声優・細谷佳正さんが好きなディズニー作品とお気に入りのシーンは? 日本語吹替を担当する『ムーラン』の魅力も語る
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ディズニープラスでは、人気声優たちが活躍する作品を一挙紹介する特集『恋する季節はイケボに耳キュン』特集を配信中。ガジェット通信では『ムーラン』や「ティンカー・ベル」シリーズなどで日本語吹替を担当する、細谷佳正さんに、ご自身のアフレコの思い出や好きなディズニー作品ついてお話を伺いました。
――ご自身が出演されている『ムーラン』や『ティンカーベル』シリーズで、細谷さんが思う魅力的な女性キャラクターを教えてください。
細谷佳正さん(以下、細谷):物語が魅力的だなと感じるのは『ムーラン』です。ムーランは、自分の性別を偽って軍隊に加わります。兵士としての実力が十分にあるのに、差別や偏見によって、性別を偽らなければいけませんでした。『女性は妻になり、家に入る。兵士にはなれないものだ』という価値観の世界に生きていたからです。その世界の中で『大切なものを守りたい』という彼女の思いと行動が、国家の命運を賭けた戦いを経て、仲間や、当時の世間の象徴である皇帝に『勇敢な兵士である』と認められるものでした。LGBTQが話題に上がる様になり、『レッテルを貼って個人の可能性を決めつけるべきではないし、性別によって差別されるべきではない』という考えが 一般的になってきている昨今、『ムーラン』をこういった形でリメイクして世に出すことは、とても意義のあることだと感じました。
なので、キャラクターもそうなんですが、この物語が、僕にはそういったメッセージがあるように感じられて、魅力的だと感じます。
――細谷さんはムーランと同じ部隊に配属された新兵・ホンフイの日本語吹替を担当されていますね。
細谷:ホンフイは、他の兵士が気づいていない事に気付いているキャラクターだと思います。それが何なのかは劇中で明確には描かれていないですが、『ムーラン』の冒頭で、男性と女性の生き方の違いが明確に描かれていて、現代よりもさらに女性は締め付けの強い世界にいるのだという事が分かります。例えば『女性は妻になり、子供を産んで、家を守る』と言ったものや、縦社会の身分制度の様なものです。
ホンフイはそんな世界に違和感や疑問を感じているのだと思いました。そして、そんな現状を変えてくれる様な存在を求めているのではないか?と感じました。ホンフイのムーランに対する態度は恋愛感情ではなく、人間愛に近いと思うし、生きづらい世の中を変えてくれる可能性や、ヒーロー像の様なものを、無意識にも、ムーランの中に見ていたのではないかと思います。
ホンフイの存在は一番観客の価値観に近くて、だから他の兵士とは少し違う描かれ方をしているんだと感じました。
――ホンフイは魅力的なキャラクターですが、細谷さんが吹替を担当していることで、「ホンフイが素敵だった」「キャラクターに合っていてすごくカッコ良かった」というファンの皆さんの反応もありました。
細谷:それは嬉しいです。ありがとうございます。本作の収録時にすごく印象的なことがありました。ディズニー作品の日本語吹替キャストのオーディションは、映像に合わせたボイスサンプルを本国に送って審査をするんですね。他のキャストの方は決定した後も、『今よりももっと威厳が欲しい』とか色々なオーダーがあったそうなんですが、音響監督の方に、僕に関しては『彼は何も言うことが無い。素晴らしい、と本国の感想があった』と教えて頂きました。それがとても嬉しかったです。ストレートな意見な気がするから。自分の声は海外の方へのウケはいいみたいですね(笑)。
――素晴らしいです! そして海外の方はもちろん、日本のたくさんの方も細谷さんのお芝居に惚れ惚れしていると思います。
細谷:たくさんの方に楽しんでいただけたら嬉しいです。僕はディズニー作品の予告ナレーションをするのが夢です。まだ叶ってはいないのですが、『ティンカーベル』シリーズや、『ムーラン』など、ボイスキャストとして作品に関われた事は光栄で、嬉しかったです。
――ディズニープラスで観る事が出来る、細谷さんがお好きな作品はありますか?
