温水洗浄便座の寿命はどのくらい?交換時の選び方もご紹介

温水洗浄便座の寿命はどのくらい?交換時の選び方もご紹介

温水洗浄便座は私たちの生活に欠かせないものになっています。しかし、その寿命はどのくらいなのでしょうか?安いものでもないだけに気になります。そこで、温水洗浄便座の寿命についてだけでなく、交換時の選び方までご紹介しましょう。

温水洗浄便座の寿命はどのくらい?

温水洗浄便座の寿命は明確には断言できません。一般的には7~10年程度とされることが多いですが、使用する環境やメンテナンス状況などによって、寿命は大きく変わるためです。

 

一般家庭と不特定多数が大勢で使う企業とでは、使用頻度の差による負荷が大きく違います。負荷が違えば、当然のように寿命も違ってくるため、交換のタイミングも変わるのです。

 

使用頻度の負荷は、汚れによる負荷にもつながります。大勢が昼夜問わずに使っていれば、いくら掃除をしているとはいえ、一般家庭よりも汚れやすいのは当然です。汚れは温水洗浄便座の故障の原因になるため、メンテナンス状況でも寿命に差が出ます。

 

故障した時に修理を依頼できるかどうかも重要です。販売を終了した機種の部品は、一定期間を過ぎると製造そのものが中止になってしまいます。メーカーによっても部品の保管期間は異なり、大手メーカーでも製造終了から6年というところもあるのです。

 

部品がなければ、いくら故障を直したくても修理できません。たとえ保証期間内でも部品の欠品は起こり得るのです。終売時期がいつなのかチェックできても、部品の保管状況はチェックできません。文字通り寿命を迎えたとして交換するしかない、といわざるを得ないでしょう。

 

こんな症状が出たら寿命

温水洗浄便座が寿命を迎えたかどうかは、現実的には本体が正常に動作しているかどうかで判断するしかありません。そこで寿命かどうか疑わしい場合と、最終的に判断して交換する前の対策を知っておきましょう。

 

まずは電源が入らなかったり、ボタンで指示を出しても動かなかったりします。この場合、まずコンセントが抜けていないかチェックしてください。

 

コンセントがささっている時は、「切表示」のランプをチェックします。点灯していたら「リセットボタン」を押してみましょう。問題がなければ「切り表示」が消えて動き始めます。すぐにまた「切表示」に切り替わる時は、漏電が疑われるためコンセントを抜いてください。

 

「切表示」もついていない時には、「運転ランプ」をチェックします。もしコンセントがささっていても消えている場合は、起動スイッチを押してみましょう。

 

それでもつかない場合は、温水洗浄便座そのものが便器本体から外れていることがあります。温水洗浄便座を1度便器から完全にはずしてから、再度、正しい位置に「カチッ」と音がするまで確実に取り付けなおしてください。それでも動かない場合は故障しています。

 

温水洗浄便座ならではの温水が出なくなった場合は、まずはコンセントをさしなおしてみることから始めましょう。単に内部エラーで止まっている場合には、コンセントに付いている漏電保護ボタンを押しなおすことで再始動することもあります。

 

ただし、それでもお湯が出ないことがないわけではありません。そのような場合は断線などの可能性が考えられます。対策しても温水が出ない時も、故障していると見てほぼ間違いないでしょう。

 

温水以前にノズルそのものが出てこないこともあります。その時はまずはノズルを引き出し、歯ブラシなどを使ってノズル部分全体を掃除してみましょう。穴が詰まっていることもあるので、丁寧に掃除してください。それでも改善しない場合も故障の合図です。

 

水漏れの場合は、まずはどこから漏れているかをチェックしてください。温水洗浄便座そのものではなく、ジョイントの金具部分からの漏水ならば、レンチなどで締め直すだけでなおる可能性があります。

 

温水洗浄便座からの漏水の場合は、経年劣化によって部品が寿命を迎えたことが原因と考えられるため、専門の業者に依頼してください。無理にいじるとかえって悪化するケースがほとんどです。感電などのリスクもあるためコンセントを抜いておき、専門家に任せましょう。

 

このように、症状別に対応しても症状が改善しない場合は、寿命を迎えて交換時期になったと考えた方がよいです。特に温水洗浄便座を購入してから10年近くたっていた場合は、修理そのものができないケースも多くあります。

 

新しい温水洗浄便座は、新機能が増えていたり省エネ性能も向上したりしているため、使用年数次第では寿命が近いからと、故障を起こす前に交換するのもおすすめです。本当に寿命になって故障してから買い替えるよりも、余裕をもって選べるのもメリットといえます。

 

 

温水洗浄便座の選び方

温水洗浄便座の選び方にはポイントがいくつもあります。しかし、その前にチェックしておきたいことがあるのも事実です。温水洗浄便座の後悔しない選び方をご紹介します。

 

選び方の前にトイレをチェック

温水洗浄便座はもともとある便器に取り付けて使うものです。そのため、土台となる便器の形状によって、取り付けられるかどうかが変わってきます。

 

温水洗浄便座は、一般的な便器である背中にタンクのついた背面タンク型や、便器とタンクが一体になっているワンピース型の便器には、特に問題なく設置可能です。

 

