『必殺シリーズ始末 最後の大仕事』刊行記念対談 高鳥都+秋田英夫「重版大出来 」<後編>

『必殺シリーズ始末 最後の大仕事』刊行記念対談の「後編」では、前編から引き続いて著者の高鳥都氏と重度の必殺ファン・秋田英夫氏とのトークをお届けしよう。

80年代に巻き起こった空前の「必殺ブーム」を受け、好評放送中だった『必殺仕事人IV』の劇場版『必殺! THE HISSATSU』(監督:貞永方久)が1984年に製作・公開され、大評判を取った。過去にも『必殺仕掛人』の人気を受け、松竹で3作の映画『必殺仕掛人』『必殺仕掛人 梅安蟻地獄』『必殺仕掛人 春雪仕掛針』が作られたことがあったが、テレビとは違うスタッフ編成だったため、作品から受ける印象に違いがあった。『必殺! THE HISSATSU』は、90年代から映画界のトレンドとなる「テレビドラマの劇場版(THE MOVIE)」の先がけというべき企画で、テレビの客層をそのまま取り込むべく、テレビと同じキャスト、同じスタッフが参加している部分が重要だといえる。

週一回放送のテレビに加え、映画、スペシャル版、舞台など、ブームならではの盛り上がりと拡がりを見せた80年代の必殺シリーズ。本書では、そんな時期の作品に携わったスタッフ(脚本、監督、撮影、記録、製作主任、演出部、進行、ネガ編集、結髪、床山、プロデューサーほか)やキャストそれぞれにロングインタビューを敢行し、彼らの「仕事」の真髄に迫っている。

高鳥都(『必殺シリーズ始末 最後の大仕事』著者)
秋田英夫(ライター/必殺党)

『必殺シリーズ始末 最後の大仕事』
https://rittorsha.jp/items/23317414.html
著者: 高鳥都
定価: 3,080円(本体2,800円+税10%)
発行: 立東舎

<映画『必殺!』シリーズを観よ!>

秋田 『必殺シリーズ秘史 50年目の告白録』『必殺シリーズ異聞 27人の回想録』では出なかった『必殺シリーズ始末 最後の大仕事』ならではの話題として、『必殺! THE HISSATSU』(84年)を始まりとする「劇場版」についてのいろいろな証言がうかがえましたね。『必殺!』からしばらく、テレビシリーズと並行して年1回のペースで作られてきた劇場版でしたが、スタッフサイドからはあまり「すべてうまくいった」という話が出てこなかったのが非常に興味深かったです。

高鳥 僕自身も、必殺シリーズが最大の魅力を発揮するのはテレビの1時間枠、正味45分のフォーマットでないと……と思っていますが、そのあたりはもう好みの問題で、テレビシリーズ原理主義者と名乗ってもいいかもしれない(笑)。

秋田 そういう意見もわかるんですけどね。ただ、あのとき金曜10時にテレビで『必殺仕事人IV』を観ていて、予告編の後に藤田まことさんが出てきて「こんど、必殺が映画になります」みたいな告知をされたとき、おお~っ! と盛り上がったのは確かなんです。放送映画出版から『テレビジョンドラマ 必殺大百科』が出て、必殺シリーズ放送リストなどが載り始めた時期。映画を機に、必殺ブームがさらに高まって「お祭り」みたいになった思い出がついて回るので、『必殺! THE HISSATSU』と翌年の『必殺! ブラウン館の怪物たち』(85年)に関しては、ちょっと冷静に作品内容を分析できないところがありますね。

高鳥 いや〜、後追い世代でリアルタイムの必殺ブームに間に合っていないので、そういう体験をされた方々がうらやましい。

秋田 といっても、僕らも後にテレビ放送された『ブラウン館』を観て、ああだこうだ文句を言ってたから、作品の感想や評価というのはリアルタイムでも後からでも、そんなに変わらないですよ(笑)。

「必殺大百科」(84年/放送映画出版)秋田氏私物

高鳥 飲みの席で、僕が必殺シリーズの本を作ったと知らない映画ファンの方からふいに「映画の必殺では、どれが好き?」みたいなことを訊かれたんですが、先ほど言ったように映画のシリーズに強い思い入れがないので、返答に困ってしまうんですよ。あえて言うなら『必殺! THE HISSATSU』か3作目の『必殺!III 裏か表か』(86年)なんですが、世の中もっとおもしろい映画はいくらでもあるし、劇場版よりテレビシリーズの凡庸な回のほうが好きですね(笑)。秋田さんは映画ならどれが好きですか?

