉をつけようとしていますが、プロテインは苦手です。読書とオシャベリが好きです。

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