【イベリス】太陽に向かって咲く白い花には対照的な2つの花言葉があった
ゴージャスで存在感があり、野生種も園芸種も種類豊かなイベリス。
春になると花壇いっぱいに大きな花を咲かせ、人々の目を楽しませてくれる存在ですが、そんなイベリスは正反対の意味を持つ2つの花言葉を持っています。
それがどんな花言葉なのか、興味はありませんか?
イベリスとは?
花色も品種も豊富で様々な花を咲かせるアブラナ科の花、それがイベリスです。
育てやすくガーデニングには欠かせないという人も多いこの花にはどんな特徴があるのでしょうか?
特徴
たくさんの小さな花が集まって、大きなひとつの花房を作っているのがイベリスの特徴です。
枝分かれした茎の先端に大きな花がついていますが、よく見ると4弁の花弁からなる小さな花の集合体になっています。
そしてその花弁も、内側の2枚が小さくて外側の2枚が大きい、独特な形をしています。
また、純白のイメージが強いイベリスですが、ピンク、紫、藤色など他の色も豊富です。
開花時期
春の花壇を彩るイベリスの開花時期は主に4月〜6月ですが、一年草と多年草では少し時期が違います。
「イベリス・センペルビレンス」のように、秋にも花を咲かすことのある多年草種もあります。
原産
イベリスの原産国は南ヨーロッパ、北アフリカ、西アジアで、地中海沿岸を中心に40~50種が分布しています。
日本には明治の初頭に伝わり、一年草のアマラ種やオドラータ種、ウンベラータ種、多年草のセンペルビレンス種などがよく栽培されています。
花の名前の由来
イベリスの名前はスペインやポルトガルのあるヨーロッパ、「イベリア半島」を由来としています。
この地域に多くイベリスが自生していたことから「イベリス」と名付けられました。
イベリスの対照的な花言葉
先にもご紹介したように、イベリスには全く対象的な意味を持つ花言葉があります。
どうしてそんなことになったのか、そこにはこんな理由がありました。
日本での花言葉「心をひきつける」
日本でのイベリスの花言葉は「心をひきつける」。
これにはイベリスの向日性という、花が太陽の方に向かって伸びていくという性質が関係しています。
太陽だけを見つめて、茎ごとそちらに曲がって伸びる様子に、強くひきつけられる心を重ねたのかもしれませんね。
英語の花言葉「無関心」
日本の花言葉とは正反対の意味を持つのが、英語の花言葉「無関心」です。
フランスやオランダなどでも、同じくイベリスの花言葉はこちらになっています。
日本の花言葉とは視点が違っていて、同じ向日性から太陽のこと意外には目がいかない、つまり他のことには無関心だという捉え方でついたようです。
国民性なのでしょうか、こうした違いがあるのは面白いですね。
他にもあるイベリスの花言葉
イベリスには、この他にも「初恋の思い出」「甘い誘惑」という花言葉があります。
どちらもイベリスが放つ甘く強い芳香からついたものです。
またキャンディの束のようにも見える愛らしい花の形も、この花言葉に関係しているといわれています。
イベリスの別名
この項目では、イベリスの別名をご紹介します。
Candytuft(キャンディタフト)
「Candytuft(キャンディタフト)」はイベリスの英名で、小さな1cm前後の小花が集まって咲く姿が、まるで砂糖菓子のように可愛らしく見えることから付けられた名前です。
キャンディタフトはキャンディの房という意味。
子どもの頃、カラフルで甘いキャンディに心ときめいた記憶が蘇るような名前ですね。
屈曲花
屈曲花は、イベリスの中国名です。イベリスの和名のひとつ「マガリバナ」は、この中国名に由来しています。
イベリスの花は太陽に向かって伸びるとき、茎を緩やかにカーブさせながら曲がっていきます。その様子から付けられた名前です。
まとめ
同じ花の性質を見ても、国が変わると花言葉がまったく正反対の意味になるのは面白い現象ですね。
太陽の光に魅了される花。
その花を内側から見るのと外側から見るのでは、たしかに感じ方が変わるのもわかります。
次にイベリスの花を見かけたときには、自分には「太陽に心をひきつけられている」ように感じるのか、それとも「太陽以外興味なく、周りに無関心」なように見えるのか確かめてみたい気がします。
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