牛乳のカロリーは高い?栄養素や効果的に飲むタイミングも解説

牛乳のカロリーは高い?栄養素や効果的に飲むタイミングも解説

そのまま飲んだり料理に使ったり、幅広い活用法で普段から馴染み深い牛乳。そのカロリーや成分について気になったことはありませんか?今回は牛乳のカロリーや、栄養価を効果的に取り入れる時間帯について解説します。

牛乳のカロリーはどのくらい?

牛乳とは、生乳と呼ばれる牛から絞ったままの乳を加熱殺菌・均質化処理したものです。しかし店頭に並んでいる牛乳は『成分調整牛乳』『加工乳』など、異なる表記がありますよね。実は国が定める成分規格などにより、牛乳は種別されているのです。ここではそれぞれの成分とカロリーを調べました。

 

牛乳の種類別カロリー数値

成分無調整牛乳

加熱殺菌のみで、成分を一切調整しないものです。成分規格として無脂乳固形分8%以上、乳脂肪分3%以上が条件。100gあたりのエネルギーは約67kca。

 

成分調整牛乳

生乳から水分や乳脂肪分、ミネラルなどを一部除去して成分を調整したものです。成分規格は無脂乳固形分8%以上が条件。100gあたりのエネルギーはメーカーにより異なりますが、おおむね50~60kcal。

 

低脂肪牛乳

成分調整牛乳の一種。成分規格として無脂乳固形分8%以上、乳脂肪分を生乳から0.5%以上1.5%以下まで減らしたものです。100gあたりのエネルギーは約46kcal。

 

無脂肪牛乳

低脂肪牛乳よりもさらに乳脂肪分を除去したものです。成分規格は無脂乳固形分8%以上、乳脂肪分0.5%以下が条件。100gあたりのエネルギーは約33kcal。

 

加工乳

生乳にバターや脱脂粉乳などをくわえたものです。脂肪分を少なくした『低脂肪タイプ』と、コクのある『濃厚タイプ』に分かれます。成分規格として無脂乳固形分8%以上。

低脂肪タイプ→100gあたりのエネルギーは約46kcal

濃厚タイプ→100gあたりのエネルギーは約73kcal

 

乳飲料

牛乳にカルシウムやビタミン、乳酸菌を加えて強化したものです。『コーヒー牛乳』や『フルーツ』といった商品がありますね。成分規格として無脂乳固形分、乳脂肪分ともに3.0%以上。100gあたりのエネルギーは商品によって異なりますが、約45kcal~約60kcal。

 

成分無調整牛乳が最もカロリーが高い

上記の結果から、成分無調整牛乳のカロリーが最も高いと判明しました。とはいえ成人における1日の必要摂取カロリーの平均は2000~2400kcalなので、過剰摂取に注意すればそれほど気にする必要はないでしょう。

 

牛乳の栄養素や気になる糖質は?

牛乳というとカルシウムを思い出しますが、栄養素はそれだけではありません。たんぱく質・脂質・糖質(炭水化物)の三大栄養素のほか、不足しがちなビタミン・ミネラルも含まれています。『準完全栄養食品』の代表といわれるほど、牛乳は栄養バランスに優れているのです。

 

 

牛乳に含まれる主な栄養素

カルシウム

骨や歯の形成・筋肉の収縮・神経伝達といった、体つくりに大切な栄養素であるカルシウム。牛乳約100mlのカルシウム含有量は約110mgです。消化吸収率は小魚が約33%・野菜が約19%に対し、牛乳は40%と優れています。牛乳は、効率的にカルシウムを取り入れられますね。

 

たんぱく質

牛乳は必須アミノ酸が豊富なたんぱく質が含まれており、卵に次いで良質といわれています。牛乳約100mlにおけるたんぱく質の含有量は約3.3g。脳や血管、毛髪などの細胞・組織を作る要素となり、免疫力アップにも繋がります。

 

脂質

牛乳の脂質は『乳脂肪』と呼ばれ、体内に蓄積しにくい『中鎖脂肪酸』を多く含みます。牛乳の種類別により脂質の数値は大きく異なりますが、成分無調整牛乳の場合は100mlあたり約3.8gの含有量です。

 

気になる牛乳の糖質は約4.8g

糖質は炭水化物のなかの一部を形成し、脂質とともに体のエネルギー源として重要です。100gの含有量は約4.8g。牛乳からほのかな甘味を感じるのは糖質によるものです。牛乳の糖質はほとんどが乳糖であり、大腸の有害な細菌を抑える働きが認められています。

