【ことわざと慣用句の違い】混同されがちですが違いはココです!

漠然としたイメージで聞き分けている時も多く、日本人でも判断が難しいことわざと慣用句。
ことわざだと思っていた言葉が実は慣用句だったり、その逆もまた然りであったり、難しいですよね。
日常生活で使用する機会もあるため、違いを勉強しませんか?
早速、ことわざと慣用句の違いをここで解説いたします。
ことわざと慣用句の違い
ことわざと慣用句を明確に区別することは実はとても難しいです。
厳密に分けるとすれば、ことわざは1つの文で意味が完結し、教訓や格言などを表す言葉です。
慣用句は独立した複数の単語を組み合わせ別の意味になる定型句で、通常、慣用句単体で独立した言葉としては扱わないのが特徴です。
簡単に言うと、ことわざは単体で使う事が出来ますが、慣用句は前後の文章が必要になる表現になります。
例えば、「弘法も筆の誤り」ということわざは単体で意味が通じますが、「舌の根も乾かぬうちに」という慣用句は前後に文章がなければ単体では意味を成しません。
ことわざとは?

ことわざとは、昔から言い伝えられてきた風刺・教訓などを含んだ短句です。
詳しい説明をする際に、ことわざを用いて分かりやすくするために使用されたりしますよね。
ことわざの基本構造は「AはB」「AのB」「AよりB」のような偶数構造だとされています。
「犬も歩けば棒にあたる」「論より証拠」「馬の耳に念仏」など、基本偶数構造になっています。
逆に俳句や短歌などの「歌」は奇数構造になっており、「歌」と「ことわざ」の構造を明確に分けています。
ことわざの表現
ことわざの表現は、生活の一部を使った言葉から多く生まれています。
これは、日々の暮らしで使い慣れたものを言葉にすると馴染みがあり分かりやすいため、だと言われています。
そしてストーリー性があり、ことわざ一つで文章が成り立ちます。
ことわざの面白い部分だと言えるでしょう。
そして表現方法にも特徴がありますので、ご紹介いたします。
対句形式
「帯に短し、たすきに長し」のように対になるものを表した表現です。
こちらは「帯とたすき」と「短い、長い」が含まれており、対の表現をしています。これが対句形式です。
列挙形式
初夢で見ると縁起が良いとされている「一富士二鷹三茄子」は、言葉を一つ一つ数えて成り立っているため、列挙形式であると分かりますね。
他には「一姫二太郎」「親子は一世夫婦は二世主従は三世」などのことわざがこれにあたります。
音の反復
「当たるも八卦当たらぬも八卦」は、「あたるも-あたらぬも」と「はっけ-はっけ」の二つが繰り返されており、音の反復をしています。
他にも「吉と出るか凶と出るか」や「合うも夢合わぬも夢」などのことわざも音の反復をしていますね。
ラップの韻を踏む感じと近いかもしれません。
語呂・調子
ことわざには語呂や調子の良さが目立つ表現も多いですね。7・5調や7音7音の組み合わせなど、リズム感のあるものが多いですね。
先に紹介したことわざたちも語呂が良くリズム感に富んだものとなっていることがわかると思います。
数
ことわざの特徴的な表現方法に数があります。数字を取り入れた表現がことわざには多くあります。
慣用句とは?

慣用句とは、習慣として長い間広く使われてきたひとまとまりの言葉です。
例えや、文章の一部として使用し、相手に物事を伝える用途がありますよね。
慣用句の表現
慣用句には、二つ以上の単語を合わせ、言葉に新しい意味を持たせます。
そして、慣用句一つだけでは、例えにはなっても、それだけでは意味が完結しない特徴があります。
文章の中に慣用句を含めるのが一般的です。
故事成語や四字熟語

ことわざと慣用句の違いは何となく分かりましたが、似たような表現に「故事成語」や「四字熟語」などもありますよね。
こちらも解説していきましょう。
故事成語
故事成語とは、故事を元にした中国由来の教訓です。
故事とは、大昔にあった出来事や物を指し、過去から現在まで伝わる由緒正しき事柄を言います。
故事成語はことわざにも慣用句にも近いですが、漢字四文字形成される言葉もあり、非常に見極めが難しいです。
例えば「井の中の蛙」や「漁夫の利」や「切磋琢磨」です。
これらは全て故事成語ですが、ことわざや慣用句や四字熟語とも捉えられます。
基本的に中国由来の古い教訓のことを「故事成語」や「故事成句」と言います。
四字熟語
ご存じの通り、日本において漢字四文字で形成される熟語です。
しかし、漢字四文字で形成されていれば四字熟語とみなして良いわけではなく、漢字四字の単語で慣用句的に使用されるものが狭義の意味の四字熟語になります。ただ、現在ではより広い範囲で、漢字四文字で意味が作られる言葉を総称して四字熟語と表現される場合もあります。
狭義の四字熟語
先に記した通り、狭義には四字熟語は漢字四文字で慣用句的に使用する単語を指します。その為、「焼肉定食」のようにこの言葉単体で意味が通る単語は狭義には四字熟語とは呼びません。
四字熟語のルーツは多岐にわたります。日本や中国がルーツのものはもちろん、ヨーロッパなどの国がルーツであると言われるものまで多岐にわたります。
例えば、「一石二鳥」は四字熟語ではありますが、ルーツは17世紀のイギリスのことわざ「To kill two birds with one stone」(一つの石で二羽の鳥を殺す)の訳語であると言われています。
「一期一会」は茶道に由来する日本で作られた四字熟語です。茶会の出会いは一生に一度の出会いと思い、主人も客も互いに誠意を尽くすことを説いた教えです。
これら、2つの四字熟語は共に慣用句的に使用する狭義の意味の四字熟語ですが、その成り立ちは全く異なり、四字熟語が多岐にわたることがよくわかります。
まとめ
いかがでしたか?範囲は予め決められているものではない上、海外がルーツの言葉もあり、厳密な区別は本当に難しいです。
ただ、それぞれに違いや特徴があることが分かれば、大体の大別は出来るのではないでしょうか?
気になる言葉があれば調べてみるのも良いでしょう!
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