フランスの伝統菓子「ガレット・デ・ロワ」どんなお菓子?いつ食べられるものなの?

フランスの伝統菓子の1つ、それが「ガレット・デ・ロワ」です。
ただ、名前だけではどのようなお菓子なのかいまいちわかりません。

一体「ガレット・デ・ロワ」とはどのようなスイーツなのでしょうか?

「ガレット・デ・ロワ」とは

まずは「ガレット・デ・ロワ」について見ていきましょう。

飾り包丁「レイエ」が目を引く美しいお菓子

「ガレット・デ・ロワ」はフランスの伝統的なお菓子の1つです。
その最大の特徴は美しい「レイエ」が刻まれている点にあります。

「レイエ」とはいわゆる飾り包丁のことでフランスの伝統菓子などで見られる製法となります。

その「レイエ」を刻んだ焼き菓子が「ガレット・デ・ロワ」です。

「ガレット・デ・ロワ」はどうやって作られる?

「ガレット・デ・ロワ」は「クレームダマンド」をパイ生地で包んで焼くのが基本的な作り方となります。

「クレームダマンド」は主にバター・砂糖・卵・アーモンドパウダーなどを配合して作るアーモンドクリームのことを言います。
アーモンドとバターがふんだんに入っていることから風味豊かなクリームであるのが特徴です。

その「クレームダマンド」をパイ生地に包んで焼けば出来上がり!
……と言いたいところですが「ガレット・デ・ロワ」は「レイエ」を入れるのが特徴となります。

現に「ガレット・デ・ロワ」の仕上げでは生地の表面に溶き卵を塗った後に小型のナイフなどで慎重に切れ目を入れていきます。
その切れ目が焼くことで開き、美しい飾り模様となるわけです。

ちなみに伝統的な「ガレット・デ・ロワ」の模様は「麦の穂・太陽・ひまわり・月桂樹」の4種類あるとされています。
昨今はその限りではないものの昔ながらの「ガレット・デ・ロワ」にはそうした決まった模様が入れられます。

「ガレット・デ・ロワ」はいつ食べる?

ここからは「ガレット・デ・ロワ」はいつ頃食されるものなのかについて見てきましょう。

1月の公現節のお祝いとされてきた「ガレット・デ・ロワ」

「ガレット・デ・ロワ」はフランスの新年のお祝いに欠かせない伝統菓子となります。

特に毎年1月6日の「公現祭(エピファニー)」をお祝いする際に食される焼き菓子として知られています。
現在は1月6日だけでなく新年に家族や親戚が集まる時に作られるなど、食す時期は家庭によって異なるそうです。

現に日本のケーキ屋さんやパン屋さんでも新年に限らず見かけることがあります。

当たるとラッキー?お菓子の中に陶器が!!

伝統的な「ガレット・デ・ロワ」には「フェーヴ」という陶器が入れられます。

その「ガレット・デ・ロワ」を切り分けた際に「フェーヴ」が入っていた人は1年間幸運に過ごせると信じられています。
現に「フェーヴ」が当たった人は王冠をかぶり、王様(もしくは王妃様)として祝福を受けるのだとか。

なお、地域によっては陶器の代わりに人形が入れられることもあるそうな。

どれを食べるかは自分では決められない?

基本的に切り分けられた「ガレット・デ・ロワ」のどれを食すかは自分では決められないとされています。

家庭で「ガレット・デ・ロワ」を食す際は人数分に切り分けた後に一番年下の子どもがテーブルの下に隠れ、誰にどの一切れを配るのか指示するのだとか。

そのため、どのピースが配られるかは運次第です。
ちなみに、昔は一緒に食べる人数より1つ余分に切り分けてその日その場にいられない人に捧げたり貧しい人に分け与えたりすることもあったそうです。

共通点もあるお菓子との違い

ここからは「ガレット・デ・ロワ」と共通点を持つお菓子についてまとめます。

ピティヴィエ

「ガレット・デ・ロワ」とよく似たお菓子の1つが「ピティヴィエ」です。

「ピティヴィエ」も「ガレット・デ・ロワ」も飾り包丁を入れるのが共通点となります。

ただし「ガレット・デ・ロワ」は多種多様な模様を刻むものの「ピティヴィエ」はバラの模様を刻むのが伝統的な製法とされています。
そのため、両者は「レイエ」が共通点である一方で「模様」が相違点であると言えるでしょう。

キングケーキ

「ガレット・デ・ロワ」とよく似たお菓子の1つに「キングケーキ」もあります。

「キングケーキ」は「ガレット・デ・ロワ」を英語に直訳したもので、どちらも同じものを意味しているのが共通点です。

ただし「ガレット・デ・ロワ」はパイ生地を使用するものの「キングケーキ」はブリオッシュ生地やパン生地を使用するのが伝統的な製法とされています。
そのため、両者は「意味」が共通点である反面で「生地」が相違点であると言えるでしょう。

まとめ

「ガレット・デ・ロワ」はフランスの伝統的なお菓子です。
その最大の特徴は微細な「レイエ」と呼ばれる模様にあります。

日本でもお菓子に模様を入れることはあるかもしれません。
ただし「ガレット・デ・ロワ」の模様はまた和菓子とは別の魅力を秘めています。

昨今では日本でも売られている光景を見かけるので、気になる人はぜひ食してみてください。

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