花や実が庭のアクセントに!ガマズミの特徴、育て方、似た種類の見分け方を紹介
低木のガマズミは、初夏に咲く白い花と秋の実がかわいくて、庭木やグランドカバーにおすすめ。花や実の色、形が違うものや、常緑性のものと種類も豊富です。花・実・葉の特徴や花言葉、育て方、剪定、種類や見分け方など、ガマズミの魅力をたっぷりと紹介!
ガマズミの特徴&鑑賞や剪定などの時期や育て方の基本
初夏にテマリのような白い花をたくさん咲かせるガマズミ。花や実の色、形の違うもの、常緑の品種など、種類も多いです。樹形も自然に整いやすく、育て方も簡単なので庭木におすすめです。
ガマズミは冬に葉を一斉に落とす落葉性の低木。秋には真っ赤な実や紅葉も楽しめます。
ガマズミの基本情報
分類:レンプクソウ科ガマズミ(ビバーナム)属
学名:Viburnum dilatatum
英名:linden arrowwood、linden viburnum
別名:アラゲガマズミ
原産:日本、朝鮮半島、中国
特性:落葉性
形態:低木
樹高:2〜3m
開花:5月中旬〜6月上旬
花色:白色
結実期:9〜11月
耐暑性:強い
耐寒性:強い
耐陰性:あり
ガマズミの花・実・葉の鑑賞時期
ガマズミは5月中旬〜6月上旬にかけて、白い花を咲かせたあと、9月には赤い実を付けます。秋には葉が赤く紅葉します。
ガマズミの剪定や肥料、植え付けなどの手入れ
ガマズミは比較的生長スピードが遅いため、剪定は2年に1度だけでOK!花が咲きやすくなるように、肥料は6月上旬、9〜10月、2〜3月に与えましょう。植え付けや植え替えは落葉期の11〜3月にします。
季節ごとに楽しめる庭木に!ガマズミの花・実・葉の特徴と花言葉
ガマズミの花|特徴あるドーム型の姿
ガマズミは5月中旬ごろから、白い小さな花が、アジサイのようにドーム型に集まって咲きます。長く伸びたおしべが特徴的で愛らしい姿です。
ガマズミの実|甘酸っぱくて料理にも使える
9〜11月になると小さな真っ赤な実がなり、次第に白い粉が吹いたような表面になります。収穫してそのまま生で食べることができ、甘酸っぱい実で、料理の飾り付けや着色にも使えますよ。
ガマズミの葉|春に新緑の芽、秋に紅葉、冬に落葉
ガマズミは3〜4月になると新緑が枝先から出て5〜8cm程度の大きさの葉に生長します。シワのように真っ直ぐと線が、表面に入るのが特徴的です。秋になると赤く紅葉し、冬になると葉は一斉に落ちます。
ガマズミの花言葉
ガマズミの花言葉は「結合」「私を無視しないで」「無視したら私は死にます」です。
花や実が楽しめる庭木に!ガマズミの育て方とコツ
基本的には難しい管理がないガマズミですが、風通しが悪いと「うどん粉」などの病気や、「カイガラムシ」などの害虫の被害にあいやすくなるので注意しましょう。
育て方1. 日当たりがよい場所か半日陰に
ガマズミは、日当たりがよいか半日陰の場所で育てると元気に生長します。日陰過ぎると初夏に花が咲かない、秋に実が付かない、紅葉しない場合も。春から夏の間にしっかり陽の光が当たるような暖かい場所に植え付けましょう!
育て方2. 排水性・通気性・保水性のある土で
春にたくさんの花を咲かせるガマズミは、有機質がたっぷり入っているふかふかの土でよく育ちます。土が硬く水はけが悪い場合は、根腐れが起こりやすく枯れてしまうこともあるため、土の排水性・保水性・保肥性を良くしておきましょう。
植え付け前に、掘り起こした土に腐葉土、黒土またはピートモスを混ぜておきます。
育て方3. 植え付けてから1年未満の苗木には水やりを
植え付け直後はもちろんですが、ガマズミを植え付けてから根がしっかりと張るまでの1年間は、土の表面が乾いたら水を与えます。
植え付けてから1年を過ぎたガマズミは、暑さで土が極端に乾いているときにだけ、水やりをすれば大丈夫です。
育て方4. 季節ごとに肥料を
花がたくさん咲くガマズミには、定期的に肥料を与えた方がよく育つので、年に3回程度肥料を与えます。
白い花が咲いた後の6月上旬ごろにお礼肥を、実を付け始める9〜10月に追肥を、新緑や花の準備期間となる2〜3月に寒肥を与えましょう。
窒素、リン酸、カリのバランスの取れた緩効性化成肥料や油かすを株元に与えてくださいね!
育て方6. ガマズミの適切な剪定時期は、花が咲き終わる6〜7月
ガマズミは生長スピードが遅いため、放置しなければ、背丈が高くなり過ぎたり、枝葉が混み合ったりすることもあまりありません。また、樹形も自然に整いやすいです。
剪定は2年に1回のペースで、花が咲き終わった6月上旬〜7月に行います。
枯れた枝や不要な枝を切り落とす程度で剪定すると、自然樹形に仕立てられ、たたずまいがより美しくなります!
見分け方は?ガマズミの花に似た種類や庭木になる美しい品種
ガマズミに似た種類
ガマズミが属するガマズミ属には200種類以上が世界で確認されていて、日本でも複数の種類が生息しています。
1. オオデマリ
初夏にアジサイのように大きなボール状の花を咲かせるオオデマリ。花付きがよく、満開の花の姿は圧巻です。花が野球のボールサイズになり、秋には実も付けないので、すぐに見分けが付きます。
2. カンボク
ガクアジサイのように中心の花の周りに装飾花が咲くカンボク。葉の縁にギザギザと切れ込みが入ります。
3. サンゴジュ
サンゴジュは、葉が冬に一斉に落ちない常緑性の木。花はガマズミよりも小さく、葉が細長いです。
常緑のガマズミ
中国や西アジア周辺に自生するガマズミは、常緑性のガマズミが多く自生しています。花や実の姿が美しく、庭木としておすすめです。
1. ビバーナム・ティヌス(常緑ガマズミ)
地中海沿岸部に自生するビバーナム・ティヌスは、つぼみがピンクで、花は甘い香りがします。コバルトブルーの実が美しく、切り花としても使われます。
2. ビバーナム・ダビディ
ビバーナム・ダビディは中国を原産とし、日本のガマズミよりもさらに小さく、樹高は大きくても1mほど。寄せ植えやグラウンドカバーとして植えるのがおすすめです。
おわりに
種類を選べば和風でも洋風でも、どんな庭にもあうガマズミは剪定や管理も楽で、初心者でも育てやすい魅力的な庭木。花や実、紅葉が鑑賞できるので、季節感のある庭づくりにおすすめです。さまざまな品種があるので、色の変化をさらに楽しんでみてくださいね!
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