Windows 7でXP Mode
10月22日に迫るWindows 7日本発売。注目される機能の一つ、Windows 7 の仮想マシン上でWindows XP を動作させる「XP Mode」について、今回は南田 哲也さんのブログ『アリンコネット – あるSEのログ2』からご寄稿いただきました。
Windows 7でXP Mode
10月22日発売予定のWindows 7はMSDN会員などにはすでに配布されており、利用する機会があったため、『XP Mode』というWindows 7上でXPを動作させる仮想化技術について試してみました。
・XP Mode
(http://windows.microsoft.com/ja-JP/windows7/products/windows-7/features/windows-xp-mode)
・Windows 仮想 PC
(http://www.microsoft.com/windows/virtual-pc/)
***注意***
2009/09/02時点のRC版についての情報です。
『Windows Virtual PC RC』と『Windows XP Mode RC』のダウンロード
Microsoftより『Windows Virtual PC RC』と『Windows XP Mode RC』をダウンロードし、インストールを行います。
・『Windows XP モード』については書かれている以下サイトにアクセスします。
(http://windows.microsoft.com/ja-JP/windows7/products/windows-7/features/windows-xp-mode)
・上記サイトで「Windows 仮想 PC」というテキストリンクをクリックすると、「Windows XP Mode and Windows Virtual PC」画面(http://www.microsoft.com/windows/virtual-pc/)が表示されます。
・[Get Windows XP Mode RC and Windows Virtual PC RC now]ボタンをクリックすると、「Windows Virtual PC(RC) と Windows XP Mode(RC)のダウンロード」画面 (http://www.microsoft.com/windows/virtual-pc/download.aspx) が開きます。
・以下の順番 (STEP1~STEP3)で『Windows Virtual PC RC』と『Windows XP Mode RC』をダウンロードします。
STEP1:Windows7のsystem type(32bit か 64bit)と『XP Mode』の言語を選びます。
STEP2:[Windows Virtual PC RC]ボタンをクリックし、『Windows Virtual PC』 の RC版をダウンロードします。
STEP3:[Windows XP Mode RC]ボタンをクリックし、『Windows XP Mode』 の RC版をダウンロードします。
Windows Virtual PC RCとWindows XP Mode RCのインストール
・ダウンロードが完了したら、『Windows Virtual PC RC』→ 再起動 →『Windows XP Mode RC』の順にインストールを行います。
『VirtualPC RC』が最新版のVirtualPC(仮想化ソフト)で『XP Mode RC』というのが『VirtualPC』用の仮想PCデータです。
※『VirualPC』と『XP Mode』どちらもまだRC版です。
・『Windows XP Mode RC』のインストーラを起動すると『インストール先フォルダと資格情報』画面が表示されます。
・インストールフォルダを指定し、資格情報を作成します。ユーザー名は「XPMUser」固定です。
パスワードはあとで変更できるのであまり気を使う必要はありません。
・晴れて、セットアップ完了です。
・起動直後の画面左上のメニューバーにはUSBの文字がまぶしい(USBがはじめてサポートされたVirtualPC)。
Windows 7にあわせてリリースされた『VirtualPC』からUSBデバイスがサポートされるようになったのでVista対応ドライバが提供されていないUSB機器なども問題ないはずです。
・インストーラがないと親OSから直接起動できないようなので、『EZINST』というフリーウェアを使ってインストーラを作成します。使いたいソフトは『CSE』。
・インストーラによってインストールが成功すると、親OS上にショートカットが作成されます。
・ショートカットを使って起動するとWindows 7上で動作しているかのように見えます。
・Windows XP Modeで仮想PCを起動すると、今までの『VirtualPC』と同じです。
・仮想PC上の警告が親OS上で表示されてしまったりもします。
・親OSとの通信は仮想LANアダプタ経由か。DHCPになっている。IPは192.168.131.65が割り当てられている。
・親OSのドライブが表示される。リモートデスクトップのドライブ割り当て機能のようです。
面白いのは、子OSの画面サイズをリサイズするとタスクバーやほかのウィンドウがそのサイズに収まるように追従してきた事です。
・『VirtualPC』のウィンドウサイズを小さくすると、内部のアプリケーションのウィンドウサイズも自動でリサイズされます。
相当便利ですが、『XP Mode』のHDDイメージを復帰させて親OSがインストール済みのアプリケーションを検出できるかどうかが問題です。
ちなみに親OS上のショートカットファイルは
%SystemRoot%\system32\rundll32.exe
%SystemRoot%\system32\VMCPropertyHandler.dll,LaunchVMSal
“Windows XP Mode” “||678f888c” “CSE”
となっています。複数の仮想PCを同時に起動できるのであれば、xxx専用仮想PCとして使えそうな気がします。
『VirtualPC』自体は昔から存在しますが、『XP Mode』と呼ばれるようになった今回のバージョンから大きく違う点がいくつかあります。
1.『VirtualPC』へのWindows XPのセットアップが不要=XPのライセンス不要。
2.ゲストOS上のアプリケーションのウィンドウだけをホストOS(Windows 7)上で表示させる事ができる。
3.ゲストOS上のインストールされたアプリケーションをホストOSが検出できる。
これらの新機能から、Windows XPのアプリケーションをWindows 7上のアプリケーションのように見せかける事に成功しています。
若干面倒ですが、Windows 7を使うからにはぜひ体験して欲しい機能です。
機能を使用するためには、
・Windows 7のエディションがProfessionalもしくはUltimate
・BIOS上でCPU仮想化支援機能(Virtualization Technology)を有効にできる事 ※比較的新しいPCでも対応していない事があります。
・CPU自体が仮想化支援機能に対応している事。
という条件がありますので、ご注意を。
執筆: この記事は南田 哲也さんのブログ『アリンコネット – あるSEのログ2』より寄稿いただきました。
文責: ガジェット通信
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