秋田 昔はだんぜん『必殺!III 裏か表か』でしたね。ちょうどあのころは『必殺仕事人V 激闘編』がオンエアされていて、同時に朝日放送では平日の夕方に『必殺仕掛人』『必殺仕置人』『必殺仕事人』といった過去作品の再放送もやっていました。『激闘編』では工藤栄一監督が復帰(厳密には前作『必殺橋掛人』から)して、初期の必殺シリーズみたいな凄みある内容に戻るのかなと思っていたら、今までの金曜10時のファミリー向け「必殺」の要素も捨てられない、というか、ハード方面だけに振り切ることができないみたいで、それなりに納得しながらオンエアを楽しんでいたのですが、そこに工藤監督によるガチガチの「初期必殺」の匂いただよう『必殺!III 裏か表か』が出てきたものですから、イチコロでシビレました。まだ10代の若造でしたし(笑)。だいたい、僕と同世代のファンは『必殺!III 裏か表か』を推すんですよね。でも長編映画として一番バランスが取れていて、必殺シリーズの映画として面白いと思えるのは翌年の『必殺4 恨みはらします』(87年)になってしまうんです。深作欣二監督は千葉真一の「わらべや文七」と真田広之の「奥田右京亮」に肩入れしすぎていて、「必殺」レギュラーとの温度差がすごい。個人の感想ですけど。それでもちゃんと一本の「必殺映画」として完成されている。観客の感情に訴えるドラマを重視するという意味で『必殺4 恨みはらします』は『ゴジラ-1.0』に近いと思うんです。それだと『必殺!III 裏か表か』はコアなファンに「どや!」とばかりに濃厚な部分を見せつけた『シン・ゴジラ』的だったかなと(笑)。

高鳥 あ~、確かに『シン・ゴジラ』のほうが好きかも。昨年、名画座のラピュタ阿佐ヶ谷で『必殺大上映 仕掛けて仕損じNIGHTS』と銘打ち、『必殺仕掛人』『必殺仕置人』などのテレビシリーズを中心にした特集をやりましたが、最後に上映した『必殺!III 裏か表か』の動員が一番多かったんですよ。もちろん日数が多かったこともありますが、おまけ扱いで選んだ劇場版が1位とは驚きました。やはり必殺ファンの琴線に触れる部分のある映画なんだなあって、改めて思いましたね。

秋田 『必殺!III 裏か表か』は、チャンスがあったらまた映画館のスクリーンで観たい作品ではありますね。初公開当時、運よく試写会の抽選に当たりまして、道頓堀の松竹座へ観に行ったことがありました。上映前に工藤栄一監督、藤田まことさん、鮎川いずみさん、村上弘明さん、京本政樹さん、柴俊夫さんが舞台挨拶を行っていて、最前列で京本さんの熱烈なファンの女性たちがひときわ大きな歓声を上げていたのを思い出します。あの映画、組紐屋の竜のセリフがふたつしかないんですが、そのふたつに食いついて「キャーッ!」、組紐を投げるシーンで「キャーッ!!」、斬られて「キャーーーーッ(悲鳴)!!」と、すごかったです。貴重な時代の証言でしょ(笑)。

高鳥 いい思い出! 今も昔も熱量のすごいファンは必要ですよね。僕なんかは、そこが不足してるみたいなんですが。『必殺!III 裏か表か』で特筆すべきは、鮎川さん演じる「何でも屋の加代」の扱いの大きさですよ。ポスターでも藤田まこと、松坂慶子、三田村邦彦に続く4番手ですから。後に三田村さん主演のテレビシリーズ『必殺まっしぐら!』(86年)、中条きよしさん主演で映画『必殺!三味線屋勇次』(99年)が作られますけど、世が世なら『必殺! 何でも屋の加代』という映画が作られていたかもしれない(笑)。それくらいあの時期の鮎川さんは必殺にとって大きな位置を占めていましたね。

「必殺!Ⅲ 裏か表か」試写会案内案内(秋田氏私物)

