慢性的マスク不足を解消してくれる「メイドインジャパンの新兵器」~神戸製薬

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※4月17日(金)13:20 編集部追記:記事中の東急ハンズ様は当面の間「全国的に臨時休業」もしくは「短縮営業」となっています。来店の場合は下記の店舗情報をご確認ください。
また、マスクは店頭で完売してしまっている場合もあるとのことです。

https://www.tokyu-hands.co.jp/campaign/2004-business-hours.html [リンク]

※この記事は2020年4月14日の取材時点の情報に基づきます

どうもライターの丸野裕行です。

不織布や紙マスクが入手困難の現在、なけなしの使い捨てマスクを何とかして再利用したいと考える人は非常に多いと思います。マスク延命の苦肉の策として、洗濯や煮沸殺菌などの工夫をしている人もみられます。

紙マスクを入手できた人達は実際にどのようにして手に入れたのでしょう。時節柄、インフルエンザや花粉症対策として備蓄していたマスクでしのいでいる人は多そうです。今となっては高額の転売ヤーから購入せざるを得なかった人もいますが、全体の約2割はいまだマスクが入手できずに困っているのが実状です。

その他、ガーゼやキッチンペーパー、ハンカチなどでマスク自体を自作する人もいます。しかし、手芸店に行ってもガーゼ生地とゴムひもが売り切れてしまっているという状況だと耳にしたこともあります。

今回は、昨今の新型コロナウィルスに困る国民をなんとかウィルスから守ることができないかと考えた企業の開発室に取材。神戸にある医薬品会社で「慢性的なマスク不足を解消する新兵器」のお話をお聞きしました。

<写真:神戸製薬株式会社の研究開発室。量産できる工場はクリーンルームになる>

常に清潔な状態をキープできる布製マスク

丸野(以下、丸)「この製品を考えたキッカケを教えてください

<写真:吉田斉彬代表>

吉田斉彬代表(以下吉田さん)「厚労省の動きが遅く、いまだに医療機関や高齢者施設などにもマスクが行き渡っていない。高額な使い捨てマスクの転売品が巷にあふれ返り、手作りの布マスクをつくる人が出てきて、感染者数は増える一方になるだろうな、と2月の時点で予想はしていました。親切心からなんでしょうが、コロナウイルス予防のための手作りマスクの作り方をレクチャーする動画が広まっているのが現状です。しかし、逆に感染リスクを高めてしまう可能性もあるという発表(※)もあります」
※取材時点での一説です

丸「そうなんですか?! 知らなかった!

吉田さん「そうですね。菌やウィルスはどこにでも潜んでいます。作成中に付着してしまう場合もあるわけですから……。かといって、マスクを着用しないというのは危険ですよね。私は以前、大手の魔法瓶企業で家庭向けに開発したポットや炊飯器などの製造現場で非常に厳しい上場企業の品質管理を行っていました。さらに、医療用のマスクで有名な大手企業では、滅菌技術と企画開発を20年以上も学んでいたんです。こんな状況下です、自分に何かできること、貢献できることがないかと考えたわけです。そこで、非常に高い滅菌加工を施したマスクを開発することにしました。それが、当社オリジナルの新商品第1弾として、オシャレな新感覚の完全滅菌布製マスク『KOBE「おしゃれマスク」選べる6色【ぱすてる】コットン100%』なんです」

<写真:神戸製薬株式会社独自の製品群>

丸「ほほう」

マスクの折り返し内部のポケットにペーパーを仕込める

吉田さん「これは、緊急で研究開発したものですが、かなり殺菌効果の高いオートクレーブ滅菌技術が活かされている布製マスクになります

丸「オート……クレーブ滅菌……ですか?」

吉田さん「実際にオートクレーブ殺菌しているところをお見せしましょう

丸「よろしくお願いします」

吉田さん「まず、布マスク自体からですが、このマスクはウィルスが布目から入らないように2枚重ねで縫製してあります。これですが、折り返しの内部にフィルターポケットが内蔵されていますので、ティッシュやキッチンペーパーを挟んで取り換えが可能です。さらに、ウィルス侵入を防ぎ常に衛生的で清潔な口元でいられます。鼻とアゴの部分はちゃんとフィットするようになっています。収納ができるプロテクト仕様カバーの上と下の折り目を広げることによって密着度が上がり、隙間ができなくなるんですね。マスク使用で起こりがちなメガネ曇りもなくなって快適です。私が目指したのは、マスク内に空間を作ることで得られる、息苦しくない装着感でした」

丸「よく考えられていますね」

オートクレーブ滅菌でウィルスを完全除去

吉田さん「この布マスクをこのUV殺菌消毒器に入れ、UV-C殺菌。UV-Cは、太陽光の約1600倍にもなる滅菌作用が期待できます」

<写真:UV殺菌消毒器>

丸「なるほど」

吉田さん「それが終わると、次に滅菌バッグに入れて、外部から菌が入らないようにパッキングします。それから、高圧蒸気滅菌機(オートクレーブ)に入れて、30分間殺菌処理に入ります。120℃の温度で一気に滅菌します」

丸「また殺菌するんですか?

