食材からスマホへの変化を 1270 枚ものストップモーションで表現
NTTドコモは、エシカル、サステナビリティをテーマに開発された5G対応ドコモ スマートフォン「arrows N F-51C」のコンセプトムービーを、2023年3月8日(水)より、特設サイトにて公開。
フードロス問題や食糧危機問題のように、食品周りは顕在化した社会課題が多くある。また、そうした事に課題意識を持つ方々は、フードロス削減のための工夫やエコバッグを活用した買い物などの実践を始めている。反対に、スマートフォンを選ぶにあたってエシカルな視点を持つという発想は、まだ十分に浸透していないと考えられる。課題意識を高く持つ方に対して、食材(利用済み資源)から料理(スマートフォン)が作られる様子を描くことで、少しでも「スマートフォン選びにもエシカルを」という発想を持って頂けたらと考え、この動画企画が生まれた。
80 時間超におよぶ撮影の裏側も公開
コンセプトムービー「docomo ethical kitchen」では、「arrows N F-51C」の最大の個性である、リサイクル素材を約 67%*使用し環境に配慮した「エシカルスマートフォン」であるという特長を料理に置き換えて表現。静止画を1枚1枚撮影し、それらを組み合わせて動画にするストップモーション手法を取り入れ、空のペットボトルなど、利用済みの資源が料理の工程を通じてスマートフォンに生まれ変わる様子をユニークに描写。動画に使われた静止画は全部で約1270枚。80時間にもおよんだ撮影の舞台裏を収めたメイキングムービーも公開。
*バッテリーやディスプレイなどの電気電子部品を除いた部品総重量に対する、リサイクル素材総重量の割合です。
百戦錬磨の監督でも「撮影してみるまで仕上がりが見えない」リスキーだった撮影エピソード
【膨大な時間が掛かるストップモーションによる撮影】
今回の動画には、「料理のシーンをストップモーションで描く」というチャレンジに加え、生の食材の感触を、真逆の硬いプラスチック素材で描くという前代未聞の難しさがありました。ストップモーションとは、静止している人や物などを少しずつ動かす度にカメラで静止画撮影し、その連続する写真1コマ1コマが映画のフィルムのように流れることによって、あたかも物体が連続して動いているように見せる映像技法です。「自ら動くはずのない物(人形や物体)が意志を持って動いているように見える」という点が、通常の動画撮影と異なる風合いを醸し出し、観る人に際立った印象を残します。ただ、撮影には膨大な時間を要し、通常の撮影なら1秒分のシーンを撮るのに1秒で済みますが、ストップモーションだと1時間掛かることも。実際、今回の撮影でも仕上がり99秒の動画が出来上がるのに、じつに80時間の撮影が必要でした。
【監督が悩んだ演者さん選び】
撮影にあたっては、出来るだけリアルな料理のシーンに近づけるべく、世界中の料理動画を大量に観たり、実際に料理をしてみるといった、地道な研究から作業が始まりました。また、監督の頭を悩ませたのが、演者さん選び。手元がクローズアップされるため、手の形が良いという前提条件を満たしつつ、ストップモーションという時間の掛かる撮影に耐えられる人でなければいけません。同じポーズを長時間キープしなければならず、体力的・精神的な頑強さが必須条件。結果、オーディションで選ばれたのは、ダンサーでありスポーツ経験も豊富で、体幹のしっかりしたモデルさん。さらに飲食店での長年の調理経験があり、魚市場でマグロまで捌いていたことも。まさに今回の撮影に必要な要素を全て兼ね揃えた演者さんが、奇跡的に役を演じてくれたのです。
【制作陣が特に苦労したシーンとは?】
制作陣が特に苦労したと語るのが、水の中のストローが花開くシーン。透明の瓶に入ったストローは、丸見えのため固定することや仕掛けを施すことが出来ません。水中に浸かっている部分が不自然に動いてしまっては、画が成立しないため、一同悩んだ末、ストロー自体を繊細に少しずつ少しずつ動かすことに。しかしそのおかげで、自然な透け感や、ガラスの煌めき、水の泡などが感じられて、とても印象的なシーンになりました。