糖質4.8gは、角砂糖に例えると約1個ぶん。市販のジュース類に比べるとかなり低い数値ですが、飲み過ぎには気をつけましょう。

 

 

牛乳を飲むタイミングでカロリーをエネルギー源に

多くの栄養素が含まれている牛乳。しかしダイエット中などでカロリーや糖質が気になる方や、効果的に栄養素を補給したい方もいらっしゃるでしょう。ここでは牛乳を飲む時間帯によって期待できる効果を紹介します。気になるカロリーも、体内の効果的な活力として取り入れられますよ。

 

牛乳を飲むタイミングは日中が効果的

成分無調整牛乳は100gあたりのエネルギーは約67kcaです。牛乳コップ一杯を約200mlと換算すると約138kcal。もしダイエット中でカロリーが気になるならば、朝の活動前に取り入れると効果的にカロリーを消費しやすいでしょう。

ときには朝に時間がなくて朝食をぬいてしまう場合もあるかもしれません。しかし牛乳ならば、エネルギーをはじめとする豊富な栄養素を手軽に吸収できます。身体を動かすための重要な源として、毎日飲用する習慣をおすすめします。

 

運動後

牛乳には『アミノ酸』が豊富に含まれています。トレーニングなどで使った筋肉の回復のためにはアミノ酸が必要なので、運動後に飲む牛乳は筋肉の修復に効果的でしょう。また、牛乳に含まれるたんぱく質は筋肉量アップにも繋がります。

体を動かした後はナトリウム・カリウム・ミネラルなどの栄養素が汗で体外に排出され、それらの不足は筋肉の痙攣などの原因となります。しかし栄養豊富な牛乳により、消耗した栄養素を効果的に補給できます。タイミングよく、上手に取り入れましょう。

 

食前

牛乳は腹持ちがよく、食前に飲むと食事量を減らせる効果が期待できます。ご飯100gの糖質は約36.1gであり、ダイエット中であれば少し気になる数値。とはいえ美味しいご飯に全く手を付けないのはストレスが溜まりますよね。食前に牛乳を飲む習慣で、全体的な食事量を減らしつつも栄養も満たせます。

 

就寝前は一長一短

「寝る前にホットミルク」とよく聞くと思いますが、実はメリット・デメリットが存在します。

カルシウムは常に骨から少しずつ溶け出して作り変えられ、特に睡眠中は骨の合成が盛んです。睡眠中に骨から溶け出したカルシウムを補う目的であれば、就寝前の牛乳は効果的でしょう。

しかし寝る前の牛乳は胃に負担となるため、飲みすぎると熟睡できなくなる恐れは否めません。また、安眠効果があるといわれるトリプトファンが牛乳に含まれますが、その効果を得るためには体内に取り入れてから12~16時間が必要です。安眠目的ならば、朝に飲むほうが有効といえます。

 

牛乳を使ったヘルシー料理

牛乳はクセがあり、そのまま飲むには抵抗がある方もいるかもしれません。しかし他の素材と合わせての調理により、体内にグンと取り入れやすくなります。牛乳が苦手な方もぜひ試してみてくださいね。

 

牛乳寒天として取り入れる

糖質が含まれずエネルギーは100gあたり約3kcalと、ダイエットに強い味方の寒天。豊富な食物繊維は水溶性と不溶性の2種類を含み、便秘解消にも一役買うでしょう。水分を吸収する特徴の食物繊維によって満腹感を得られ、食べすぎを防止できます。

カットした果物を混ぜると甘みがくわわり、より食べやすくやすくなるでしょう。

 

きな粉と合わせて飲む

きな粉には大豆イソフラボンが豊富に含まれ、美容効果や抗菌効果といった効果が期待できます。また、食物繊維・大豆オリゴ糖・サポニンが新陳代謝や便秘解消を促し、ダイエットにもよいとされるのは嬉しいですね。

きな粉自体のカロリーは大さじ1(7g程度)で約32kcal。過剰な飲用には注意しましょう。

 

おわりに

栄養豊富ながらもカロリーや糖質は控えめな牛乳。ダイエット中であればもちろん、普段の生活から取り入れる習慣をつけたいですね。目的に合わせて飲むことで、健康的な暮らしを心がけましょう。

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