【世界の端に行ってみた】イタリアの「ブーツの先端」に行ってみた / そこにあったものとは
世界中にある「端」や「先端」や「行き止まり」に行ってみたい。なんだかよくわかんないけど行ってみたい、見てみたい、足を踏み入れたい。そんな気持ちで前回は栃木県那須塩原市板室の「沼原湿原」に行ってみた。
イタリアの「ブーツの先端」に行ってみた
今回はイタリアの「ブーツの先端」に行ってみた。イタリアの地形がブーツのように見えることから、それを踏まえてみれば、シチリアの町・トラパニがブーツの先端、つま先ということになる。たぶん。
ナポリから寝台列車でパレルモ→ トラパニ
まさにイタリアの端、先端、行き止まりともいえる場所。ナポリから寝台列車でパレルモまで行き、そこから乗り換えてトラパニに向かった。
車窓は瀬戸内海を彷彿とさせる海、そして北欧の風景を思わせる家と自然が続く。
ヨーロッパの最終到達点はトラパニといえるのでは!?
トラパニの駅に到着。なんと、鉄道もここが「行き止まり」だった。線路もここで終わってる。つまり、北京からも、東欧からも、北欧からも、ヨーロッパの最終到達点はトラパニといえるのでは!?
これは興味深い。ということで、とりあえず、いつもはやらない記念撮影をしたのだった。
仮想空間にいるかのような感覚
街の雰囲気は、なんというか、人が少なくて、のどかなようで、奇抜で不思議な街。地形的に先端にある街なので、周囲が海に囲まれているため、だいたい、どの道も先には海が見える。
東側に行かなければ、どの道もまっすぐ突き進んでいくと海にぶつかる。石造りの建物は美しく、人が少ないのもあって、なんだか仮想空間にいるかのような感覚に。
イタリアの「ブーツの先端」にはリニエ塔
今回の目的地、イタリアの「ブーツの先端」にはリニエ塔がある。なんでも、1672年に海賊から街を守るべくシチリア王国が建てたのだそうな。激しい雨風にぶち当たりながらもまだ存在しているのはスゴイ。そして現在はリニエ塔市立博物館になっているそうな。
「ブーツの先端」は、このリニエ塔の裏側にある。塔の端に細い通路があるので、そこを通って「ブーツの先端」へと向かう。すると……。
風景もステキではあるのだが
おおっ! 先端は岩だった! 当然かもしれないが、岩、そしてその先は海。もしそのまま直進して行くことができるならば、その海の向こうにはサルディーニャ島、そしてスペイン。
正直、風景としては「すごい!」「素晴らしい!!」と強く感じるものではないが、なにより、子どものころから世界地図で見ていたイタリアの先端に自分がいるということ、そこに心を震わせたのだった。
もちろん、とても美しい海だし、風景もステキではあるのだが。
ブーツの先端にあるピッツェリアに行く
先端に到達したら、あとはメシだ。まあ、イタリアに来たら、ピザだよな! ということで、目星をつけておいたピッツェリアに行き、一人なのに3~4人前ぐらいあるピザをオーダー。
職人さんにお願いして、調理を撮影させてもらったのだが、これが実に興味深かった。トマトベースのピザを大量に焼いていたのだが、握りつぶしたかのような武骨なトマトを適当(!?)に生地にのせていく。
結局は客が食べて美味ければ正解
トマトが丸ごと乗っている生地もあれば、ほとんど乗ってない生地もある。どう見ても適当にしか見えないのだが、なんていうか、無知だから言えるのかもしれないけど、その武骨さがイイ。
職人からかると、きっと武骨でも適当でもないんだろうな。それてイイと思ってるんだろうな。結局は客が食べて美味ければ正解。そして、実際に食べてウマかった!
トマトのピザとチーズのピザの両方を買った
イタリアの「ブーツの先端」のピッツェリアということで、ここでも記念撮影してしまった。ピザとともに! ちなみに、ピザが2箱あるのは、トマトのピザとチーズのピザの両方を買ったから。腹が減りすぎて、欲張ってしまった。
余談だが、イタリアでピザを食べるときはトマトベースとトマト不使用のチーズベースの双方を食べることにしている。チーズ!! 塩!! ルッコラ!! 生ハム!! トマトがなくともじゅうぶんウマイ。
お菓子屋さんで手作りジェラートを食べる
おやつはジェラート。街のスイーツ店というか、お菓子屋さんで手作りジェラートを食べる。カステラ作りが得意なスイーツ職人のおじいさん。味見させてもらったが素朴でウマかった。
なんていうか、素朴って、おいしさを追求すると最終的にたどり着く、グルメの到達点な気がする。うまい。グラッツエおじいさん。
出入国の手続きがかなり時間かかる
ここからどこに行こう。アフリカ大陸に行こう。ということで、翌日に港に向かってチュニジア行きのフェリーチケットを購入。
出入国の手続きなども含めて、かなり時間がかかるので、もし行くことがあれば、けっこう早めに港へ向かったほうがイイ。
クルマに家財道具を積みまくりファミリー
チュニジアへと向かいたい人たちがたくさん港にいた。クルマに家財道具を積みまくって、そのままフェリーに乗るファミリーも多数。それにしても、荷物、積みすぎ!
なんかクルマでお菓子を売ってる人もいた。おそらくフェリーで食べる用に売っていると思われる。きっとフェリー内では高めの値段なのだろう。ここで買えば安いと。
イタリアからチュニジアへのフェリーに乗る
チケットをスタッフに見せて船に乗る。今回は個室にしたが、座席も何もなく、「ただ乗るだけ」という人もいるみたい。というか、そういう人が多くいた。激安チケットなのだろう。
地面にシートを敷いて、通路で寝ている人もいた。しかしリッチな人も多いようで、フェリー内のバーでお酒を飲んだり、ゲーセンで遊んだりしている人も。
次回の『世界の端に行ってみた』はチベットのアチェンガルゴンパ
旅はまだ続くのだが、イタリアの「ブーツの先端」に行くという目的は達成。これからも世界中にある「端」や「先端」や「行き止まり」に行ってみたい。
次回の『世界の端に行ってみた』はチベットのアチェンガルゴンパ。
(執筆者: クドウ秘境メシ)
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