秋田 鮎川さんは『激闘編』を最後に降板され、同じ朝日放送制作の『ザ・ハングマン6』『ハングマンGOGO』(いずれも87年)でレギュラー出演されたあと、『必殺仕事人ワイド 大老殺し』(87年)でふたたび「必殺」に復帰して『必殺スペシャル 仕事人VSオール江戸警察』(90年)まで連続で出ていらっしゃいましたもんね。いわゆる殺し担当ではない「情報屋」ポジションでは、破格の扱いかと思います。『大老殺し』では一度、仕事人の元締を名乗って仕込み絵日傘で殺しをやっていましたが、すぐに従来の「何でも屋」に戻ってくれました。

高鳥 今回の『必殺シリーズ始末』ですが、鮎川さんからは最初取材を断られてしまったんです。もう女優は引退してるし、スタッフの方々が中心の本に私などが出るのは……という理由で。ところが都築一興監督のもとに「どうしよう」と鮎川さんから相談があり、都築さんが説得してくださったんです。最終的には「昔の仲間と会いたいから」とわざわざ京都の松竹撮影所までお越しくださり、スタッフのみなさんとの旧交を温めたんです。そういう再会がいろいろあるのも本づくりの醍醐味ですね。

<『必殺忠臣蔵』の早駕籠と新幹線>

秋田 『必殺! THE HISSATSU』から始まる劇場版は、テレビシリーズの延長線上にある作品群として、テレビのメインキャストや音楽を使いつつ、やはり映画ということで松竹映画による舵取りも行なわれているんですね。『必殺!ブラウン館の怪物たち』の広瀬襄監督などは、まさに松竹大船(撮影所)からの人選であったということが、『始末』でのインタビューでよくわかりました。テレビのようでテレビでない、独特の雰囲気はそういった制作体制の違いから来るのかなと。長編の必殺シリーズといえば、『特別編必殺仕事人 恐怖の大仕事 水戸・尾張・紀伊』(81年)から、春・秋の番組改編期や年末年始のタイミングで長編のテレビスペシャルが作られていたのも重要です。

高鳥 どれも長いですよね……。

秋田 当たり前じゃないですか、スペシャルなんだから(笑)! しかし、スペシャルの場合は合間合間にCMが入るので、そこで一休みしながら観る長編、という感じですよね。 で、『必殺忠臣蔵』(87年)の脚本を書かれた田上雄さんのインタビューで、高鳥さんがあえて最近ネットで話題になった「江戸から赤穂へ急ぐ早駕籠を新幹線がサーッと追い抜いていくシーン」について質問しているのもよかったです。江戸時代(時代劇)と現代をリンクさせるシーンは必殺シリーズに限らず、ドラマの手法としては数あるはずなのに、あれを「ハプニングで新幹線が映り込んでしまった放送事故」と思い込んで嘲笑するのはどうなのか。画を見て「駕籠と新幹線が一緒に走っててヘンだねえ」と笑うのはけっこうなのですが、それを「作り手側の失敗」みたいに解釈するのは勘弁してほしいですね……。

高鳥 あの映像はインプレッション稼ぎの業者が何度もアップして定期的に話題になってますが、「ツッコミどころ満載!」みたいなノリで草を生やす人たちだけでなく、真面目に「これは必殺シリーズらしい演出である。そんなことも見抜けないとは……」と指摘するご教示系の人たちもまとめてインプ稼ぎの餌食になっているので地獄ですよね。犬猫の動画転載と一緒で裏稼業のシノギになってるんでしょう。サラ金の更科屋金兵ヱみたいな感じで、必殺シリーズの格好のネタになりますよ。それはさておき、45分フォーマット原理主義の僕も『必殺忠臣蔵』は好きなほうなんです。京都映画は必殺シリーズのレギュラー放送が終わった後、いわゆる正統派時代劇の『大忠臣蔵』や『鬼平犯科帳』などを作るようになっていきますが、その萌芽を感じるのも『必殺忠臣蔵』。もともとの狙いはコメディ仕立ての番外編だったのを工藤栄一に山城新伍という東映ガチ勢が気合いを入れて真面目な作品にしてしまったという田上さんの裏話にも驚きました。最初は大石内蔵助が谷啓、吉良上野介が植木等という案でしたから。

