【急上昇ワード】ReoNa、総勢80名を超えるミュージシャンが参加した約5年ぶりとなるバースデーライヴ

【急上昇ワード】ReoNa、総勢80名を超えるミュージシャンが参加した約5年ぶりとなるバースデーライヴ

ReoNaが、2024年10月20日(日)東京ガーデンシアターにて、ワンマンライヴ〈ReoNa ONE-MAN Concert “Birth 2024”〉を開催した。

前日には同じ会場で、自身が歌唱を担当するTVアニメ『ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン(以下、GGO)』に登場する歌姫・神崎エルザ(CV:日笠陽子)との「対バンライブ」となった『神崎エルザ starring ReoNa × ReoNa Special Live “AVATAR 2024”』を開催したReoNa。彼女が今日挑むのは自身の26歳のバースデー当日のライブ、デビューしてから紡ぎ続けてきた「絶望系」の音色は広く高い東京ガーデンシアターの空間にどう響き渡るのか、チケットは早々にソールドアウト、注釈付きの指定席を急遽開放するなど期待値は早々に高まっていた。

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蜃気楼のようにステージに登壇したReoNaの選んだ一曲目は「BIRTHDAY」。生まれた日、新しい一年の始まり、それを盛大にお祝いするというわけではなく、あくまでも痛みの先に生まれる明日への希望のステップの一日。続いて「Let it Die」、そして『月姫 -A piece of blue glass moon-』主題歌「生命線」、『アークナイツ【黎明前奏/PRELUDE TO DAWN】 』オープニングテーマ「Alive」と切なく、広大な楽曲を紡いでいく。

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ReoNaの始まりのお歌「SWEET HURT」から、「unknown」「いかり」「原作者」など、何者でもない、でもたしかにそこにいる“あなた”への音楽が続けて放たれていく。

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ステージ上手上部にひっそりとスポットライトが差し込む、デビュー当初から大事に歌い紡がれてきた「トウシンダイ」の時間。じっくりと歌い上げられ、様々な感情がReoNaから客席に向けて放たれる。それを受け取った観客の思いがグルーヴとして会場に渦巻いていく。バンドメンバーもコーラスとして参加した「Someday」は、ReoNa自身が14歳の時に感じた絶望を詰め込んだ一曲。やりきれない思いと、逃げ切れない現実の間で大人になってきたReoNaは今ステージの上であの時の自分自身に語りかけるように歌う。

すっとステージの中央にあぐらをかいて、ギターを抱えたReoNaが語った26歳の目標は「免許を取る」こと。少し暖かい空気になったところで、トイピアノの鍵盤がReoNaの手で叩かれる。アコースティックで歌い出したのは「絶望年表」。自身の足跡をなぞるように優しく、しっかりと演奏されたその流れのまま「辛いとき辛いと言えたらいいのにな」の言葉から「決意の朝に」(Aqua Timezのカバー)が歌われていく。胡座をかいたリラックスした姿のまま絶望と決意を語るReoNaはとてもしなやかだ。

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流れは更にドラマチックに進んでいく、絶望を超え、決意の先に響かせる人間讃歌「HUMAN」はどこまでも強く、伸びやかなメロディーが会場を満たしていく。「ガジュマル~Heaven in the Rain~」は亡き祖父を思い歌われた一曲、自身の絶望を紡ぐように歌っていたReoNaは、様々な人々の思いを受けられるシンガーに成長している。

熱いバンドセッションの後、白いワンピースに赤いライダースを羽織ったReoNaから待望の言葉が投げかけられる。

「ここからは、立って一緒に楽しみませんか?」

ReoNaの号令とともに座っていた客席は一斉に立ち上がり、ここからはラストスパート。シャドウダンサーズ20人を引き連れての「シャル・ウィ・ダンス?」では自身もタップを披露し、会場を埋め尽くした観客とともに踊り、泡沫の享楽を楽しんでいく。

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再度黒のライダースに身を包み、自身の代名詞とも言える「ANIMA」では圧倒的な照明と共に、一人ひとりに音楽を通して“魂の色”を訴えかけていく。

「死ぬ気で遊ぶ準備はできてますか?」一体となった東京ガーデンシアターでは最新曲「GG」がドロップされる、昨日の『AVATER』で神崎エルザから譲り受けたギターをかき鳴らす姿は新鮮かつ最新のReoNaだ。がなりあげるように、そして時に切り裂くように歌う姿に客席は温度を上げていく。サビ終わりの気だるげな「Yeah」の声にはゾクリとさせるロックの雰囲気が漂っている。新境地を叩きつけていく姿を見せつけたあとにReoNaは、

「ReoNaのライブにアンコールはありません」と約束の言葉を放つ。先日の『AVATER』では神崎エルザに請われて禁断のアンコールを披露したが、あれはあくまでエルザの主催ライブ。今日は徹頭徹尾ReoNaの空間だ。

総勢48人のクワイヤーを引き連れて歌われたのは、『ソードアート・オンライン』原作小説刊行10周年テーマソングとなる「Till the End」。圧倒的な世界観のこの楽曲から間髪入れず、光が道のようにReoNaの後方に広がっていく。

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「出会ってくれてありがとう」

その言葉からライブの最後に放たれたのはゲーム『ソードアート・オンライン フラクチュアード デイドリーム』主題歌「私たちの讃歌」。10分40秒に渡る壮大な組曲で歌われるのは「ありがとう」の思いと言葉。全てのバンドメンバー、クワイヤー、そしてReoNaが感謝を壮大な音楽に乗せて降り注ぐように届けていく。絶望を救ってくれる曲を探していた少女は、6年のアーティスト活動の中で希望と未来を歌うシンガーに進化した。まるでこれまでの彼女の足跡を追うような、総勢80名を超えるミュージシャンによる特別なライブは、感動の中で幕を閉じた。

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来年3月には全国6都市を巡る『ReoNa ONE-MAN Live Tour 2025 “SQUAD JAM”』の開催も発表された、オールスタンディングのZeppツアーではどんな新しいReoNaが見られるのだろうか?万雷の拍手に涙ぐんだ26歳最初の日、また一歩ずつReoNaは歩んでいく。

文:加東岳史

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