シャボン玉に願いを込めて…♡大阪万博「スイスパビリオン」が幻想的でございました

巨大なシャボン玉のような姿で、大阪万博会場内でも目を引く「スイスパビリオン」。

非常に軽量な素材を使い、二酸化炭素の排出量や環境負荷をできる限り抑えた、サステナブルな設計が特徴です。
今回は、スイス政府代表で大阪・関西万博2025の運営委員会議長も務めるマヌエル・サルクリさんにご案内いただき、潜入レポートをお届けします!

“巨大な切り絵”で旅するスイス
スイスパビリオンは「ハイジがつなぐ、伝統とイノベーション」というテーマのもと、4つの球体を巡る構成。
その最初を飾るのが、美しく壮大な立体切り絵です。

切り絵細工はスイスの郷土芸術のひとつ。アルプスの名峰や氷河に囲まれた観光地「グリンデルワルト」をはじめ、スイスの歴史や伝統、文化が1枚の紙の中に精緻に描き込まれています。
さらに、よく見ると“隠れハイジ”をはじめ遊び心もいっぱい。
切り絵の中にある望遠鏡をのぞき込むと―

……あ!

スイスが誇る空手家でキックボクサーのアンディ・フグさん!!!
シャボン玉に願いを乗せて。心も晴れやか、デトックス体験

二つ目の球体へ足を進めると、目の前に広がるのはフワフワとシャボン玉が漂う幻想的な空間。
ここではパネルに向かって、“未来の社会への願い”を声に出すと、その想いが泡となってフワリと舞い上がります。

情報があふれる万博会場の中で、ここはまるで“静かな湖畔”。
来場者がリラックスできるよう、あえて情報をそぎ落とした空間。自然を愛するスイスらしい配慮が、心を癒すデトックス時間をそっと演出します。
次のエリアへ続く通路には、前日に多くの人が願った内容が映し出されていました。

公正な賃金……確かに大切。
未来を体験!人間拡張・生命・地球の最先端展示
三つ目の球体では、スイスの最新技術に触れられるエリアが展開されます。万博会期中はテーマが約2カ月ごとに入れ替わり、「人間拡張(Augmented Human)」「生命(Life)」「地球(Planet)」の順に登場します。
今回は、4月13日〜6月10日に行われた「人間拡張」をレポート。ロボット工学、AI、量子技術、拡張現実など、未来のテクノロジーを題材にした内容です。

中でも注目は、スイスの研究機関GESDAとEPFLが共同開発した「Public Portal to Anticipation」。
「科学の未来をみんなで考える入り口」として設計され、最先端の科学をもとに、5年後・10年後・25年後の未来を体験できるインタラクティブ展示です。

パネル操作と入力を通して、自分の願いや関心を“未来のストーリー”として可視化。

来場者が生み出したさまざまな未来像がディスプレイに並ぶ光景は圧巻です。
さらに、衝撃的だったのがこの食べられるロボット!

電気が通るロボット機器ながら、材料はすべて食用可能。

「お食事にロボットはいかがですか?」という挑戦的な問いかけに、思わず胸が高鳴ります。
自分が天才に!顔がアインシュタインになるフォトスポット
ドイツからスイスへ移住し、国籍も取得した物理学者アインシュタイン。スイスと縁の深い彼にちなんだユニークなフォトスポットです。
案内人のマヌエルさんに導かれ、カメラの前に立つと…なんと自分の顔がアインシュタインに。

隣のマヌエルさん、アインシュタインが似合っていて羨ましい…!
天才気分を味わえる、素敵なフォト体験でした。
開放感抜群!スイス名物の朝食も楽しめるハイジ・カフェ
館内の最上階にある「ハイジ・カフェ」は、窓から柔らかい光が差し込む開放的な空間。

大阪万博限定スイスビール「リューゲンブロイ・アルペンペルレ」(税込1,450円)やスイス名物のラクレットチーズも人気のメニュー。「ビルヒャーミューズリー」(税込1,400円)という牛乳、オート麦フレーク、クルミ、新鮮なベリーを使ったスイス名物の朝食も楽しめる本格的なカフェになっています。
クララにペーターも!ハイジ仕様のトイレ案内もかわいい。

ちなみに、ハイジ・カフェは、パビリオンとは別に運営され、専用の入口と列があるのでご注意ください。
ハイジから未来技術まで!スイス丸ごと万博体験
スイスパビリオンは予約不要で、滞在は20〜30分ほど。それでも、ハイジ探しやシャボン玉に願いを込めたり、アインシュタインになったり…気づけば夢中に。
案内してくれたマヌエルさんも、「ハイジだけじゃないスイスの魅力を知ってほしい」と笑顔で話してくれました。大阪万博もあっという間にもう終盤。スイスの“伝統と革新”をぜひ五感で体験してみてください。

- ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
- 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。