CIPAが手ぶれ補正の試験方法を統一 CP+記者会見で発表
現在のカメラには手ぶれ補正がついています。 多少カメラが揺れてもぶれずに撮影できる機能で、「段数」と呼ばれる数値で能力が表示されています。例えば、シャッター速度1/100が適切な場合で2段の補正が行える場合は、1/25という4倍遅いシャッター速度でも撮影が出来るという基準です。 数字で示されるので分かりやすいですが、メーカー毎に独自の試験を行っているのでばらつきがありました。たとえば『ニコン』と『キヤノン』では同じ段数でも試験方法が異なるため全く同一には比較ができません。
『CIPA』が『ぶれ規格』についてガイドラインを示しました
『CIPA』(一般社団法人カメラ映像機器工業会)が1月31日に開催したカメラの見本市『CP+』(シーピープラス)の記者会見でメーカー間で統一されていなかった手ぶれ補正機能について、今年の一月から試用を開始しました。細かな技術基準については記者会見では割愛されましたが、概要を示されました。CIPAは過去にもカメラの電池容量についても試験基準を業界で統一しています。カメラのカタログを見ると「撮影回数300回(CIPA準拠)」と書かれており、この撮影回数はCIPAが定めた試験方法によって測定された数値です。
記者向けに説明された試験方法
試験方法の概要は、CIPAから提供されたテストパターンを被写体として、カメラに指示された波形による振動を加えて何段まで手ぶれ補正ができるかを試験します。 波形の種類はコンパクトカメラ向けと一眼レフなどの大型カメラ向けと二種類が決められています。特別なロゴマークなどの設定はなく、電池の持ちと同じように「CIPA準拠」と併記されます。
正式運用は2013年の8月から
CIPA基準の手ぶれ補正は2013年の8月から正式運用されます。CIPAが電池の持ちを統一してカタログの信頼性が上がったように、手ぶれ補正に関してもこれから消費者にとってわかりやすくなるのではと考えます。
http://www.cipa.jp/image-stabilization/
デジタルカメラの手ぶれ補正効果に関する測定方法および表記方法
http://www.cpplus.jp/
カメラと写真映像の情報発信イベント シーピープラス
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