【青森】1年いつでも「ねぷた」祭り体験できる!津軽藩ゆかりの伝統工芸実演も必見
青森で夏の風物詩といえば「ねぶた」である。地域によっては「ねぷた」とも言われ、それぞれの土地でねぶた/ねぷたも違う。例えば、青森だと「ねぶた」といい、そのねぶたは人形型が多く、横に長い。弘前は「ねぷた」と呼び、扇形が多いのが特徴だ。なぜ呼び方が違うのかは、一説に「方言」とも。

ねぶた/なぷたは、夏のその祭りの時期のみだが、体験施設だと年中楽しめる。弘前のねぷたを展示、体験できる施設が「津軽藩ねぷた村」で、先日、現地を訪れてみた。

まず、高さ10メートルある大型の実物大というねぷたに、圧倒された。そばに近づくと、本当に大きく感じた。製作にどれだけの時間と労力がかかったのだろうかなども気になった。

そして、気になるねぷたの内部もここなら見学でき、ねぷたの絵や凧絵なども展示され、興味深かった。スタッフによる笛や太鼓のお囃子などの実演もあり、季節は冬なのにねぷた祭りを体験した気分を味わった。
さらに、スイカや大根などの小さなねぷたまであるのも楽しかった。将来、ねぷた祭りを訪れる際の「予習」にもここは最適だなと思ったら、青森のねぶた/ねぷたの歴史や由来などを紹介するコーナーもあった。

青森の伝統工芸品「金魚ねぷた」も、夏の風物詩。江戸時代に、上流階級しか買えなかった金魚にあこがれた庶民が、金魚をねぷたにし、子どもたちに祭りで提灯のように持たせて練り歩いたとのこと。そして近年は祭りだけでなく土産としても人気といい、定番にとどまらない金魚ねぷたなどバリエーションも広がっているという。
さまざまな金魚ねぷたの展示も見られ、どれも手作りで個性あり、思わず見入ってしまった。金魚と同じく手のひらサイズ、干支のねぷたもあった。

煌びやかなねぷたを館内で堪能した後、外に出ると、趣ある庭園を散策した。「揚亀園」(国指定登録文化財)で、津軽富士で知られる岩木山と弘前公園の老松を借景とした津軽独自の大石武学流庭園だ。茶室もあった。

さらに、津軽藩の時代から残る米蔵を利用した工房「たくみ」もおもしろかった。津軽藩ゆかりの伝統工芸に、直に触れられる場所という。
津軽塗、こぎん刺、こけし・こま、津軽焼、津軽錦絵(ねぷた絵と凧)の職人が制作風景を近くで見学。商品の販売もあり、もし気に入ればその場でお土産として買えることもあると聞いた。

さらに、津軽三味線の生演奏や資料展示、津軽の民工芸品の製作体験、食事処、土産店なども。ねぷたの祭りだけでなく歴史や文化、さらに津軽藩ゆかりの伝統工芸まで網羅し、じっくり体験すると半日から1日はかかりそうな充実した施設だった。弘前公園のそばにあるので、観光スポットとして訪れるのも便利な場所だ。
津軽ねぷた村
http://neputamura.com/
(Written by AS)

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