秋田 田上さんのお話が続きますが、『剣劇人』を主体にした脚本が没になり、代わりに書かれた『久しぶり!主水、夢の初仕事 悪人チェック!』(88年)って、あの時期ならではのパロディ精神にあふれた作品として好きなんですけど、賛同してくれる人が非常に少ない(笑)。あのころ、フジテレビの『アナウンサーぷっつん物語』(87年)や『ラジオびんびん物語』(87年)などテレビやラジオの制作現場を中心にした「業界ドラマ」が流行っていて、それを必殺の現場でやったらどうや、みたいなところから始まっているはずなんですよね。ふだんテレビには絶対に映らない、京都映画撮影所の裏側やスタッフルームなどが画面に出てくる点でも、歴史的価値のある作品だと思います。劇中の俳優・藤田まことが夢の中で中村主水になり「こういうパターン何回やったことか……」と自虐ツッコミで笑わせる一方、お話が進行する中でだんだん「その気」になっていくあたり、ドラマとしての作り込みもちゃんとしています。そんな中で、いきなり外国人助っ人の亜仁丸レスリーが出てくるみたいな突拍子もないノリもちゃんと入れている(笑)。僕が田上先生のファンですから、ちょっとヒイキしているかもしれませんが、傑作ですよ。時間も他のスペシャルに比べて短いですし!

高鳥 そもそも藤田まことのクレームによって生まれた急場しのぎの企画で、ご本人がクレームを入れるシーンがあって、周囲の「また始まった……」という描写があるのはすごいですよね(笑)。『悪人チェック!』で僕が連想するのは、同じく京都映画の撮影現場を舞台にした『どこまでドキュメント 映画を食った男』(84年)なんです。ベテラン進行係の鈴木政喜さんを主人公にしたフェイク・ドキュメントで、通称「会長」が予算をごまかし酒と博打につぎ込んでヒロポンの告白をした後、孫にファミコンを買ってやるためスタントマンとして2階の屋根から落ちる……要するに京都映画版『蒲田行進曲』という趣向。虚構と現実がリンクし、混ざりながらドラマが展開するというのは『必殺からくり人』にも通じる山内久司(朝日放送プロデューサー)イズムでしょうね。

秋田 脚本家のインタビューでは、『必殺仕事人III』から参加され、後期シリーズで活躍された中原朗さんのお話もよかったですね。今年1月21日に今野書店にて開催されたトークイベントでも貴重なお話をうかがうことができましたし! お笑い系のエピソードだと思われている『必殺仕事人V』第23話「主水、キン肉オトコに会う」に中原さんが込めたテーマであるとか、必殺ファン的にも目からウロコみたいなお話が『始末』のインタビューにはたくさん入っていますね。春日太一さんが2005年に取材され、これまで未発表だった吉田剛さんのインタビューが初公開されたのも、たいへん興味深かったです。後期「必殺」のメインライターとして第1話を書かれることが多かった吉田さんって、必殺ファンからは「必殺をマイルド路線にした張本人」みたいに言われるんですけど、『仕事人IV』でも『仕事人V』でも吉田作品でいい話がたくさんあります。とかく熱心なファンが集まると「誰が悪い」とか個人攻撃になってしまいがちですが、脚本家が一から十まで決めているわけではないはずなので、度がすぎるほど悪く言うのはいかがなものかと思います。でも『必殺!5 黄金の血』(91年)や『必殺! 主水死す』(96年)は、ちょっと自分の口には合わなかったかな(笑)。

「とらの会」23号表紙(89年) 秋田氏私物

<続編大期待>

秋田 『秘史』『異聞』と来て、今回の『始末』できれいにまとまった感じがありますけれど、たとえば京本政樹さんのインタビューは『必殺仕事人V』までで止まっていて、『必殺仕事人V 激闘編』や『必殺!III 裏か表か』、そして『激闘編』と同時期、やたらと組紐屋の竜の衣装でバラエティ番組に出まくっていたなど、まだ出ていない話が、もしかしたら次の「必殺」本があれば出てくるかもしれないですね。

高鳥 どうなんでしょうか。確かに京本さんは時間切れで、ご本人もまだまだ語り足りない雰囲気がありました。でも今回『最後の大仕事』と題して、それに見合うだけのボリュームを持たせましたしね。三部作でキリがいい感じでもあるんですけど、終わりとは言ってないし可能性がゼロではないと思います。最初、何度も取材依頼をしていながらリアクションがなく「もうこれはダメだろう」と諦めていた方から、校了間際にご連絡をいただいたとか、ページ数を増やしてもらったにも関わらず、載せきれなかったお話がまだ残っているとか……。ですから、やれるものならぜひやりたいという気持ちがありますね。

