正月のおせち料理に入っている「伊達巻」、その由来は?なんだかいろいろ説があるみたい!!

正月のおせち料理に欠かせないもの、それが「伊達巻」です。
ただ、この「伊達巻」はどこから来たものなのでしょうか?

今回は様々な由来を持つ「伊達巻」について解説します。

「伊達巻」とは

まずは「伊達巻」がどのようなものなのか見ていきましょう。

伊達巻はこんな食べ物

「伊達巻」はすり身に鶏卵と砂糖を混ぜて焼き、巻いて棒状にしたものを言います。

渦巻き模様の黄色い「伊達巻」は見た目も華やかです。
そのため、おせち料理などに入れられる食べ物となります。

なお、巻かずにそのまま焼かれたものは「厚焼き」と呼ばれます。
他にも梅の花の型に流し込んで焼いたものは「梅焼き」と呼ばれるなど種類によって呼び名が変わるのも特徴です。

味付けは東日本と西日本で異なる傾向に

「伊達巻」は東日本と西日本でやや性質が異なる食べ物です。

そもそも東日本では「伊達巻」と呼ばれますが、西日本では「の巻」「トラ巻」と呼ばれることもあります。
そのため、呼称からして違うわけです。

味付けに関しても東日本と西日本では微妙に変わってきます。
現に東日本のものは甘さが強めですが、西日本のものは甘さが控えめなのが特徴です。

諸説ある「伊達巻」の由来

ここからは「伊達巻」の由来について見ていきましょう。

原型とされる「カステラかまぼこ」

「伊達巻」は「カステラかまぼこ」が原型という説があります。

江戸時代、長崎に伝来した卓袱料理の中に「カステラかまぼこ」と呼ばれるものがあったそうです。

ちなみに卓袱料理とは中国と西洋の料理を日本人好みにアレンジした料理のことを言います。

その中の1つである「カステラかまぼこ」が「伊達巻」の原型となったとされているのだとか。

名前の由来は『見た目を引く姿』から?

「伊達巻」の「伊達」にはおしゃれなものという意味があります。

確かに「伊達巻」は鮮やかな黄色をしていて人目を引く色合いをしています。

転じて、誰もが目を惹かれる派手な卵焼きという意味で「伊達巻」と呼ばれるようになったという説があるのだとか。

着物の『伊達巻』を連想させた事を由来とする名前?

「伊達巻」は「カステラかまぼこ」が江戸に伝来した際「伊達者」が着ていた「丹前」に似ていると言われたという話もあります。

そこから「伊達巻」という名前となったという説もあるとか。

戦国大名・伊達政宗の好物だったことから来た名前?

一部では時の戦国大名、伊達政宗の好物から来たという説もあります。

戦国時代に名を馳せた伊達政宗は魚のすり身と卵を使用した「平玉子焼」が好物だったと言い伝えられています。
その「平玉子焼」は当時「伊達焼」と呼ばれていたとか。

その「伊達焼」を巻いたものが「伊達巻」と呼ばれるようになったとされています。

「伊達巻」にまつわる豆知識

ここからは「伊達巻」に関する豆知識を見ていきましょう。

おせち料理に入っている理由

「伊達巻」はおせち料理の「口取り(最初に出される酒の肴)」の1つとして重箱の1段目に詰められるのが一般的とされています。

中でも「伊達巻」は華やかさを表すものとして入れられます。
これには卵の黄色が豪華な雰囲気を作り出し、おせち全体を鮮やかにしてくれる効果があるのだとか。

それだけでなく「伊達巻」は知性も表しているとされています。
「伊達巻」は勉学などで使用する巻物の形状に似ていることから学業成就の願いも込められるそうです。

他にも卵を使用していることから子孫繁栄や家庭円満の願いを込めて入れられることもあります。

5月24日は「伊達巻の日」

5月24日は「伊達巻の日」とされています。

この日付は「伊達巻」の名前の由来とされる伊達政宗の命日にちなんでいるのだとか。

その彼が亡くなった日付が5月24日だったことから制定された記念日となっています。

まとめ

「伊達巻」の由来には色々な説があることがわかりました。
日本では正月のおせち料理として入れられる「伊達巻」ですが、由来までは知らない人もたくさんいるかもしれません。

その背景にはいくつかの逸話が隠されていたようです。

ぜひこの記事で知った雑学は年末年始に活躍すると思うので、正月まで覚えておきましょう!

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