月ではうさぎがお餅つきをしているといわれるけれど・・、その理由はお釈迦様にあった!?

「お月見」をするのが定番の「十五夜」は、月が美しく見える夜を意味します。

そんな月ではうさぎがお餅つきをしているとされています。
しかし、なぜ月にはうさぎが住んでいるといわれるのでしょうか?

この記事では「十五夜」はもちろん、月とうさぎの関係についても解説します。

月とうさぎとお釈迦様の関係

ここでは月とうさぎとお釈迦様の関係を解説します。

お釈迦様の前世はうさぎ!?

月が美しい「十五夜」には「お月見」をして楽しむのが定番です。

誰もが「月にうさぎが住んでいてお餅つきをしている」という言い伝えを聞いたことがあると思いますが、実は仏教の説話にも月のうさぎの物語が伝えられています。

もともとお釈迦様は王子として生まれる前、いくつもの生き物として生まれ変わって善行を積みながら天寿を全うしたとされています。

その結果として悟りを開き、ブッダとなったとのことです。
そのブッダの前世がうさぎだったという話があります。

特にインドに伝えられているお釈迦様の前世における物語「ジャータカ神話」で、お釈迦様の前世はうさぎだったというエピソードが描かれています。

うさぎがお餅をついている理由

うさぎの餅つきの由来は古代中国にあるとされています。

当時、古代中国には「月のうさぎは杵と臼で不老不死の薬を作っている」という言い伝えがありました。

転じて、日本でも「月にうさぎがいる」と言われるようになったそうです。

ただし、不老不死の「薬」がなぜ「餅」になったのかは定かではありません。

一節によると「うさぎが帝釈天のために餅つきをしている」という話や「うさぎが食べ物に困らないよう餅をついている」「満月を意味する望月(もちづき)から来ている」など、いくつかの説がありますが詳細は不明です。

月にあるうさぎ模様の正体とは

ここからは月にあるうさぎ模様の正体を解説します。

うさぎの模様は、月の海?

月は「うさぎが住んでいる」「うさぎがお餅つきをしている」とされます。

確かに、月の表面を見ると黒ずんだ模様のようなものが見えます。

しかし、実はこの模様は月の「海」と呼ばれる部分なのです。
つまり私たちは月の海の部分を見ているわけです。

もちろん、海とはいっても地球のものとは違って水はありません。
むしろ、火山の噴火によって噴き出たマグマが冷えて固まったものです。

月においてはその溶岩の固まった部分を海と呼んでいるわけです。

ちなみに、白い模様は「陸」と呼ばれることがあります。

世界では他のものに見えている

日本や中国では「月の模様=うさぎ」と捉えるのが定番です。

しかし、外国では他のものに例えられます。

例えば、ヨーロッパではあの模様はカニとされます。
他にも、アメリカでは女性の横顔とされることがあるそうです。

このように月の模様は国によって見え方も異なるのが特徴です。

お月見をする「十五夜」とは

ここからは「お月見」をする「十五夜」とは何か解説します。

「十五夜」はいつ・なんで行うの?

「十五夜」は旧暦8月15日に「お月見」をする行事です。

新暦では9月~10月に訪れるのが特徴で、空気が澄んでいることから月が綺麗に見える日としても広く認知されています。

もともと「十五夜」は中国の「お月見」が原型で、平安時代に日本に入ってきた「お月見」を平安貴族だけで楽しんでいたとされています。
当時は船に乗ってお酒などを飲みながら月を楽しむのが定番だったそうです。

それが次第に庶民にも広まり「十五夜=お月見を楽しむ日」として広まったとか。

現代でも秋の夜長に月を見て楽しむ風習は日本各地に残っています。
ただし、日本では秋の収穫に対する感謝を伝える日でもあるのが特徴です。

そのため、当日は秋の味覚をお供えしたり五穀豊穣を願ったりすることもあるようです。

「十五夜」は満月とは限らない??

「十五夜」は「中秋の名月」と呼ばれ、旧暦8月15日に訪れます。

昔は7月と9月のちょうど真ん中を「中秋の名月」と呼んでいました。
しかし、当時は新月から数えて15日目の満月の夜を「十五夜」と呼んでいたため、現代の日付の数え方とは微妙にずれているのが特徴です。

そのため、現代では必ずしも「十五夜=満月」となるとは限りません。

その点は「お月見」の際に注意が必要となってくるのではないでしょうか。

まとめ

「十五夜」には「お月見」をして楽しむのが定番です。

そんな月にはうさぎがいるとされているのですが、実はその背景にはお釈迦様の前世がうさぎだったことが関係しているとされています。
詳しくはインドの「ジャータカ神話」で語られています。

秋の夜長には、そんなうさぎを眺めながら「お月見」を楽しんでみてはいかがでしょうか?

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