卵が美味しい「ウズラ」の寿命はどのくらい?日本では中世からペットにされてきた!?
食材の1つとして、料理で重宝されているウズラの卵。中華丼などに入っていたりして美味しいですよね。
そんなウズラですが、昔は大人気のペットだったこともあるのだとか。
現在でも飼育している人がいるようですが、飼えると聞くとつい気になるのが・・・寿命や食性ですよね。
そこで今回は、そんなウズラの生態や寿命などについて調べてみました!
「ウズラ」とは
ウズラは、キジ目キジ科ウズラ属に分類される動物です。卵をよく見かけることから、鶏の仲間かと思いますが、実はキジの仲間となっています。
まずは日本で一般的に知られているウズラ、英語で「Japanese quail」と呼ばれる種についてご紹介します。
ウズラの生息地
ウズラは日本をはじめ、インドやタイ、そして中国、モンゴル、ロシア東部とアジア東部に分布している鳥で、草原や森林に生息していると考えられています。
草原以外にも古くから人間の生活に馴染んでいて、農耕地などで見られることもあったそうです。
日本国内では時期ごとに住処を変える、いわゆる渡り鳥的な要素もあります。
北海道や東北で春から夏にかけて卵を産み、孵化したものは関東や東海、四国に移動し越冬することが分かっています。
なお、九州で越冬するものは朝鮮半島などで繁殖したウズラだとされています。
ウズラの生態
ウズラは雑食性です。主食は植物の種子や虫ですが、果物や野菜なども食べることがあります。
基本的には何を与えても食べるのですが、ペットとして飼育するなら、人間の食べ物を食べさせるのはNGです。
臆病な鳥なので、野生のウズラは人間を含め他の動物が近寄るだけですぐに逃げてしまいます。
また、ちょっとした騒音や振動だけでビクッとしてしまうほど、ウズラは神経質な鳥でもあります。
ただ、子どもの頃から育てていれば人間に懐くこともあるなど、意外と可愛い面もあるんですよね!
ウズラの寿命
ウズラの寿命は、野生の場合と、飼育下で変わってきます。
しかし、ウズラは他の動物とは違って、野生よりも飼育されている方が寿命が短くなることが多いようです。
そこにはやはり、ストレスに弱い臆病で神経質な性格が関係しているのかもしれません。
飼育下の寿命
飼育でのウズラの平均寿命は、約7年~8年となります。
ストレスを感じやすい性格なので、他の動物と一緒に飼うと寿命が縮まってしまう可能性が高いようです。
原則、ウズラは単体で飼うのが良いとされています。多頭飼いすると寿命が短くなる傾向にあるため、気をつけて管理したいですね。
野生種の寿命
野生のウズラの平均寿命は、約10年だといわれています。
ストレスなく生きられる環境であれば、ウズラも比較的長生きできる動物なのです。
メスの寿命は短い?
ここまで飼育下なら7~8年、野生の場合10年ほどウズラは生きると解説してきましたが、これはあくまでもオスの話。
卵を産むメスの場合は、その寿命が2年程度だといわれています。
小型の鳥は、大型の鳥に比べて卵を産む際の負担も桁違いです。それを生涯に何度も体験するのですから、寿命が短くなって当然とも言えるかもしれませんね。
ちなみに、ウズラは一生涯で350個~400個近い卵を産むそうです。
ウズラを家禽化させたのは日本
ユーラシア大陸東部に広く生息する、「Japanese quail」と呼ばれるウズラの家禽化に、最初に成功したのは日本だといわれています。
つまりウズラを育てて卵を産ませたり、肉を食べたりするようになったのは日本が最初ということです。
平安時代から食されてきたウズラ
日本では平安時代からウズラを食べてきた歴史があります。
平安時代の書物にウズラの調理法などが記録されていることから、この時代からすでに食材として使われていたことがわかります。
本格的に飼養されるようになったのは明治時代からで、この時代になるとよりウズラも広く食べられるようになったそうです。
現代では水炊きや焼き鳥、肉団子、さらに雑煮の出汁などに用いられることもあります。
もちろん卵はそのまま中華料理などで使ったりすることも多く、非常に汎用性が高いと言えるでしょう。
ウズラが家禽化されたのは600年前
ウズラの家禽化は日本発祥のもので、その飼養の歴史は600年前にも遡ります。
日本で飼養されている鳥といえば鶏などがメジャーですが、ウズラも古くから親しまれている鳥だと言えるでしょう。
ペットとしての歴史も古い
鳥類のペットとしてはセキセイインコなどが人気ですが、ウズラも古くからペットとして飼われていたそうです。
中でも江戸時代の武士の間で人気を博していたのだとか。
武士の間で流行った「鶉合わせ」
ウズラは江戸時代からペットとして愛玩されており、特に武士の間では「鵜合わせ」という遊びが流行っていました。
鶉合わせというのはウズラの美しい鳴き声を競わせるもので、古事記や万葉集などにも登場する遊びです。
当時の武士は「自分のウズラが一番美しい声で鳴くし!」と競い合わせていたわけです。
なお、鶉合わせするために飼われていた「なきウズラ」という種に関しては絶滅済みなので、混合しないようご注意くださいね。
現在はペットとして飼うのは大変?
「鵜合わせ」が流行っていたように、ウズラはその大きな鳴き声が特徴です。
この鳴き声は、現代の住居環境ではペットとして難しいかもしれません。
また、とてもストレスに弱いため、ちょっとした騒音や振動でもストレスを感じてしまう鳥です。
特に他の動物に対して警戒心が強いため、犬や猫などのペットを一緒に飼うのは避けた方が良いでしょう。
本当に飼いたいなら専用の小屋を作ってあげるのが好ましいかもしれませんね。
まとめ
中華丼などに入っているイメージが強いウズラですが、かつてはペットとして人気を博していました。
現代でもウズラをペットとして飼っている人は少なくありません。
雑食なので育てやすいですが、鳴き声がとても大きいのと臆病で神経質な性格なので、飼う際には細心の注意が必要ですね。
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