AMD Ryzen AIプロセッサーを搭載したASUSのゲーミングノートPC「ROG Zephyrus G16」レビュー

ASUS JAPANが8月に発売したゲーミングノートPC「ROG Zephyrus G16 GA605」のレビューをお届けします。2024年3月発売で薄型・軽量の洗練されたデザインにリニューアルした「ROG Zephyrus G14」と同時期にリニューアルした「ROG Zephyrus G16」が、最新のAI CPU「AMD Ryzen AI 9 HX370」を搭載したモデル。お借りしたモデルはグラフィックスにNVIDIA GeForce RTX 4070 Laptop GPUを搭載しています。

SLASH LIGHTINGが目を引く洗練されたデザイン

ROG Zephyrus G14と同様に、アルミ合金の1枚板から削り出したCNCユニボディの筐体を採用。従来のゲーミングノートPCのイメージを覆すプレーンな見た目で薄型・軽量なのが特徴です。

本体サイズはW354×D246×H14.9~16.4mm、重量は約1.85kg。16インチと大型ながら小脇に抱えて手軽に持ち運べるだけでなく、たたんだ状態でも薄く収納しやすいのが魅力です。

天板に斜めに刻まれた意匠「SLASH LIGHTING」は、通知や音楽に合わせた発光パターンを設定して光らせることが可能。点灯するとインパクト十分で、ゲーミングPCらしい世界観をさりげなく演出できます。

AI対応のCopilot+PC

キーボードにはCopilotキーを搭載し、「40TOPS(Tera Operations per Second、毎秒1億回の演算)以上の処理性能を持つNPU(Neural Processing Unit)を搭載」「RAMに16GBのDDR5またはLPDDR5を搭載」「ストレージは256GB以上のSSDまたはUFS」というWindows PCの新カテゴリー「Copilot+PC」の要件を満たす仕様。特にAMD Ryzen AI 9 HX370のNPUは要件を大幅に上回る50TOPS、CPUは31TOPS、GPUは321TOPSという高いパフォーマンスを発揮します。RAMは32GBのLPDDR5X-7500を搭載し、ストレージは1TBのSSD。

機械学習ベンチマーク「Geekbench ML」を実行したところ、結果はONYX CPU Interference Scoreが3889、ONYX DirectML Interference Scoreが13467でした。参考に、仕事で使用している2021年に発売した第11世代インテル Core i7とGeForce RTX 3050搭載の「ROG Zephyrus M16」の結果はONYX CPU Interference Scoreが2145、ONYX DirectML Interference Scoreが7585でした。

OLEDの大画面でAAAタイトルがヌルヌル動く

16.0型で解像度2560×1600、リフレッシュレート最大240HzのOLEDディスプレイは、速く、明るく、鮮やかなことを特徴とする独自基準をクリアした「ROG NEBULA DISPLAY」に相当。狭額縁で没入感のある大画面は、迫力のゲームプレイを約束してくれます。

「Starfield」「Forza Horizon 5」「Death Stranding」といったAAAタイトルがヌルヌル快適に動作。2W×2+1W×4の計6基のスピーカーを搭載し、サウンドも大迫力です。

グラフィックスとゲーミングのベンチマーク結果は、「3D Mark」の「Time Spy」が11872。Forza Horizon 5のベンチマークで89fpsを達成しています。共にROG Zephyrus G14の結果を上回るスコアとなりました。

パフォーマンスの設定や確認、SLASH LIGHTINGやキーボードの発光の設定は専用アプリケーション「Armoury Crate」から実行可能。キーボードに用意されたショートカットキーからワンタッチで起動することができます。

そのパフォーマンスを支える冷却機構「ROG Intelligent Cooling」は、CPUを効率よく冷やす液体金属グリス、CPU、GPU、VRAMをカバーする7本のヒートパイプ、超高密度フィンで放熱性を向上するフルワイドヒートシンク、13%性能を向上した冷却ファン3基によるエアフロー機構から構成します。

熱は主に底面から排出し、背面の排気口はスッキリ薄型の構造に。ヒンジ部分は薄肉化して、熱の排出と薄型デザインを両立しています。

仕事に使えるゲーミングノート

大型のキーキャップで打鍵感のよいキーボード、大面積のタッチパッドを搭載し、高い作業性を実現しています。

充実したインタフェースによる高い拡張性にも注目。右側面にはSDXC/SDHC/SDカードリーダー、USB 3.2 Type-A Gen2ポート、Power Delivery対応のUSB 3.2 Type-C Gen2ポートを搭載します。左側面には電源ポート、フルサイズのHDMIポート、本体への給電に使えるPower Delivery対応のUSB4 Type-Cポート、USB 3.2 Type-A Gen2ポート、マイクロホンヘッドホンコンボジャックを搭載します。

Windows Helloの顔認証、電源ボタンによる指紋認証に対応し、セキュリティ面も安心。

200W出力のACアダプターが付属し、約2時間で充電が可能。バッテリー駆動時間はJEITA測定法2.0で約12.2時間です。

自宅やオフィスでメインマシンとして稼働しつつ、部屋の移動や外出先にも持ち出せる機動性を持つROG Zephyrus G16。今後WindowsのAIアプリケーションが順次追加され、オフィスワークやクリエイティブ作業など仕事で活躍する場面が増えていく伸びしろに期待が持てそうです。

価格はレビューしたNVIDIA GeForce RTX 4070搭載で本体カラーがプラチナホワイトのGA605WI-AI9R4070Wが43万9800円(税込)、エクリプスグレーのGA605WI-AI9R4070Gが48万9800円(税込)、NVIDIA GeForce RTX 4060搭載で本体カラーがプラチナホワイトのGA605WV-AI9R4060W、エクリプスグレーのGA605WV-AI9R4060Gがいずれも30万9800円(税込)です。

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shnsk

宮原俊介(エグゼクティブマネージャー) 酒と音楽とプロレスを愛する、未来検索ブラジルのコンテンツプロデューサー。2010年3月~2019年11月まで2代目編集長、2019年12月~2024年3月に編集主幹を務め現職。ゲームコミュニティ『モゲラ』も担当してます

ウェブサイト: http://mogera.jp/

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