吉田さん「それほど気を配り細心の注意を払わないと、衛生管理にはなりません。これで30分です。これが日本のクオリティーに繋がるんです。メイドインジャパンは、努力に継ぐ努力の上で成り立つものだと私は思います

中国製品にはリスクが潜んでいる可能性も

丸「ずいぶんと時間がかかるものですね。果たして、中国製のマスクもここまでのことをやっているんでしょうか?

吉田さん「さぁ、どうなんでしょうか……」

丸「製造環境はわかりかねますが、やはり全般に衛生環境がよくない国ですから正直な所、心配はつきまといますよね。どういう工程で作られているのかわかりませんもんね」

吉田さん「こういった仕事柄もありますが、やっぱりどうなんでしょうね(苦笑)」

信頼できる大手企業へ製造委託

丸「完成ですか?」

吉田さん「そして、この滅菌パックに説明書付きのパッケージをつけて、完成です」

丸「ありがとうございます。にしても、大量滅菌するためには、大規模な工場がいるんじゃないですか?

吉田さん「信頼している実績のあるメディカル向けの製品を扱っている大手企業に委託して、品質は守られています。企業秘密なのでお見せできませんが、クリーンルーム下で製造されているので、安心ですよ。加えて万全の生産体制です(※)」

※人気殺到につき、現在は想像以上に発注が入っているようです

水洗いOKで何度も使える

丸「一度使ったあとはどうやって、キレイにするんですか?」

吉田さん「ぬるま湯で手洗いするか、除菌できる漂白剤に漬けてから洗い流して、干すのもさらに有効です。乾いたら滅菌パックに戻して、封をして保管しておいてください。どうしても気になるときは、袋ごと3分ほど煮沸消毒してみてください。滅菌効果は、未開封の製品であれば3年間ですね。使いはじめると滅菌効果がなくなってしまうので、ご家庭での管理が重要です」

丸「なるほど。神経質な人にもいいですね。滅菌というのはどういった定義なのでしょうか?」

吉田さん「滅菌=菌を完全に死滅させること、殺菌=菌を死滅させること、除菌=菌の数を減らすこと、抗菌=菌の増殖を抑制することを意味します。ですから、抗菌<除菌<殺菌<滅菌の順に効果は大きくなります

丸「知らなかった!」

吉田さん「それと滅菌パックは独立して立つので、テーブルなどに置いておき、カバンにそっと忍ばせて、外出するということを習慣づけておくのがいいのではないでしょうか」

ネット通販と東急ハンズで販売スタート

丸「サイズはスタンダードサイズ一種類のみですか?」

吉田さん「いいえ。小さめのサイズもご用意しています。子どもの命を守ることも使命だと思っています。マスクって野暮ったいじゃないですか? ですから、デザインに関しても、デザイナーが考えたものです。数量限定で、非常にファッショナブルなカタチになっていますよ」

丸「どこで売っているんですか? ネット販売ですか?」

吉田さん「現在は弊社のネットで予約受注販売をしております。そして、一部の東急ハンズ様にて販売されています。マスク不足の現状を打開する秘策として、各地のバイヤー様から非常に注目されています

丸「東急ハンズって、また大手ですね!

吉田さん「はい。このメイドインジャパンの安全性とデザイン性をバイヤーさんが注目して、店頭販売することになりました。私の製品へのこだわりにも感銘を受けていただきまして」

カラーも自由度が高い

丸「カラーに関しては何種類あるんですか?」

吉田さん「とりあえずは6種類ですね。“白鳥(Swan)=ホワイト色”、“墨(Sumi)=黒”、“石(Stone)=グレー”、“桜(Sakura)=ピンク”、“肌(Hada)=ベージュ”、“薄荷(Mint)=グリーン”になります。老若男女いろいろな方のニーズにお応えしています。カラーバリエーションは、今後増えていきますね

吉田さん「現在、強い抗菌力があるマスク用の除菌スプレーと、弊社おしゃれマスクのフィルターポケット用の抗菌紙を研究中なので、近日発売されると思います」

いかがでしたか?

吉田さんの熱意とともにわかったことは、私たちはウィルスに関してまだまだ知り得ていないことだらけだ、ということ。だからこそ、正しいウィルス対策を講じる必要があります。

知識と経験を持った専門家が警鐘を鳴らす新型コロナウィルス感染。あなたも気を引き締めて、自分が罹らない、人に感染させないという努力を怠らず、大切な家族を守りましょう。

取材協力
『神戸製薬株式会社』
本社:〒663-8104 兵庫県西宮市天道町6番4号
大阪支社:〒540-0012 大阪府大阪市中央区谷町3丁目2-2セブン谷町ビル5F
TEL/FAX:0798(66)0327
営業時間:10:00~17:30(月~金)
公式サイト:https://www.kobe-seiyaku.co.jp/p/search?keyword=

(C)東急ハンズ
(C)写真AC

(執筆者: 丸野裕行)

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