柏木由紀卒業後のAKB48を引っ張る、新時代の絶対的エース・小栗有以
先月AKB48の武道館公演で、グループ最年長メンバーの“アイドルレジェンド”柏木由紀さんがついに卒業を発表しました。その武道館公演の最終日のステージで柏木さんが「これからのAKB48を任せたよ」と直接声をかけたのが小栗有以さん。最新シングル曲の『アイドルなんかじゃなかったら』でセンターポジションを務めるほか、個人でもドラマ、映画、バラエティ番組など幅広く活躍している“絶対的エース”です。
★柏木由紀卒業発表の武道館公演でも多くの曲でセンターを務める
柏木由紀さんは卒業にあたり「今は後輩のことをすごく頼りにしている⾃分がいて……」「みんなにこれからのAKB48をもっと引っ張ってほしい」と語り、現在の後輩メンバーたちに大きな信頼を寄せていることを表しました。そんな現役AKB48メンバーの中心にいるのが小栗有以さんです。
先月行われたAKB48の日本武道館公演『「アイドルなんかじゃなかったら」発売記念コンサート』。3日連続公演のうち、筆者はその初日、柏木さんの卒業発表も行われた『〜古参も新規も⼤集合︕なんでもありのAKBでっせスペシャル〜』を観させていただきました。AKB48の18年間の歴史をギュッと凝縮したような構成、初期曲から最新曲まで網羅されていたセットリストでしたが、その中で多くの曲でセンターポジションや中心メンバーとして歌っていたのが小栗さん。公演内では楽曲のほか、AKB48が主演し話題になったドラマ『マジすか学園』(2010年、テレビ東京)を現メンバーで再現するコーナーもあり、小栗さんは物語の主人公で当時の絶対的エース・前田敦子さんのポジションで登場し、ここでもその大きな存在感を示していました。またMCの時間も小栗さんが中心になって話す場面も目立ち、メンバーを代表して今公演にあたっての思いやメッセージを発信する役割を担いました。
ライブでのパフォーマンス、MCでの発言を見ても、昨年観たライブのとき以上に成長を感じ、“自分がAKB48を引っ張っていくんだ”という意識も強く感じました。
★2014年チーム8のメンバーとして合格 2018年初センターに
小栗さんは2014年「AKB48 Team8 全国一斉オーディション」で合格。AKB48のコンセプト“会いに行けるアイドル”に対して、チーム8は“会いに行くアイドル”を掲げ、47都道府県の代表メンバーにより結成されているチームです。小栗さんは東京都代表メンバーとしてお披露目されます。
その後順調に人気を獲得していき、AKB48の46枚目のシングル『ハイテンション』(2016年)で初の表題曲選抜メンバー入り、52枚目のシングル『Teacher Teacher』(2018)で初の表題曲センターに抜擢。これはチーム8メンバーでは初のセンター抜擢となりました。2017年にはAKB48 内の人事でチームAと兼任することに。
一方女優として『マジすか学園』シリーズの『マジムリ学園』(2018年)で主演を務めたほか、2022年ごろから外部のドラマにも多数出演。ヒロイン役の作品も目立ちました。今年は映画『ガールズドライブ』で初主演、『夢叶えるプロジェクト』で単独初主演を果たします。また『ラヴィット!』(TBS系)では、2022年にシーズン曜日レギュラーを務めたほか現在もロケコーナーで度々登場するなど、バラエティ番組にも多数出演しています。
AKB48の活動も、外部の活動も、順風満帆だった小栗さんに一つの試練が。昨年の武道館公演でチーム8が2023年今年4月での活動休止を発表しました。現在の選抜メンバーにはチーム8出身者が多数おり、現役2トップの小栗さん、本田仁美さんを輩出。現在のAKB48をチーム8が支えていると言っても過言ではありません。今年チーム8が活動休止後も、出身メンバーたちが躍動しています。
10月の武道館公演初日でも、現在残っているチーム8出身メンバーたちでチーム8楽曲『47の素敵な街へ』を歌唱。この日のそれまでの楽曲の中でも特に大きな盛り上がりとなりましたが、チーム8がファンから愛されていることを感じました。
そんな小栗さんの魅力としては、まず王道のアイドル性、清潔感、優等生感、グループの顔としての品格があるところ。今後単独のCMも増えていくのでは……と感じさせます。パフォーマンスにも安定感があり、MCやバラエティ番組でのトークを見ていると頭の回転のはやさも感じます。
現在21歳ですが、ちょっとあどけなさも残る可愛さがある一方、大人っぽいカッコ良さにも触れることができます。アイドルファンウケするキャラクターが多分にある一方、モデルとしてファッションショーに呼ばれたり、ファッション誌でのモデルも務め、同世代の女性にもウケる要素も兼ね備えています。昨年発売の1st写真集では女性ファッション誌が手掛けています。
★「何度も立ち上がってきた粘り強いグループがAKB48」新たな黄金期の到来を期待
10月の武道館公演では、レジェンドの卒業発表、新時代の絶対的エースの継承……新時代のAKB48が今始まりました。
今年メンバーの卒業発表が相次ぎ、先行きが不安視されたAKB48ですが、 3日間の武道館公演の最後、小栗さんは「いろんな状況になっても何度も立ち上がってきた粘り強いグループがAKB48だと思います。これからもいろんな壁が立ち塞がることもあると思うんですけど、今のAKB48ならきっとこれからも守り継いでいけると思います。みなさんに応援したいって思ってもらえるようなグループでありたいですし、“アイドルになってよかった”とメンバー一人一人が思って卒業できるようなグループにしたいです!これからのAKB48を楽しみにしててください!」と力強く、堂々と語りました。
卒業発表メンバーが目立つ一方で、新メンバーオーディションの開催も発表され、これから新時代の到来を感じさせる武道館公演でした。まだまだ粘り強く、そして小栗さんが引っ張り新たなAKB48の黄金期が到来することを期待します。
文/田中裕幸
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