【京都府京都市】「京都新世代いけばな展2025」のテーマは“COLOR”!若手華道家の作品が新聞の印刷工場跡を彩る


京都で生まれ育ったライター・紫原が気になった地域の情報をお届け。今回ご紹介したいのは、若手華道家による作品が新聞の印刷工場跡地に集結する「京都新世代いけばな展2025」だ。京都市中京区にある京都新聞ビルにて、1月30日(木)から2月4日(火)まで開催される。

いけばなの歴史と京都とのつながり

四季折々の草花を器に活けて自然との調和を見出す華道は「いけばな」とも呼ばれ、日本を代表する伝統文化だ。

その歴史は古く、飛鳥時代には原型となる風習が存在していたともいわれている。室町時代に花を器に挿す様式が成立すると、朝廷や武家に好まれるように。その後、いけばなは時代の変化に適応しながら、広く社会に浸透していった。

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「第6回野外いけばな展」青曙流 藤田曙馬氏の作品

もともと屋内に作品を飾っていたが、現在では大型施設やステージなど、場所にとらわれず展示するケースも増えている。また、映像や音楽、演劇とのコラボレーションを通じて新しい表現方法を模索。さらに、華道家によるデモンストレーションやパフォーマンスといった“花をいける”姿勢にも注目が集まっているという。

数多くの流派に分かれているなかでも、三大流派のひとつ、池坊(いけのぼう)はいけばなの理念を確立させた根源だ。そして、京都の六角堂は池坊の家元が住職を務めることから、いけばな発祥の地としても知られている。

つまり、いけばなと京都には深い縁があるといえるだろう。

“COLOR”で会場に命を吹き込む「京都新世代いけばな展2025」

そんな京都では、華道の振興と次代を担う若手華道家の育成を目指す「京都新世代いけばな展」が行われている。「京都新世代いけばな展」とは、京都を拠点に活動する若手華道家が、企画から作品展示に至るまで携わる展覧会だ。

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「京都新世代いけばな展2022 花、見にこっ♪」会場風景

最近では、2024年11月に京都府立堂本印象美術館にて「第6回野外いけばな展」、2022年11月に「京都新世代いけばな展2022」を開催した。


そして今回の「京都新世代いけばな展2025」では、池坊をはじめとする29流派から若手華道家60名が参加。前期と後期合わせて、53作品を展示する予定だ。“COLOR”をテーマに、色鮮やかで個性豊かないけばな作品が鑑賞者の視線だけでなく心も捉えることだろう。

実は会期中に生け替えが行われるため、前期と後期で展示内容が異なるところも見逃せないポイント。ぜひどちらの期間にも足を運び、お気に入りの作品を探してみて。

また、会場となる京都新聞ビル地下1階も見どころのひとつ。

京都新聞ビルは京都市のほぼ中心、京都御苑の南側に位置している。その地下は1975年に現社屋が完成して以来、新聞の印刷工場として40年にわたって稼働していた。2015年11月28日に役目を終えた後は、アート作品の展示場所やイベント会場として利用されている。

今なおインクの飛び散った跡が残り、往時の活気を感じさせる印刷工場跡。その空間に“COLOR”の魅力溢れるいけばな作品が並べば、たちまち草花の命が吹き込まれ、新たな輝きが生まれるのではないだろうか。

さらに展示構成では、工場跡の特徴的な造作を活かしているんだとか。普段とはまた違った角度からいけばな作品に触れられるという点でも、期待が高まる。

展覧会の関連企画も要チェック


展覧会開催中は、より多くの方々にいけばなの魅力を知ってもらうべく、2つの関連事業「カシャっと my color」が企画されている。

1つは、京都新聞社のカメラマンによる撮影講座と撮影会だ。

華道家のデモンストレーションを被写体として、京都新聞社のカメラマンが会場といけばな作品のコラボレーションをより美しく、個性的に撮影するためのコツをレクチャーする。講座の後は参加者が実際に撮影し、個人でのレクチャーもあるとのこと。

実施日時は2月2日(日)の11時からと14時からの2回で、各回の所要時間は30分程度。定員はなく、当日会場にて参加を受け付ける。参加費も不要なので、この機会に手持ちの一眼レフやスマホで撮影スキルを磨いてみては。

もう1つは、インスタグラムへの写真投稿キャンペーン。

1月30日(木)から2月5日(水)の期間、会場内で花の入った写真を撮影したら、Instagramで「#京都新世代いけばな展2025」のハッシュタグを付けて投稿しよう。投稿の中から選ばれた人に、QUOカードなどがプレゼントされる。

ちなみに最優秀賞は1万円のQUOカード、委員長賞は5000円のQUOカード、特別賞はいけばな花器と剣山のセットだ。

イベント概要

「京都新世代いけばな展2025」の開催期間は、前期が1月30日(木)~2月1日(土)、後期が2月2日(日)~2月4日(火)を予定している。

開場時間は、前期・後期ともに10時から19時まで。ただし、それぞれの最終日にあたる2月1日(土)と4日(火)は15時45分最終入場で、16時閉場となるので要注意だ。

会場の京都新聞ビルは、地下鉄烏丸線「丸太町駅」7番出口からすぐとアクセス良好。バスの場合は、京都市営バスあるいは京都バスの「烏丸丸太町」で下車後、徒歩2分となっている。

なお、ビル専用の駐車場はないので、なるべく公共交通機関を利用するのがおすすめ。

さまざまな流派から若手華道家が出瓶するとあって、華道を習っている人にとっては知見を広める良い機会となりそう。もちろん、未経験者や初心者であっても、いけばなに少しでも興味があれば、新聞の印刷工場跡との鮮やかなマリアージュを五感で楽しめること間違いなしだ。

■京都新世代いけばな展2025
会場:京都新聞ビル地下1階
住所:京都市中京区烏丸通夷川上ル少将井町239

イベント詳細ページ:https://www.pref.kyoto.jp/bungei/news/ikebana2025.html
京都新世代いけばな展公式Instagram:https://www.instagram.com/kyoto.shinsedai

ライタープロフィール

紫原もこ
生まれも育ちも京都のWebライター。とはいえ京都についてはまだまだ勉強中。趣味は観劇、美術館・神社仏閣巡り。

   

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