中小企業の退職金制度を考える「教えて！ 退田さん」

独立行政法人勤労者退職金共済機構が10月2日から、中小企業のための国の退職金制度「中小企業退職金共済制度（以下、中退共制度）」のプロモーション活動の一環として、TVCM・広告・ポスターなどを展開中だ。

「中退共制度」は、単独では中小企業が退職金制度を設けることが難しい状況を考慮し、昭和34年に中小企業退職金共済法に基づき設けられた退職金制度。国の退職金制度で、掛金の一部を国が助成するなど、安心・確実・有利かつ、管理も簡単となっている。2023年5月現在、約37万9千企業（所）、約362万人の従業員が加入している。

今回、同制度のプロモーションとして、オリジナル漫画「教えて！ 退田さん」を活用。同漫画の主人公は、中小企業の事業主に対していつも的確なアドバイスをする税理士の退田（たいだ）さん。採用面接に来た若者から、福利厚生としての退職金がないことにマイナスの印象を受けて困って相談を受けるといったリアリティのあるシーンから始まる。

動画の中では、仕事に不満もなく仁減関係もよさそうだったのに退職者が出たことに対して、退田さんが若い世代で給与や福利厚生に高い関心が集まっていることを説明。中小企業のメディアでも報じられている「人生100年時代」や「老後2000万円問題」にも触れ、将来のことを考えて退職金にも関心が高い若い世代の現実と、中小企業の事業主のリアルな葛藤が描かれており、中退共制度の有用性とともに同制度の理解に役立つ内容になっている。

退職金制度がない不安を意識した構成のTVCMに

同制度のTVCMは中退共CM「入れます」篇として、10月2日からBSフジやBSテレ東などで放映されており、面接にくる若者が、福利厚生として退職金制度がない不安を意識した構成だ。

また、TV・新聞・WEB上でも広告を掲載し、同制度をアピール。キャッチコピーを “中小企業の従業員のための国の退職金制度、あります！”として、ポスターやチラシの展開も行っている。

中小企業退職金共済制度