「記憶」の持つ独自性と共通性を探る。都築まゆ美 個展「Whose Memory? 記憶のふち」




Otherwise Galleryにて、都築まゆ美個展「Whose Memory? 記憶のふち」が開催。


都築は、武蔵野美術大学造形学部工芸工業デザイン学科 インテリアデザイン専攻を卒業後、装画やイラストレーション、立体造形など、幅広い分野で活躍しているアーティスト。リソグラフ作品で知られる都築ですが、本展では彼女が近年力を入れている油絵を中心に新作・近作を交えて紹介する。
都築は、リソグラフの版制作に伴う制約や、大きなキャンバスに油絵の具で描くことへの憧れから、油彩に取り組み始めた。アクリル絵の具での制作を経て、より深い質感を追求するために油絵の具へとシフトし、層を重ねることで生まれる色の重なりや質感にリソグラフとの類似性も見出しながら、新たな表現を模索している。
本展では、都築が日頃からテーマとしている「記憶」を軸に、記憶の持つ独自性と共通性を探る。一見すると幸せな日常の風景のようでありながら、どこか儚く、不穏な雰囲気が非日常を感じさせる作品を通じて、鑑賞者は自身の記憶や感覚を確かめながら、心に触れるポイントを見つけることだろう。





以下、アーティストによるステイトメント。


日常的な物事をモチーフに日常からこぼれ落ちる感情や記憶を描いています。
以前ある鑑賞者の方が「なかった記憶」と表現されました。
多くの方々に「実際に自分の脳裏にある記憶ではないのに、自分の記憶のように感じる」と言われます。
作家としてはとても嬉しいことなのですが、同時に不思議な感覚でもあります。
本展では、私の個人的な記憶をモチーフにした作品と、イメージとしての記憶の作品を織り交ぜることで記憶の持つ独自性と普遍性を探ります。
そもそも記憶というのは曖昧でぼやけているので「記憶のふち」なんていうものはないのでしょうが、個人的な記憶とイメージとしての記憶とのふちを辿り、混ざり合ったその領域に新たな物語と対話が生まれることを願っています。
-都築まゆ美





都築まゆ美 個展「Whose Memory? 記憶のふち」
会期:8月23日(金)〜9月21日(土)
会場:Otherwise Gallery アザワイズ ギャラリー

〒107-0062 東京都港区南青山5-7-17 小原流会館B1F
tel 03-3797-1507
email [email protected]
open 12時〜19時
close 日曜・月曜・火曜

google maps
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都築 まゆ美 Mayumi Tsuzuki

1966年東京生まれ。
1988年武蔵野美術大学造形学部工芸工業デザイン学科卒。

人物、建物、風景など身の回りにある物事をモチーフに、相反する2つの側面の間を綱渡りをするように生きている私たちの日々の小さな緊張感を描く。油彩のペインティングや、細密な鉛筆画を版としたアナログ×デジタル版画のリソグラフ、布による立体オブジェFabric trophyの制作など様々な創作活動をしている。

主な展示歴
2024 個展『LIFE』/ chignitta space
2024 個展『In bloom』/ FEELSEEN 銀座
2024 ONE ART TAIPEI 2024 / 台湾
2024 tagboat Art SHOW / 大丸東京
2023 WAVE 2023-24 / Lurf MUSEUM
2023 LUMINE ART FAIR / ニュウマン新宿
2023 ONE ART TAIPEI 2023 / 台湾
2023 tagboat ART FAIR / 銀座三越
2022-2019 WAVE / 3331アーツ千代田
2014 Affordable Art Fair/シンガポール
2013 SCOPE BASEL / スイス・バーゼル
2013 SCOPE Miami Beach / U.S.A・マイアミ
2013 Affordable Art Fair / 香港
2012 Affordable Art Fair / U.S.A・ニューヨーク
2012 Affordable Art Fair / オランダ・アムステルダム

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