列車好きライターおすすめ! 関東のローカル線に乗って、プチ旅行へ

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列車好きライターおすすめ!  関東のローカル線に乗って、プチ旅行へ

暖かくなると、のんびりとローカル線の旅に出たい気持ちが高まります。今回は、列車に詳しいライターの蜂谷あす美さんに教えてもらった、おすすめの関東ローカル線6選をご紹介。都心からサクッと行けて、ローカル線の良さにどっぷり浸れるところばかりなので、鉄分補給にぴったりです。


【目次】


①わたらせ渓谷鐵道

渓谷の美しさと個性的な駅が人気

群馬県桐生市の桐生(きりゅう)駅と栃木県日光市の間藤(まとう)駅を結ぶ「わたらせ渓谷鐵道」。「わ鐵」の愛称で鉄道ファンから親しまれています。見どころたっぷりのローカル線です。

わたらせ渓谷鐵道

鉄道ファンから人気の、通称「わ鐵」

びゅうたび編集部
わたらせ渓谷鐵道のおすすめポイントを教えてください。

蜂谷さん渡良瀬川に沿って走る路線なので、渓谷の景色を堪能できるところです。土日を中心に運行している「トロッコわたらせ渓谷号」「トロッコわっしー号」は、窓ガラスのないオープンタイプの車両もあるので、さわやかな風に吹かれながら、絶景を満喫できます。

びゅうたび編集部
個性的な駅舎も魅力の一つだそうですね。

蜂谷さん上神梅駅や足尾駅、神戸(ごうど)駅など、登録有形文化財である、木造で味がある駅舎が多いのが特徴です。神戸駅には、車両を活用した「列車のレストラン 清流」があったり、水沼駅には温泉が併設されていたりと、変わった体験ができる駅があるのも面白いですね。

登録有形文化財の神戸駅

登録有形文化財の神戸駅

②JR鶴見線

工場や海の景色を満喫!

東京駅から約30分と、アクセス抜群の鶴見駅を起点とする「JR鶴見線」。扇町駅を終点とする本線、大川駅を終点とする大川支線、海芝浦駅を終点とする海芝浦支線の3つの路線がある、風情たっぷりの路線です。

工業地帯を走る鶴見線

工業地帯を走る鶴見線

工場の間を走り抜ける貨物列車

工場の間を走り抜ける貨物列車

びゅうたび編集部
鶴見線の特徴を教えてください。

蜂谷さんこの路線は、神奈川県の工業地帯を走っています。そのため、車窓から、古くからある工場や貨物列車を眺められるのがポイントです。海辺の夕暮れや工場の夜景も美しくて、幻想的な雰囲気を味わえますよ。

びゅうたび編集部
会社や工場に行く人たちが利用するだけでなく、鉄道ファンにも人気があるそうですね。

蜂谷さん3路線を合わせても9.7キロメートルと短いのですが、浜川崎駅止まりが多かったり、大川駅行きは朝と夕方しか走っていないなど、時刻表の確認は必須です。駅からは出られないが敷地内の小さな公園が楽しめる不思議な海芝浦駅や、昭和の雰囲気が残る国道駅など、魅力的な駅も多いので、1日中楽しめます。

③JR八高線

ディーゼル列車に揺られてプチトリップ

東京都八王子市の八王子駅から埼玉県を経て、群馬県高崎市の高崎駅までを走る「JR八高線」。沿線には豊かな自然や歴史スポットが点在しているため、途中下車しながらプチトリップを楽しむのも良いですね。

八高線沿線の丹荘(たんしょう)駅

八高線沿線の丹荘(たんしょう)駅

びゅうたび編集部
八高線のどんなところが魅力ですか。

蜂谷さんズバリ、埼玉県の高麗川駅から北は「非電化」だというところです。電気を使わずにディーゼルエンジンで走る列車は、首都圏では珍しいんです。

びゅうたび編集部
ディーゼル列車というと、のどかな田舎を走るイメージがありますが、東京近郊でも走っているんですね。

蜂谷さんディーゼルエンジンの心地よい振動に揺られていると、遠くまで来た気分に浸れます。沿線には自然を感じられるスポットやハイキングコースなどもあるので、喧騒から離れてゆったり過ごすのにぴったりですよ。

