「ボタニカル」とはどんな意味?オーガニックとの違いは?ボタニカルと書かれたお酒の特徴は?
ボタニカルは、「植物の」「植物由来の」といった意味がある言葉です。
しかし、この言葉は使用される状況で意味合いが変わってきます。
文脈で指すものが変わることもあります。
そこでここでは、ボタニカルがあらわすもの、似たような言葉である「オーガニック」との違いなどについて解説します。
「ボタニカル」とは
まずは、ボタニカルの意味について見ていきましょう。
また、ナチュラルやプラントとの違いもまとめます。
「ボタニカル」の意味
ボタニカルは、植物のという意味があります。
また、植物由来のという意味でも使用されます。
文脈に応じて、意味合いに若干変化が生じます。
ボタニカルは、英単語”botanical”から来ました。
意味は英語と同じですが、”botanical”は形容詞としても、名詞としても使用されます。
「ナチュラル」や「プラント」とはまた別物
プラントは、植物自体を意味します。
中でも、花や草など土に近いところで育つ植物に対して使用します。
ナチュラルは、人の手の入っていない自然な状態を指します。
人が手を加えていない、という意味でも用いられます。
「オーガニック」との違い
ボタニカルと似たような言葉に「オーガニック」もあります。
「オーガニック」とは
オーガニックは、有機栽培や有機的という意味があります。
しかし、有機栽培やオーガニックという表示には厳密な基準が設けられています。
ボタニカルやオーガニックに基準はある?
日本で食品にオーガニックと記載するには、「有機JAS制度」に則った基準に従う必要があります。
この基準にクリアしたものには「有機JASマーク」を付与できることができます。
有機JASマークが付与された食品のみが「オーガニック」と表示することができます。
しかし、全てのオーガニック食品が有機JASマークを取得しているわけではありません。
中には、有機JAS制度の基準をクリアしていても、有機JASマークを取得せず、オーガニックをうたわない食べ物やメーカーもあります。
そして、この有機JAS制度が適用されるのは食品のみです。
コスメなどに対しては、オーガニックの基準がないのが日本国内の現状です。
しかし、コスメ類についてもオーガニックの基準が設けられている国もあります。
それに対して、ボタニカルは特に基準がありません。
ボタニカルは、植物に関係するものなら全般に用いることができる言葉です。
どちらかというとボタニカルは曖昧な表現となるということになります。
オーガニックも農薬を使える
オーガニックというと「無農薬」というイメージがある人もいるかもしれません。
しかし、残念ながらそれは勘違いです。
オーガニックは、確かに「化学合成肥料及び農薬の不使用」が原則とされていますが、硫黄などの天然鉱石を破砕して作った農薬は使用することが可能です。
お酒におけるボタニカル
ボタニカルは、お酒で耳にすることもあるかもしれません。
近年人気のクラフトジンなどでは、ボタニカルと表記されているものもあります。
ここからは、お酒におけるボタニカルについても見ていきましょう。
お酒の場合は、香草やスパイスの事
お酒におけるボタニカルは、蒸留酒の原料となる香草やスパイスの総称です。
特に、ジンに用いる香草やスパイスをボタニカルと表現されることが多いです。
クラフトジンなどが持つ華やかな香りは、このボタニカルの影響です。
ボタニカルを取り入れることで、味わいなどにも変化が表示ます。
お酒以外でのボタニカル
ボタニカルは、他にも服飾分野や美容分野などで使われています。
服飾分野では、花や草などの植物を取り入れた柄や造形を指すことがあります。
美容分野では、植物由来成分についてあらわす際に用いられます。
他にはインテリアや雑貨などでも、植物をモチーフにしたものをボタニカルと呼ぶことがあります。
まとめ
ボタニカルは、「植物の」「植物由来の」といった意味があります。
そこに厳密な基準などは設けられていません。
そのため、無数の分野でボタニカルが用いられています。
一方、似ている表現のオーガニックは、食品分野において明確な基準が施されています。
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