秋田 それは頼もしいです。中村主水も虎の元締も、一度死んだのに別な作品でしれっと甦っていますからね。『最後の大仕事』の後に続く「必殺」インタビュー本があってもぜんぜんおかしくありません(笑)。

高鳥 ありがたいことに『始末』も重版がかかりましたし、いっそうの反響があることを願っています。最初は心配していたんですよ。『秘史』『異聞』と同じくらいのページ数でまとめようと思っていたら、まさかの100ページ増量ですから。こんなに厚くなっちゃって、手に取りづらいのではないかと(笑)。ページが増えても定価は最初の予定と変わっていませんから、こういう言い方はあまり使いたくないのですが「コスパ」は良いと思います(笑)。最終的に480ページとなった段階で、それでも歯を食いしばって文字を削り、2ページ分浮かせました。なぜなら見開きで「既刊紹介」を入れたかったから。昔の映画本って、こんな感じのページがあったじゃないですか。「好評発売中」とアタマにつけたのですが、もしも『始末』が発売された段階で『秘史』と『異聞』が発売終了となっていたらどうしようかと不安もありましたが、そうなっておらずホッとしています(笑)。

秋田 『秘史』『異聞』に続き『始末』が大好評で、さらには、かや書房の『必殺仕置人大全』『早坂暁必殺シリーズ脚本集』も人気を集めています。一連の必殺本が縁となり、長年にわたって必殺シリーズや時代劇全般のディープな研究をしてきた方々と高鳥さんとの交流が生まれたのも、知人としてとても喜ばしいこと。これからも必殺ファンや時代劇ファン、テレビドラマファンをうならせる、高鳥さんのシゴトを楽しみにしています!

高鳥 ありがとうございます。いまは同じ立東舎のチームで『あぶない刑事インタビューズ「核心」』という映画『帰ってきた あぶない刑事』の公開に合わせたテレビシリーズメインの取材本を作っているのですが、『始末』が40人で「こりゃ大変だ」となったので『あぶデカ』は30人くらいかな〜と原点回帰を志していたのですが、これまた関係各位の協力で気づいたら総勢50人になっちゃったんですよ。

『あぶない刑事インタビューズ「核心」』
https://rittorsha.jp/items/24317413.html
著者: 高鳥都
定価: 3,300円(本体3,000円+税10%)
発行: 立東舎

秋田 50人! 別に増やそうと思って増やしたわけじゃないんですよね。どうかしてますね(笑)。

高鳥 なにかが、おかしい。47人の時点で「忠臣蔵みたいだな~」と思ってたんですけど、どうせならキリのいい数字にしようと見えない力が働いてしまったようで……。まさに刊行に間に合うか間に合わないかの瀬戸際なんですが、この発言が記事に載っていたら無事5月16日の発売に間に合っているはずです(笑)。それから念願の必殺シリーズのサブタイトルTシャツが出たんですよ。去年、50周年の仕置人Tシャツが作られたときにリクエストしたものが実現してしまって、「いのちを売ってさらし首」とか「解散無用」とか自分好みのデザインで商品化することができたので、みなさん、この夏はサブタイTシャツで必殺人生を謳歌してほしいですね。もちろん僕もファッション雑誌のスナップコーナーに載る気まんまんで着こなそうかと思います!

秋田 ものすごい締め方をしますね……。ぜひ「LEON」とか「MEN’S CLUB」の表紙を狙ってください(笑)!

必殺シリーズのサブタイトルTシャツ! 今回は「解散無用」など10個のサブタイトルがラインナップしている。ボディはそれぞれ黒と白を選べる
https://t-od.jp/collections/hissatsu

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というわけで、『必殺シリーズ始末 最後の大仕事』にまつわるトークは、ここまでとなりました。シリーズ開始50周年を迎えてなお、新しい世代のファンを次々と生み出している「必殺シリーズ」。その多彩な魅力が詰め込まれた高鳥氏の「必殺」スタッフ証言集三部作『秘史』『異聞』『始末』が、作品視聴の最良の手引きになることを願っています!(立東舎編集部)

(執筆者: リットーミュージックと立東舎の中の人)

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