高麗川駅から走るディーゼル列車

高麗川駅から走るディーゼル列車

④秩父鉄道

古い車両が現役で活躍

埼玉県北部を運行する「秩父鉄道」。羽生駅から三峰口駅を結ぶ秩父本線と、武川駅から三ヶ尻駅を結ぶ貨物専用の三ヶ尻線があり、東は関東平野、西は秩父盆地と、平野部と山間部のどちらも楽しめる路線です。

秩父鉄道で一番古いデキ100形

秩父鉄道で一番古いデキ100形

現在は引退をした1000系列車

現在は引退をした1000系列車

びゅうたび編集部
秩父鉄道のどんなところがおすすめですか。

蜂谷さん今も硬券を扱っているので、きっぷ好きにはたまらない路線です。1950年代に製造された「デキ100形」や、1963年に製造された「デキ200形」などの古い車両のほか、都営地下鉄三田線や、東急電鉄、西武鉄道などで走っていた車両が、現役で活躍しているのも見逃せません。

びゅうたび編集部
都心から日帰りでも利用できる、観光列車も充実しているそうですね。

蜂谷さん週末を中心に運行している「SLパレオエクスプレス」は、都心から一番近い蒸気機関車として人気です。私鉄では珍しく貨物列車も走っているので、貨物列車とのすれ違い体験ができるのも魅力です。

⑤京成東成田線

かつての成田空港玄関口の面影たっぷり

京成上野駅から成田空港駅までをつなぐ京成本線。京成成田駅で本線から分かれて、東成田駅までを結ぶのが「京成東成田線」です。

東成田駅のホーム

時間が止まったかのような東成田駅のホーム

京成東成田線を走る列車

京成東成田線を走る列車

びゅうたび編集部
京成東成田線にはどんな特徴があるのでしょうか。

蜂谷さん実はこの路線、京成成田駅と東成田駅の2駅しかないんです。東成田駅は、開業した1978年から1991年まで成田空港の玄関口「成田空港駅」という名称でした。その頃の面影が随所にみられ、まるで時間旅行をしているような気分になります。

びゅうたび編集部
レトロな雰囲気が人気で、映画やテレビドラマ、テレビCMなどにも使われているそうですね。

蜂谷さんノスタルジックなだけでなく、芝山鉄道線の芝山千代田駅とつなぐという大切な役割も担っています。東成田駅は地下ホームなのですが、芝山千代田駅へ向かう列車が地上に出た瞬間、駐機している飛行機が目に飛び込んできて、迫力満点ですよ。

⑥富士急行線

富士山に一番近い鉄道

大月駅から河口湖駅まで全長26.6キロメートルを走る「富士急行線」。JR新宿駅から起点となる大月駅までは、JR中央線の特急列車を利用すれば約1時間で到着するので、都心からのアクセスも抜群です。

富士急行線の車窓

富士山に向かって進む富士急行線

びゅうたび編集部
富士急行線の魅力を教えてください。

蜂谷さん富士山の絶景を、これでもか!というくらい楽しめるところです。大月駅から富士山に近づくように勾配を登り続けていくのですが、終点の河口湖駅との標高差は、なんと約500メートルもあるんですよ。

びゅうたび編集部
観光客や登山客からも人気がある路線だそうですね。

蜂谷さん沿線には観光名所がたくさんあるので、観光色の強い列車が走っている点も特徴です。赤いボディが特徴で、ウェルカムドリンクサービス付き(※)の特別車両がある「富士ビュー特急」や、101種類のフジサンキャラクターが描かれていて、展望車両がある「フジサン特急」、レトロな車両や車内のデザインが目をひく「富士登山電車」など、どれも一度は乗ってみたい列車ばかりです。

※編集部注:2021年4月現在、ドリンクサービスは休止中です。

スタイリッシュな「富士ビュー特急」(右)

スタイリッシュな「富士ビュー特急」(右)

車窓からの絶景や、個性的な駅舎、レトロな車体など、鉄道ファンでなくても楽しめる魅力が詰まったローカル線。都内近郊で、たっぷり旅情を感じながら、プチ旅行へ出てみてはいかがでしょうか。

掲載情報は2021年4月16日配信時のものです。現在の内容と異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。

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