ニューヨーク人情酒場 近くの友人を大切にするNYの人付き合い。街が活気を取り戻す中、閑古鳥が鳴く酒場で盛り上がったのは意外な遊びで…!?
ニューヨーク人情酒場へようこそ!これは、ブルックリンにある小さな酒場(レストラン)で起こったいろんな出来事。
大都会の夜、一杯の酒から始まる人間模様。作者はこのお店で今お寿司を作っているよ。
知らない土地で「家族」と呼ばれること
胡散臭いと思っていたんです。他人同士でつるんで家族と呼び合うなんてこと。NYという土地は、身寄りがない中、単身で飛び込んでくる人がすごく多いのですが、そういう土地柄だからこそ、NYに長く住んでいる人たちは友達をすごく大切にします。本当の家族は離れた国に住んでいて滅多に会うことができないから、付き合いの長い友人たちを親戚のように扱う人が多い。
私自身一人で知らない土地に勢い余って引っ越してきてしまった上に起業までしてしまい、なんだかすごく心細かったけど、ペルーからやってきて長くNYに住んでいるマスターにこう言ってもらえたことがすごく嬉しかったです。
いろいろなきっかけで友情や絆は展開していくものですが、一緒にくぐり抜ける修羅場が多い分、やっぱり仕事を通じた出会いというのは良い関係に発展しやすい気がします。
暇すぎて特殊な遊びを開発し出す同僚
日曜、メイビスとエミリーと3人のシフトは全員同年代で本当に楽しかったです。
しかしこの頃、NYの街はコロナ禍前の活気を取り戻し、ほぼ平常運転だったにもかかわらず何故だか店は閑古鳥で、シフト中にぼーっと過ごす時間も多くなっていきました。
バーテン業の長いエミリーは話がうまくてエンターテイナーでしたが、折り紙を体得しているとは思いませんでした。メイビスのリアクションにも爆笑だったのですが、カエルを指で弾いて跳ばすという原始的な遊びに2時間ぐらい使ってしまったとき、何かがまずいほうに動き始めているような気がしたことを覚えています。
そしてその嫌な予感は、残念なことに当たってしまうのです。
作者:ヤマモトレミ
89年生まれ。福岡県出身。2017年、勤めていた会社の転勤でニューヨークに移住。仕事の傍ら、趣味でインスタグラムを中心に漫画を描いて発表していたところ、思った以上に楽しくなってしまい、2021年に脱サラし本格的に漫画家としての活動を開始。2022年にアメリカで起業し個人事業主になりました。ブルックリンのレストランで週4で寿司ローラーをやっています。
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