オクラを収穫しよう!初心者でも失敗しない育て方のコツを紹介
オクラと言えばあのネバネバした粘り気を出す野菜です。そのまま塩茹や鰹節をまぶして醤油に付けて食べたりと本当に美味しいですよね。また、あのネバネバこそが、栄養素が多く含まれる素なのです!今回は初心者でもできるオクラの育て方について解説します。
育て方を知る前に、オクラの特性を知ろう!
オクラは暑さに強い夏の野菜
野菜を育てる際は、育て方を知る前に、どこに自生しているのか、どんな性質なのか、暑さや寒さに強いのか弱いのかなどと、育て方を知る前に特性を把握することがよいでしょう。基本的なことを抑えるだけで、野菜はずっと元気よく育ってくれます。
オクラはもともとエチオピアを中心とし、北東アフリカに自生する植物です。そのため暑さには大変強く、乾燥にも強い植物となります。しかし、野菜として食べるのなら、寒さに気をつけ、乾燥させ過ぎずに育てることがオクラの育て方のポイントです。
オクラは非常に暖かい環境を好むので、日当たりがよい場所で育てることが必須条件です。発芽適温度が25℃以上の30℃以下を目安に撒き、20℃以上の30℃以下の環境で栽培することが最もよいでしょう。また10℃以下になると低温障害を引き起こし枯死します。
熱く乾燥した環境で過ごしているため、根は少しでも水を確保するために一直線に真下へと伸ばす直根性タイプの植物となります。家庭菜園でプランターや鉢で育てるのであれば、できるだけ深い容器を選ぶことが、オクラの育て方の重要ポイントです。
オクラはアオイ科アオイ属という分類に属します。一体何の植物?と疑問に思う方も多いと思いますが、アオイ科の植物は夏に大きな花を咲かせるハイビスカスやムクゲなどです。オクラも同じような形の黄色い花を咲かせ、蕾のうちは天ぷらなどで食べれます。
オクラの種まきは単純ではない
種をまく前にオクラの種についてもよく観察してみましょう。オクラを食べたことがあるのであれば、誰しもが口にしていると思います。オクラの種は直径3〜4mmほどの大きさで、食べるころはクリーム色もしくは白色の種です。身が熟したものは黒色をしています。
熟した黒い種は、とても硬い殻に覆われているタイプの硬実種といわれます。そのままの状態で土に植えても、水が透水するまで時間がかかり発芽も遅くなるのです。まく前に、種を一晩水に浸けてたから、種まきを行うとよいでしょう。
発芽の適した温度は25℃以上の30℃以下なので、5月ごろに行い、7月には収穫を始めます。鉢やプランターで育てる場合は、播種ポットを使って栽培を行い、畑に直まきをする場合は予め用土を数週間前から準備してまきます。
種を埋める穴は直径5cm、深さ1cmの大きさがよいです。1つの穴に種を4〜5粒を入れ、土を1cmほど薄く被せます。埋めたあとは水をたっぷり与え、乾燥しないよう管理しましょう。
種まきから1週間以内には発芽し葉を展開します。大きく展開し始めたら、それぞれの生育をよくするために、間引きを行うことです。葉が2枚のものは2本だけ残し、葉が3〜4枚のものは1本だけにしましょう。
オクラの育て方は比較的簡単な方ですが、失敗しないために栽培管理を工夫することがよいです。種をまいてそのままにするのではなく、保温と保湿ができるように、ハウスを作ることがよいでしょう。防虫対策にもなるので、ぜひ設けてください。
芽が出て間もないころは、水を大変必要とし、乾燥に非常に弱いです。水が蒸発しないようドーム型のハウスをつくり、あらゆる被害が起こらないよう防ぐことが大きな鍵となります。
オクラが育ちやすい用土を作る
オクラが好む土壌は水はけがある、排水性、通気性に優れた土です。また、肥沃な土壌を好むので、用土には腐葉土や堆肥を混ぜて作ることが重要となります。
鉢やプランターで育てる際は、市販の野菜用の培養土使うと、簡単で手間もかかりません。培養土を入れる前に鉢底石を入れ、それから用土をいれます。
