旅行でお土産を買うなら、地元の人に親しまれている「スーパーマーケット」がおすすめだ。全体的に販売価格は安いし、コンビニなどより品数は多く“爆買い”も楽しめる。長年、国内外のスーパーでお土産を調達してきた筆者が、今回は満を持して、【東京編】を紹介する。
「東京なんてローカルな商品あるの?」と思うかもしれない。長年同じ場所に住んでいると、ご当地の珍しいものになかなか気づきにくいものだ。筆者は長年、関西に住んでいる。東京にもよく行くが、他の地域よりもスーパーにあまり足を運ばない。だが今回行ってみて改めて「けっこうあるな」と気づいた。
「江戸前海苔」といえば、東京湾で育った海苔のことを指す。ただし、千葉県産が多い。
「べったら漬け」とは、ダイコンの麹漬の一種。東京の名産品としても知られる。表面についた甘酒の麹がベトベトしているので、べったら漬けという名前が付いたとか。10月19日・20日に日本橋大伝馬町エリアで毎年開かれる「べったら市」も有名。
冷蔵商品なのでなかなか持ち帰りにくいが、保冷バッグ持参でぜひ。
上方と言われる関西はうどん、江戸は蕎麦と言われる。「深大寺そば」は、東京都内で屈指の歴史を持つ深大寺の界隈で生まれた蕎麦であり、今も寺の周辺には多くのそば屋がある。
そばを手に入れたら、つゆもぜひ江戸の蕎麦つゆを買いたい。江戸老舗秘伝の「蕎麦露」は、江戸時代から蕎麦のつゆとして親しまれてきたという。ヒゲタ醤油は本社は東京であり、400年もの歴史を持つ。
江戸前寿司も有名。スーパーでよく売られている。ただ、持ち帰るのは難しいので、ホテルでの晩ごはんに重宝する。
その江戸前寿司のおともに「魚がし横丁 大和寿司監修 あら汁」がおすすめ。大和寿司は、豊洲新市場に移転後も行列が絶えないという人気店だ。魚介系のダシ入りみそ、たら、わかめ、のり、ねぎが入っている。安定のマルコメ製。
1901年創業の新宿中村屋。この「どら焼」が1個100円程度で手に入るのが、スーパーならでは。
箱は要らない、家庭用にまとめ買いしたい時にいい。味はお墨付き。抹茶あんもおいしい。個包装もうれしい点だ。
東京土産の定番、「シュガーバターサンドの木」も、スーパーで売られていることがある。これはお買得パックで、5個入税込349円。
箱や包装紙がないとはいえ個包装なので、自宅用もしくは職場のバラマキ土産にもおすすめだ。たまに食べたくなる味、バターとシュガーの絶妙な味わいがいい。
日清のおなじみ「どん兵衛」きつねうどん。「なぜ、どん兵衛?」と思われるかもしれないが、実は「北」「東」「西」で、つゆの味が違う。東京はもちろん「東」であり、パッケージにも「東日本限定」とある。
西よりもつゆが濃い。ちなみに、北はもっと濃い。食べ比べも楽しい。コンビニで買うと高いので、スーパーが狙い目だ。
東京・恵比須にあるスペシャリティ・コーヒー専門店「猿田彦珈琲」のドリップバッグもおすすめ。2011年のオープン以来、その人気は定着した感がある。他のドリップコーヒーよりやや高いものの、満足度は高いし、わざわざ足を運ばなくていい、通信販売よりは割安だ。一度ぜひ飲んでみてほしい味。
意外とあった、東京ならではのお土産になりそうな商品の数々。他にも「おかき」や「東京納豆」なども見かけた。改めて、地元のスーパーでの買い物をじっくり楽しんでみてはいかがだろうか。
(Written by トラコ)