知らないと恥かき認定!?点心と飲茶の違い
点心と飲茶、なんとなく違うような…でも、同じような…と、迷ったことはありませんか?国や地域の違いで、同じものの呼び名が違うのでしょうか?それとも、もっと深いわけがあるのでしょうか?ということで、点心と飲茶の違いを、ここでスッキリ解決してしまいましょう!
点心と飲茶のたった1つの違いとは!?
点心と飲茶の違いは、たった1つです。
点心とは、お茶のお供として食べるオヤツを指し、飲茶は、点心を食べながらお茶を飲む行為そのものをいいます。
だから、点心したいね!と友達を誘うのは間違い。飲茶、行かない?というのが正しい使い方です。点心は、食べに行こうと伝えるのが正しく、飲茶を食べに行こうというのは、NGです。
日本の場合は、小さな蒸し器に入った小籠包やシュウマイのようなものが、点心として知られています。実は、本場の点心は、もっと幅が広く、種類も豊富です。点心については、詳しく後述します。
飲茶とは、中国の広東省・香港・マカオなどで習慣となっている、お茶を楽しむ行為そのものが基本です。飲茶についても、詳しく紹介しましょう。
知っておきたい飲茶の歴史とマナー
飲茶の習慣が始まったのは、唐の時代と伝わっています。当時は、茶屋、茶館などと呼ばれるお茶屋さんが沢山できて、飲茶という行為が大流行しました。
その時、お茶請けとしてお茶と一緒に出された干した果物などが、点心の始まりといわれています。
本場の飲茶のルールは、地域によって少し違います。ここでは、一般的なルールを紹介しましょう。
飲茶を楽しみ際は、出来れば予約しておいたほうが無難です。小さなセイロを山積みにして通路を歩くワゴン式と、テーブルに座って食べたいものを注文するオーダー式があります。
どちらの場合も、最初にお茶の注文をするのがルールです。お店によってお茶の種類は色々ですが、数人で楽しむときは、数種類のお茶を頼んで楽しむのをおすすめします。
さて、ここからはいよいよ本格的なマナーの紹介です。
最初に「洗杯(サイブイ)」という儀式です。これは、現代では名残のようなもので、特にやらなければいけないものではありません。
お茶と一緒に、どんぶりやボールのようなものが出てきます。これは、昔の衛生状態が悪いころの習慣で、自分が使う茶碗や箸などを、殺菌作用のあるお茶で洗うためのものです。
もし試してみたいと思ったら、熱いお茶で行う儀式ですから、火傷には十分注意してくださいね。
この後に、やっと点心が出てきます。提供された食器の中に、平皿があったら、それは点心などから出たゴミを置くためのものです。食器としては使いませんので、気を付けましょう。
点心を食べながらお茶を飲んでいると、お茶のお湯が無くなってしまいました。大きな声で店員さんを呼ぶのは、マナー違反です。
急須の蓋を見た目で分かるようにずらして、テーブルの端においておきましょう。店員さんが気が付いて、お湯を足しにきてくれます。
お湯を足してもらったら、テーブルをコツコツと2回鳴らしましょう。これが、ありがとうの感謝を伝える行為として、現地では定着しています。
日本で飲茶を楽しむなら、ありがとうと声に出すほうが自然かもしれませんね。お茶の葉も変えてもらう時は、注文という形になります。
点心とは? 4つの種類も紹介
飲茶の歴史の中で、点心はお茶のお供として供されたものが始まりだということはお伝えしました。日本では、お茶を飲みながら楽しむ食べ物として定着していますが、本場ではもっと広範囲な意味で点心という言葉が使われているようです。
中国では、主食とスープ以外は、全て点心といわれます。例えば、チャーハンのような一見して主食と分かるようなものでも、取り分けて、小腹を満たす程度に食べるのであれば、それも点心となります。
点心とは、オヤツや間食の意味があり、クッキーやケーキといったものも、やはり点心と呼ばれることになります。
点心の種類は、大きく分けて4つあります。
甜点心(テンテンシン)
シェン点心
小吃(シャオチー)
果子(グオズ)
それぞれを簡単に紹介しましょう。
甜点心
甘い点心をいいます。ごま団子、マンゴープリン、杏仁豆腐などが有名です。
シャン点心
塩系の点心です。肉まんや餃子、小籠包などがこれになります。
小吃
通常、大皿盛りの主食やおかずを、小さな皿に分けたものです。エビチリや麻婆豆腐などを小皿に分ければ、小吃になります。
果子
そのまま食べられる果物や、ナッツ類、ひまわりの種などもこの部類です。
飲茶を楽しむ時に、点心の種類を思い出す必要はありません。実際の物を見て、香りを確かめて、自分が食べたいと思ったものを選ぶのが、最良の方法です。
おわりに
点心と飲茶の違いに、足をすくわれたような感覚をもった人もいるかもしれませんね。でも、こうした些細なことをしっかり頭に入れておくと、いざという時の自信に繋がります。ウンチクの1つとして、ぜひ覚えておいてください。
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