畑などの直植えの場合は、植え付けの2週間前に苦土石灰を1㎡あたり3握りほどまき、酸性度を整えベースを作ります。その1週間後には腐葉土を1㎡あたり3kg、元肥を100gと少なく混ぜ合わせるのです。
準備ができたら、これで植え付けが可能となります。害虫の被害を心配するのであれば、用土を作る際に置き型の殺虫剤を混ぜ込むことも可能です。
植え付けのポイントですが、オクラは生長すると1〜1.5mほどの大きさになります。1苗で30cm四方角を考慮して間隔を開けましょう。また植え付け後は、黒のビニールのマルチングを施し、保温保湿、害虫からの被害を減らします。
オクラの植え付け後の育て方と気をつけたいこと
鉢やプランター、畑と植え付けを終えた後は、定期的な水やり、施肥、摘葉などと栽培管理を行います。まず、ある程度苗が大きくなったところで、苗が倒れないように支柱や柵を立てるとよいです。倒れてしまっては、せっかくのオクラたちが台無しとなってしまいます。
篠や園芸用の支柱を使って、倒伏防止を設けましょう。苗に1本づつ支柱を立てて行くのもよければ、オクラ一体を囲って垣根や柵を立てる方法もよいです。ガーデニング場所や育てる場所を考慮して、ご自身のスタイルにあったものを選ぶことが適しています。
種まきをしてから、約2ヶ月ほどで黄色い花を咲かせます。ここで開花後に行うことが、水やりの他に、追肥を行うことです。鉢やプランターの場合は緩効性化成肥料を2〜3週間に1回施肥し、畑の場合は10〜15日ごとに行います。
また畑の追肥の場合は、マルチングを行った畝の周りの通路側に1㎡あたり1握りほどの肥料を与えていきます。
オクラは元肥を少なくして、追肥を定期的に行うことがオクラの育て方のポイントとなります。追肥を行うことで、生長の勢である草勢をより強くさせます。その分実のつき方も大きく変わり、収穫も十分なものになります。
また元肥が多いと肥料焼けのほか、葉だけが生茂るようになり、栄養が常に葉に傾くばかりでしょう。栄養がいかなくなると、実ができにくくなり、収穫に影響します。葉を剪定することで防げますが、手間が増えることでもあるのです。
オクラの収穫と病害虫に気をつけたいこと
花が咲いてから、5日ほどたったところでいよいよ収穫となります。収穫の時期は7月から9月を目安として行いましょう。収穫が遅れてしまうと、大きくなり過ぎて、実が硬くなり食べれなくなります。実が若いうちに収穫することが大事です。
収穫するオクラのサイズは5〜8cmほどの大きさのものを選んで収穫するとよいです。開花後の5日で食べ頃のサイズとなるので、定期的にどんどん収穫していきます。ほんの数日放置しただけで、食べ頃は過ぎ、硬くて食べれない状態となってしまうでしょう。
収穫した苗は、まだまだ花が咲いて収穫ができるので、育て方に注意しながら管理します。注意して欲しいことは、風通しをよくすることで、葉が混み合って風通しが悪そうであれば、摘葉して風通しをよくし、日光が株全体に当たるようにしましょう。
摘葉する箇所は株元から収穫した花茎の間の葉です。全部は切り取らずに、葉が混み合っている箇所や色あせたもの、葉焼けした箇所などを摘除していきます。
収穫までの間に、オクラの育て方で気をつけることは病害虫です。特に害虫はアブラムシが発生しやすく、新芽や蕾を狙って、株を弱らすことが多いでしょう。他にも連作をすることで、ネコブセンチュウが発生するので連作は行わないことです。
アブラムシは風通しが悪く乾燥した状態が続くと発生しやすくなります。家庭菜園で特に注意するのが、室外機の側での管理です。作物を乾燥させ弱らすほか、アブラムシを発生させやすくします。西日にも気をつけながら、栽培を行いましょう。
おわりに
オクラは夏の風物詩ともいえる美味しい野菜で、夏の食卓に是非並べたい一品です。育て方を知る前に、オクラ自体のことを知ると栽培の楽しさはさらに向上し、美味しいオクラが収穫できるでしょう。是非みなさんもご自宅で楽しい栽培してみてください。
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