「暑気払い」とは何かをする行事なの?いつあるものなの?

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夏に行われるもの、それが「暑気払い」です。
しかし、そもそも「暑気払い」とは何をするのでしょうか?

今回は「暑気払い」がいつあるもので何をするのかについて解説します。

「暑気払い」とは

ここでは「暑気払い」とは何か解説します。

「暑さを打ち払う」暑気払い

「暑気払い」は夏の暑さを払いのけて取り除くことを意味します。
要は「暑さよけ」の方法をあれこれと工夫することを指す言葉です。

現代の日本ではエアコンを効かせれば夏も快適に過ごせます。
しかし、かつてそのようなものがなかった時代、人々はあれやこれやと試行錯誤して夏の暑さと向き合ってきました。

そんな夏の暑さに対する工夫こそが「暑気払い」なのです。
ちなみに、現代では体も心も涼むようなこと全般を「暑気払い」と表現することもあります。

暑気払いでは何を飲食する?

では具体的に「暑気払い」は何をするのでしょうか?

これに関しては冷たい飲み物や食べ物を摂取するのが代表的です。
ここからは「暑気払い」の代表的な飲み物・食べ物を紹介します。

甘酒

甘酒は一見すると冬のイメージがあるかもしれませんが、夏にも最適です。

現に甘酒は夏の季語とされ、江戸時代には栄養ドリンクとして行商人が売り歩く姿が夏の風物詩とされていました。
お米・米麴・水を使用した飲み物である甘酒は発酵食品ということもあり、夏の心強い味方となってくれるでしょう。

夏バテで心身ともに疲れる時期にはぜひともいただきたい飲み物の1つです。

ビール

ビールは通年でいただけるお酒ですが、夏にも最適です。

単に美味しいから飲むという人もいるのですが、ビールの原料は麦ということで全身を冷やすだけでなく利尿作用も期待できます。

食欲がなくて栄養バランスが偏りがちな夏は不要物も溜まりがち。
そういった体内の不要物を利尿作用の効果で体外に排出できるのは嬉しい限りです。

うなぎ

うなぎは栄養満点で滋養強壮にも効果が期待できる食材です。

夏バテ防止の食材として重宝されるうなぎは「土用の丑の日」にもよく食される食品となります。

うなぎにはビタミンA・B群・E・Dなどが豊富で、特にビタミンAは100gのうなぎを食べるだけで成人の1日に必要な摂取量に達するとされます。

ヘルシーなのにパワーをくれるうなぎは「暑気払い」にもぴったりです。

スイカ

スイカをはじめとするウリ科の植物は、熱を冷ます効果があるとされます。

食べるだけで体温を下げてくれるので「暑気払い」にも最適です。
利尿作用の効果もあって余分な水分も排出できるので、夏にはうってつけでしょう。

他のウリ科植物であるゴーヤはビタミンも豊富ですし、超優秀な野菜であるカボチャも不足しがちな栄養バランスを整えてくれます。

夏はぜひウリ科の植物を食してみましょう。

「暑気払い」の時期

ここからは「暑気払い」の時期を解説します。

暑気払いの日は決まっていない

「暑気払い」はいつからいつまでと決まっているわけではありません。

日本には「半夏生(7月2日頃)」「土用(7月20日頃)」「大暑(7月22日頃)」のように夏の暦日がいくつか存在します。
しかし「暑気払い」はこういった暦日には関係ありません。

夏であればどのような時期であっても使用することができます。
例えば、以下のような状況を「暑気払い」と表現できます。

・CASE1:蒸し暑い梅雨に流しそうめんで「暑気払い」する
・CASE2:灼熱のような暑さのお盆にスイカで「暑気払い」する
・CASE3:家族や親戚と海水浴に出かけて「暑気払い」する

このように特定の暑さに対して涼しくなるようなことをする状況を指して「暑気払い」と表現します。

目安となる暑気払いの時期

「暑気払い」は特に決まった時期があるわけではありません。
ただ、おおよそ暑さが本格化する6月頃からが「暑気払い」の時期となります。

夏の訪れを表すとされている「夏至」は6月中旬頃に迎えます。
そのため、「暑気払い」もこの時期から始めるのが良いでしょう。
ただ、暑さのピークを表す「大暑」が7月中旬頃に迎えるため、「お盆」の8月中旬頃までは「暑気払い」の時期と言えるのではないでしょうか。

本州以南の地域に限っては9月以降も「残暑」が残るので、9月中までは「暑気払い」の時期が続くかもしれません。

まとめると6月~9月にかけてが「暑気払い」を行う時期として最適です。

「納涼会」との違い

ここからは「納涼会」との違いを解説します。

「納涼会」とは

「納涼」とは暑さを避けて涼しさを味わうことを意味します。
「納涼会」はそんな「納涼」を行うための会合を指します。

そのため、「暑気払い」とおおよその意味は共通していると言えるでしょう。

ただし「暑気払い」は単に涼しさを味わう行動だけでなく、気分的に涼しくなるという意味合いも含まれます。
その点は両者でニュアンスが変わると覚えておきましょう。

暑気払いは宴会とは限らない

「納涼会」も「暑気払い」も夏の宴会に使用されることがあります。

しかし、「納涼会」はもっぱら暑い最中に使われるのが特徴です。
対して、「暑気払い」は暑い最中だけでなく夏本番になる前でも用いることができます。

それでいて「暑気払い」は必ずしも宴会とは限りません。

「納涼会」は涼しいことをする会合を意味するのに対して、「暑気払い」は個人で行うものもすべて含まれます。
その点も両者の違いとして覚えておきましょう。

まとめ

夏に涼む行為のことを「暑気払い」と表現します。
これは食べ物や飲み物に対して使用されるのが一般的です。
ただ、海水浴なども「暑気払い」と言えるでしょう。

具体的に時期が決まっているわけではありませんが、「暑気払い」は6月~9月頃に行うのが最適とされています。
ぜひ、今年の夏は「暑気払い」をして快適に過ごしましょう。

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