しかし、部屋の角にタンクが付いている三角タンク式腰掛便座は、形状によっては温水洗浄便座を取り付けるための金具が必要になります。ユニットバスの場合は、ユニットバス専用の温水洗浄便座が必要になるため、設置条件も厳しいだけでなく、相応の経費が必要です。

 

もう1つ確認しておきたいことがあります。温水洗浄便座を設置する便器のメーカーです。製造メーカー各社は、どのメーカーの便器でも設置できるよう設計しています。しかし、基本的には自社の便器への設置を前提としているため、メーカーを統一したほうが適合しやすいです。

 

温水洗浄便座の選び方のポイント

便器の確認が取れたら、温水洗浄便座の選び方のポイントを見ていきましょう。選び方のポイントの1つ目は、リモコンの形状です。温水洗浄便座の横にリモコンが付いている袖リモコンか、壁にリモコンを取り付ける壁リモコンかでも大きな違いがあります。

 

リモコンタイプの選び方のポイントは、袖リモコンは温水洗浄便座本体にリモコンが付いているため、賃貸でも設置しやすいことです。価格も比較的安くおさえられますが、付いている機能は少なめで、掃除の時にも邪魔になりやすいデメリットがあります。

 

壁リモコンは壁にリモコンを取り付けるため、賃貸ではまず無理です。また、温水洗浄便座の価格も高くなりますが、代わりに付いている機能も多種で、掃除の時もリモコンが邪魔になることはありません。

 

選び方のポイントの2つ目は、お尻の洗浄水のお湯の出し方です。お湯専用のタンクが温水洗浄便座の中にある貯湯式は、比較的手頃な機種で多く採用されています。しかし、連続して使うと湯切れして水が出てくるようになるだけでなく、保温のために電気代がかかるデメリットもあるのです。

 

そんな貯湯式に対して瞬間(連続出湯)式は、タンクにお湯を溜めておくのではなく、瞬間的に温水ヒーターで温めて出すため、湯切れを起こす心配はありません。保温に電気を使うこともないため省エネですが、搭載されている機種は高めになるデメリットがあります。

 

選び方の3つ目のポイントは、どのような機能が欲しいかです。基本的な機能が付いていれば十分という方と、機能は充実していて欲しいという方では、当然選ぶ機種にも違いが出ます。

 

機能が充実している機種ほど高額になり、リモコンも壁リモコンになるため、予算や住んでいる家の事情なども考慮に入れた選び方をしてください。

 

 

温水洗浄便座の交換費用はどのくらい?

温水洗浄便座本体の価格でも、1万円台~10万円以上とかなりの幅があります。さらに温水洗浄便座はDIYでも設置可能ですが、素人がやるよりは専門の業者に頼んだ方が安心です。そうなると作業費用が追加でかかることになります。

 

作業費用にもいろいろあり、基本料だけで見た場合は1万円前後からです。しかし、便座も交換するとなれば、新しい便座の代金や古い便座の処理費用も必要になります。処理費用は大体3千円前後必要です。

 

さらにトイレに配線が通っていなかった場合、コンセントの取り付けに2万円前後、止水栓に不具合が見つかれば交換に5千円~1万円ほどと、追加料金だけでも結構かかります。工事を依頼する前に、見積もりをしっかり出してくれる業者を選びましょう。

 

 

おすすめの温水洗浄便座

最後に温水洗浄便座のおすすめを3つご紹介します。

TOTO ウォシュレット KSシリーズ TCF8CM87

温水は瞬間式のため、省エネ効果が高いです。便座への着脱も簡単なため、TOTOの便座を使っている方が交換するならこのタイプがよいでしょう。便座やノズル、ケースに防汚効果が期待できる素材を使い、TOTOの製品の中でも強力な消臭機能も付いています。

 

掃除しやすい構造をしているので、メンテナンスが楽な点でもおすすめです。ただし、壁リモコンのため、賃貸の方には向いていません。

 

パナソニック 温水洗浄便座 ビューティ・トワレ DL-ENX20-WS

温水は貯湯式のため湯切れの危険性はありますが、便座の使用パターンを一週間ごとに見直しながら、節電効率を上げる機能が付いています。国際規格やJIS規格を元にした抗菌性能が施され、ノズルもステンレス製で汚れが付きにくいなど、衛生面にこだわりのある製品です。

 

段差や継ぎ目、凹凸などが少ないため、掃除をしやすい形状をしています。袖リモコンのため、賃貸でも使える点も魅力です。

 

東芝 温水洗浄便座 クリーンウォッシュ SCS-T161

温水は貯湯式ですが、こちらもステンレスノズルを採用し、衛生面に配慮した製品になっています。便座も抗菌仕様なだけでなく、幅広で座りやすい設計です。自動で消臭する機能も付いているので、悪臭が残りにくくできています。

 

節電モードを2つ搭載しているので、状況に合わせて切り替えることができるのもおすすめポイントです。この機種も袖リモコンのため、賃貸でも安心して使えます。

 

 

おわりに

温水洗浄便座は、使い方次第で寿命が大きく変わります。一般家庭ならば、定期的にメンテナンスをしていれば10年ほど使えますが、寿命を迎える前に余裕をもって交換することも大切です。選び方のポイントを参考に、使い心地のよい機種を選んでください。

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