細谷:『ズートピア』が好きです。人種差別問題や、メディアによる印象操作などに対して問題提起をしていると感じ、考えさせられる作品だと思いました。
『ウサギは肉食動物ではないから、警察官になれない』とか、『キツネはずる賢く、他人を騙す悪者』といった様々な偏見がある中で、自分の行動と意思によって世界を変えていく、ウサギとキツネの話。
肉食動物と草食動物が、大きい者も小さな者も一緒にバランスを取って暮らしているからこそ起きてくる、『ズートピア内の問題』は、僕たちが生きている社会でも、今、まさに起こっている事だと思いました。
――『ズートピア』本当に素晴らしいですよね。可愛いし面白いのに深いメッセージがこめられていて。
細谷:いい作品だと思います。なので、ディズニー作品の中の好きな女性キャラクターもジュディです。でも、ジュディ自体が好きというより、ジュディとニックのコンビが好きです。最初は仲が悪かったけどタッグを組んで、その後誤解から傷つけあって離れて……。最後の最後にニックが「俺のこと、好きなんだろ?」ってジュディに聞くんですけど、おそらく日本の作品だったら、照れ隠しに『そんな事ない』とか言うところを、『ええ、愛してるわ』と返すんですね。僕が実際に見たのは英語版でしたけど、このシーンが凄く良いなと思いました。好きなシーンです。
――すごく分かります。細谷さんのお話を聞いていると、また『ズートピア』が観たくなりました。ディズニープラスでは「恋する季節はイケボに耳キュン」という特集を行なっているのですが、バレンタインシーズンの印象的な思い出があれば教えてください!
細谷:バレンタインシーズンの思い出…無いですね。全く印象にない(笑)。 何で無いかって、それは僕がチョコレートを貰ったことが無いからです。もらえない日が38年間続いていると、2月14日なんてただの普通の日なんです(笑)。みんなそんなものなんじゃないかな?と思います。
――とんでもないです、細谷さんにチョコレートを贈りたい方はたくさんいます!2月10日がお誕生日でいらっしゃるので、2月はバレンタインデーというよりもそちらの印象が強いのかもしれませんね。
細谷:そう言って頂けるのはありがたいです。
でも、誕生日もなんだかんだで普通の日になっていきましたね(笑)。ただ生まれたってだけですから。『そうか、そうなんだな』くらいであんまり印象もないです。でもお祝いの言葉を貰えるのはとても嬉しいし、幸せな事だなと思います。
――今日お話を伺って、細谷さんの映画を観る視点が本当に素晴らしいと思い勉強になりました。昔から映画をよくご覧になっていたのですか?
細谷:僕の子供の頃は、月曜日と火曜日以外は洋画劇場が放送されていて、父親と一緒にたくさんの映画を観ていました。テレビなので日本語吹替版でしたけどね。ディズニー映画はその頃はビデオを借りるか、買わないと観られなかったというか、TVで放送される事はあまりなかったし、僕は見た事がなかったです。近所にレンタルビデオショップがあったんですけど、僕も普通の小学生だったんで、ヒーローとかが好きで。ジャッキー・チェンの映画とか、SF作品とか、いわゆる、男の子が好きな作品を積極的に見るタイプで、ディズニーは子供の頃はあまり観たことはありませんでした。
大人になって今の仕事を始めてから、ディズニー映画に憧れを持つ様になったと思います。今もそれは変わりませんし、また新しいディズニー作品に関わりたいなと思っています。興味のある方は是非、『ティンカーベル』シリーズや、『ムーラン』などをご覧になって頂けたら、嬉しく思います。
――今日は素敵なお話をどうもありがとうございました!
細谷佳正さんが日本語吹替を担当する、実写版『ムーラン』、『ティンカー・ベル』、『ティンカー・ベルと月の石』、『ティンカー・ベルと妖精の家』、『ティンカー・ベルと輝く羽の秘密』は、ディズニープラスで配信中。そのほか、記事内で紹介している作品もディズニープラスでご覧いただけます。また、ディズニープラスでは、2月25日(木)まで「恋する季節はイケボに耳キュン」特集を配信中です。
「ディズニープラス」公式サイトはこちら
https://disneyplus.disney.co.jp/
(C)2021 Disney
細谷佳正さん撮影:周二郎
ヘアメイク:河口ナオ
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