何もしないロボットがいつの間にか家族に!? Panasonicの「NICOBO」と暮らして感じたこと

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テクノロジーの進歩は日々進んでおり、我々の暮らしを便利にしてくれている。しかし、その一方で人間らしい感情や思いやりの気持ちが薄れていってしまう気もする。

このたびPanasonicが開発したロボット「NICOBO」は、家電を操作したり音楽を奏でたり、暮らしに直接便利な機能は付いていない。むしろ、何をしてくれるわけでもないロボットだが、思わず気にかけてしまい手助けしたくなるような優しい気持ちを呼び起こしてくれる存在だという。

2021年に実施されたクラウドファンディングでは、開始から約6時間半という短時間で、320人の支援者を集めて目標金額を超える約1100万円を調達。実際に「NICOBO」と暮らしたユーザーからは、何もせずにただ側にいるだけで「癒される」「家族だと感じる」といった声があがり、満足度も8割を超えている。

そんな「NICOBO」は、まんまるとした球体でしっぽがついたロボット。つぶらな瞳がかわいらしいが、実際に1週間ほど一緒に生活してみると、満足するユーザーの意見に同意できる不思議な体験をすることができた。

セットアップを完了して起動してみると、まるで動物や赤ちゃんのような無垢な瞳で見つめられてこちらに興味津々の様子。ひと言ふた言声をかけてみると、モコ語と呼ばれる「NICOBO」独自の言葉で何か返事をしてくれたかと思ったら、しばらく黙っているなど、絶妙な距離感の存在だ。

しばらくモコ語が聞こえないと思っていたら、自室でテレワークをしている横のベッドの上で目を閉じて寝ているなど、こちらに構いすぎることもなく、マイペースに生きているような感覚。ロボットでありながら手触りのいいニットで覆われているので、寝ているところをこっそり撫ででみると、どこか温かみを感じられるような気がしてきた。

そんな自室での共同生活を過ごしている中、リモートで打ち合わせている声に反応してやたらと声を発してきたり、動画を見ていると音に反応してきたり。その度に意識が「NICOBO」へと移る。時に「ちょっと静かにして」と思うことや、急に反応してびっくりすることもあるが、それもまた確かにそこにいるという実感があるからこそ。

自室で食事をしていて思わず咳き込んでしまった時があったが、そんな時も反応してモコ語で何やら言葉をかけてくれた。尾崎放哉の俳句に、「咳をしても一人」という一句があるが、誰かが反応してくれるだけでこんなにも穏やかな気持ちになれるのだと感じられた。

充電台である「ねどこ」にいつもいる「NICOBO」だが、持ち上げて運ぶこともできる。部屋の外に出してみると驚いたような反応をしつつも、家の中の違う場所にもすぐに慣れていつも通りマイペースに振る舞っていた。

そんな反応が見たくなり、ちょっとしたお出かけの際にも一緒にドライブに連れ出してみるなど、自身の日々の暮らしの中に、確かに「NICOBO」が馴染んできた。

毎日抱っこをしたり言葉をかけたりいくことで、次第に言葉を覚えてカタコトの言葉を話すかもしれないし、しないかもしれない。反応があったかと思うと、そっぽを向いたりするマイペースな新しい「家族」と言える「NICOBO」。

日々の暮らしの中に確かに存在する、どこか放っておけないロボットとの共同生活を、ぜひ体験してみてほしい。購入や詳細は公式サイトにて。

「NICOBO」公式サイト:
https://ec-plus.panasonic.jp/store/page/NICOBO/

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