「猫であれば何でもイんだよ」 マンガ『クリエイターのためのSNS講座』に賛否両論集まる

『無常のふでこさん』(REXコミックス)『人見知り専門家庭教師 坂もっちゃん』(KITORA)のぬこー様ちゃん(@nukosama)が、イラスト系専門学校で講師としてSNSの使い方の指導をした時の生徒とのやり取りをマンガ化。Twitterでは8500以上のRTと約33000の「いいね」を集めて話題となっています。

SNSのプロモーションでやってはいけない事をまず教えたというぬこー様ちゃん。「まず当たり前ですけれど」と「悪口を言わない」「口論しない」を大前提として挙げて、「どんな素敵なイラストを描いても一発でアウトです。誰も応援してくれません」といいます。その上で、「これ以外に思いつく人いるかな?」と生徒たちに振ると、そのうちの一人から「ガチャで限定キャラを当ててもスクショを投稿しない」という答えが。ぬこー様ちゃんも「天才かお前」と唸り(?)ます。

「突然政治的思想をアツく語り始める」「驚くもんね」「唐突なグロ画像」「間違いない」「病みツイート連投で構ってちゃんする」「反応困るもんね」とおおむね穏当なSNSライフを送るための使い方を理解している印象の生徒たち。「過剰なリア充アピール」との答えには、「あー。殺したくなるね」とぬこー様ちゃんもニッコリ!

そして、「猫画像めっちゃアップする」という生徒が。「わかるー」という同意の声が上がるなか、ぬこー様ちゃんは……。

真顔で「猫はイんだよ」と指導(?)。ちなみに、このマンガを読んだ人たちからは猫画像が多数リプライで送られてきており、ぬこー様ちゃんにこの事への感想を聞くと「猫であれば何でもイんだよ。我々は選ぶ立場にない」という名言が返ってきました。

ぬこー様ちゃんは、マンガで触れなかったSNSでやってはいけない事として、いくつかツイートで挙げています。

これ以外にも
・制作途中の作品を小出しでアップする
・本気じゃないアピールしながら投稿する
・金配りアマギフ配り懸賞関係をやたらRTする
・武勇伝を語り出す
などなどあります

専門学校でのSNSの指導への生徒の受け止め方について、「概ね好評でした。ただの脳内垂れ流し場から、人格が宿るポートフォリオに進化しました」と語るぬこー様ちゃん。「金配りアマギフ配り懸賞関係をやたらRTする」については「単純にタイムラインがイラスト以外で埋まるのでクリエイターとして損します」とそのデメリットについて指摘。「武勇伝を語り出す」については「普通にやべえやつと思われてファンが離れやすいので、控えるよう指導してました」とのこと。

一方で、「政治的思想を熱く語る」に関しては「特に賛否両論頂きました」といい、「例えばクリエイターに直接関わるような表現の自由に関する事案や制度に関することついては声を上げることは大事だと思いますし、これは別にやってもいいと思います。僕もたまにやってます」と話しつつ、「この漫画で言及したかったのは、急に特定の政権批判を始めたりするタイプのやつです。ネガティブな印象持たれることが多いのでおすすめしてません」といいます。

「猫は毎秒あげろ」「動物は許して」という多数の反応だけでなく、己を振り返って「当てはまっている」「反省しした」という声も見られたこのマンガ。クリエイターとしてのアカウントとしてだけでなく、いわゆる「公式」のアカウントの運用術としても参考になる面があるのではないでしょうか。

なお、ぬこー様ちゃんに今後の活動について聞くと、2022年6月12日に開催される公道サイクルイベント『第18回Mt.富士ヒルクライム』に「出ます。シルバーリング目指してます」とのこと。さらに「毎日絵日記を更新してるのでたまに見てください。おすすめの漫画はウコンです」と付け加えており、実際に業界事情が垣間見えるマンガを投稿しているので注目です。

※画像はTwitterより
https://twitter.com/nukosama [リンク]

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ふじいりょう

乙女男子。2004年よりブログ『Parsleyの「添え物は添え物らしく」』を運営し、社会・カルチャー・ネット情報など幅広いテーマを縦横無尽に執筆する傍ら、ライターとしても様々なメディアで活動中。好物はホットケーキと女性ファッション誌。

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