藤岡みなみ｜育てたい欲、爆発しました【思い立ったがDIY吉日】vol.56

タレントの藤岡みなみさんが、モノづくりに対してのあれこれをつづるコラム連載！題字ももちろん本人。可愛くも愉快な世界観には、思わず引き込まれちゃいます。今回は畑について！

藤岡みなみ
タレント、エッセイスト。タイムトラベル専門書店 utouto店主。縄文時代と四川料理が好き。やってみたがり。
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育てたい欲、爆発しました

フリーダムな畑を始めます！

ついに畑に手を出した。5年前に始めたこのDIY連載でも、何かを栽培するということについてほとんど書いてこなかった。理由は場所がないということ。そして、それ以上に苦手意識を持っていたということだ。子どもの頃からあらゆる植物を枯らしてきた。ずぼらで横着者の私に栽培は無理、そう決めつけていた。場所なんて、庭がなくてもやろうと思えばベランダでもキッチンでもできたはずだ。それでも挑戦しないのはやはり自信がないからだった。

新しく引っ越した家の敷地に、少しだけ耕せそうなスペースがあった。家庭菜園が得意な義理の母は見たことないほど大はしゃぎしていた。引っ越してきた当日、荷物も置かず、家にも入らずに、一目散に土を耕し始めたのだ。えっ、そんなに？　いてもたってもいられないほど楽しいことなの？　しかもその時、小雨まで降っていた。その様子を見て、私のなかでずっとふたをしていた土いじりたい欲がパァンとはじけた。

義母の豊作ほうれんそうゾーン。

それから数日、全力で地面を耕し、調子に乗って20種類以上の野菜の種や苗を植えた。絶対に調子に乗りすぎである。素人なので失敗もすると思う。でも楽しい、楽しすぎる。今回は私のやりたい放題な畑の様子をお伝えしたい。
 

自由すぎる畑を紹介します

まず、ひそかに憧れていたハーブガーデン。バジル、パクチー、オレガノ、ディルの苗を買ってきて植えた。植えるだけで指先がピザを食べている時の匂いになって興奮した。すでに私の頭の中にはいろんな料理が浮かんでいる。まだ小さな苗たちを見ながらでもお酒が飲める。そしてこのエリアのやりたい放題ポイントは、4種のハーブの横にスイカの苗も植えたところだ。絶対ここじゃないだろう。ハーブぶるなよ。こんな素人があんな大きな果物を作れるわけがないだろ、と思いつつ、庭に小さくてもスイカの実がなっていたらきゅんとするだろうなあという気がして買ってしまった。なぜハーブの横なのかというと、もうそこしか空いてなかったからだ。ざっくりまとめるとここは私のときめきゾーンである。

右上、ハーブぶるスイカ。

ときめきゾーンの横に、サンチュとロメインレタスを植えてあるサラダエリアがある。ここのフリーダムポイントは、サンチュをぎゅうぎゅうに植えていることだ。10株セットを買ってしまい、もっと幅をとったほうがいいとわかっていたが窮屈にしてしまった。ごめんサンチュ。対してロメインレタスは1株だけ。しかももっとも手を焼いている。すぐにふにゃあ、としなびてしまって、水が多すぎるのか、少なすぎるのか、虫なのか、気温なのか、なにひとつわからない。素人丸出し。2日前に雨は降ったし、と思って肥料を与えてみたら翌日シャン！　と背を伸ばしていて、えっ現金なやつ！　と驚いた。野菜は応えてくれる。

助けて……って聞こえるレタス。

息子ゾーンは一番カオスだ。イチゴ、ミニトマト、ラディッシュ、ミニ大根の種がミックスされめちゃくちゃにまかれている。水もあげすぎたりあげなさすぎたり。それでもなぜか彼の小さな畑はとても順調なのだ。

なにがでるかお楽しみ3歳の畑。

向いてないとか難しいとか、自分でかけた呪いや形式にとらわれず、やりたいようにやってみて、少しずつ土や植物のことを学んでいく。問題が起きたら本やネットで情報を集めて、わからないなりに対処してみる。そして明日どうなってるかな、という畑とのやりとりが新鮮で楽しい。やりたい放題畑が最終的にどうなったかもまた報告したい。

追伸、それでもやっぱり自分には栽培系は無理だな、と思ったそこのアナタへ。こんな私でも過去に大成功したものとして、しいたけを大プッシュします。キットを買って適当に水をやっていると毎日目に見えて大きくなりました。(夏以外がおすすめです)

 

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