凸版印刷ら、リアルタイムAI技術の研究開始。工場DXや生体データ活用のサービス開発を目指す
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凸版印刷株式会社(以下、凸版印刷)は、大阪大学産業科学研究所(以下、産業科学研究所)が研究を進める「リアルタイムAI技術」の社会実装に向けた共同研究を開始。
2024年度を目処に、スマートファクトリーの実現や生体データを活用した新事業創出を目指します。
時系列ビッグデータをリアルタイムに解析
一般的なAIは、膨大な過去データの学習とモデル構築に時間を要すため、生産現場や個人の生活データなど環境変化や外的要因を受けやすい個体差・個人差がある事象の分析・予測には不向きという課題があったようです。
一方で「リアルタイムAI技術」は、変化・増大する時系列ビッグデータをリアルタイムに解析可能。膨大なデータから重要な特徴を発見して、変化する時系列パターンを自動認識し、各時刻において適切なAIモデルを生成・適用しながら予測します。これにより、突発的な変化にもリアルタイムに対応可能です。
また、モデル生成と予測のみならず、時系列ビッグデータから因果関係をリアルタイムに捉え、事象の連鎖をモデル化することもできます。
なお産業科学研究所は、トヨタ自動車や三菱重工工作機械など10社程度の企業と、スマート工場・車両走行データ解析などのテーマで共同研究を実施中です。
設備コンディションを予測
同研究の目的のひとつは、「リアルタイムAI技術」を活用したスマートファクトリーの実現。
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まずは、凸版印刷の生産工場に適したAIモデルを開発・導入。将来的にはスマートファクトリー関連事業への提供を目指します。
個人の健康状態や心理状態を予測
もうひとつの目的は、生体データを用いたサービスの創出です。
行動データやウェアラブル端末から取得する生体データを用いて、個人の健康状態や心理状態の推移を予測するAIモデルを開発し、健康管理や顧客接点強化を支援します。
たとえば、介護施設などで入居者の睡眠傾向から覚醒タイミングを事前検知できるAIモデルなら、入居者の生活スタイルに合わせた適切なケアを実現できるというわけです。
(文・Higuchi)
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