「さくら学院」の人気者がシーンから姿を消し、そして復活するまで 武藤彩未、“シンガー”としての新たな挑戦

access_time create folderエンタメ
「さくら学院」の人気者がシーンから姿を消し、そして復活するまで 武藤彩未、“シンガー”としての新たな挑戦

かつて女子小中学生によるユニット「」の初代生徒会長(リーダー)を務め、グループ卒業後はソロ歌手として活動している武藤彩未さん。

海外留学による活動休止期間を経て、今月4日、ミニアルバム『MIRRORS』をリリース。彼女にとって約5年ぶりのCDリリースとなります。

まだ23歳、これからが楽しみなシンガーのこれまでの歩みとその魅力を紹介します。

■「さくら学院」のエースメンバーとして注目される

武藤さんは幼少期にキッズモデルとして活動を開始。

『Kids Style』(オリコン)の専属モデルや子供服ブランドのカタログなどで活躍しました。また大手芸能事務所に所属し、アニメ『絶対可憐チルドレン』に合わせて結成されたユニット “可憐Girl’s”メンバーになったのに続き、事務所内で結成された女子中高生によるグループ「」の初代生徒会長(リーダー)を務め、一躍人気アイドルとなりました、

 

グループ卒業後はソロとして音楽活動を開始。コンスタントにCDをリリースするなど順調に活動していましたが、2015年、19歳のときに活動を休止し、海外へ留学します。

 

留学に行った段階では、将来的に音楽活動を再開するという展望があったわけではなく、所属事務所も退所し、すべてをリセットしました。

10代で人気アイドルになり、今後が楽しみな状態だったので、ファンにとっては驚きと落胆があったと察します。

 

当初は語学力もなく、友達もゼロからのスタートだったという留学生活。自分から動かないと何も始まらないということで行動力がついたといいます。

同時に「いったん音楽から離れて、自分を見つめ直すことで、改めて歌をやっていきたいという気持ちが強くなった」(Girls News/3月 掲載より)と語ってくれました。

 

現地では英語の勉強を1年間しっかり積んだ上で、ボイストレーニングに通い、またライブもよく見たとのことで、そこで音楽への意欲がますます刺激されていったのでしょう。

現地では仕事とは関係なく毎日歌っていたといい、「“歌が好きなんだ”ということを確信できて、戻ってきたからもう一度歌おうと思いました」(同上)と再び音楽の道に戻ることを決意します。

 

そして帰国後は、ゼロからのスタートということで、留学で培った行動力も生かし、自らライブを企画し、自分でライブハウスに電話をかけ、チケットの発券を自分でやったり、グッズの販売を友達に手伝ってもらうなどすべて身内で行なっていたといいます。

 

帰国後その状態で約1年間活動したあと、「一人でやるのはライブまでが限界」ということで、縁があった現在の事務所に所属。そして昨年末、念願の新曲『雨音』をリリースし、CDミニアルバム『MIRRORS』のリリースとなりました。

 

■ルーツはさんをはじめ1980年代の音楽

 

そんな武藤さんの音楽の特徴は、ポップであり、かつどこか懐かしさを感じさせる曲調とボーカル。それは武藤さんのルーツによるところが大きいといえます。

彼女は幼い頃からお母さんの影響で、さんを中心に1980年代の音楽が好きだったといいます。

 

以前から、特にライブの映像を見ていると、その歌声、楽曲、衣装の雰囲気も、いまどきな部分もありつつ、80年代ポップスの楽しさを実感できます。甘くてキュートなルックス、可愛いダンスや振り付け、そのアイドル性をたっぷり発揮しています。

 

今回発売したミニアルバム『MIRRORS』では、5年ぶりということもあり、ボーカル的にもサウンド的にも大人っぽく進化した姿を見せていますが、やはり根底に流れるものは、武藤さんが持つ「松田聖子さんが好き」「80年代音楽が好き」という志向が表れたような、甘いボーカル、ピュアな詞の世界観などに現れています。

 

その詞ですが、今回のミニアルバムでは、3曲で初めて自身による作詞にも初めて挑戦。甘酸っぱく、23歳の女性の等身大の可愛さがよく出ています。

 

■「シンガーとして認めてもらうこと」が目標 そして聖子さんのような真の意味の“アイドル”へ

 

武藤さんはこのミニアルバム以降は、4月29日にバースデーライブ、5月22日にワンマンライブを開催。その後も、ライブをしつつ、「ファンを長年待たせた分、新曲をどんどん発表していきたい」と意気込んでいます。

 

「全てが繋がっていて、無駄なことは何もなかったと思います」という休業、海外留学期間で得たものを生かし、音楽面での進化を期待できます。

アルバムで披露した作詞に加え、ゆくゆくは作曲や楽器演奏しながら歌うことにも意欲を見せています。

 

そのキュートなルックスや歌声からアイドルっぽく見られがちの武藤さん、本人的にはアイドルに見られることが嫌なわけではありませんが、それよりも「シンガーとして認めてもらえるようになる」ということが一番の願いだといいます。

 

ルックスが可愛い女性ソロシンガーの“壁”として、どうしてもアイドル的な目線で応援するファンが多くなり、新規ファンが近づきづらい空気が醸成され、ファン層が広がらないというものがあります。

武藤さんの場合も、そのルックスやキャラクター的に、年上の男性受けが強い感じは否めません。

 

武藤さんは長く応援し続けてくれるファンに感謝の思いを強く示す一方で、ファッションやヘアスタイルなどでも女性に影響を与える存在になりたいといいます。

尊敬する松田聖子さんもデビュー当初は男性ファンが中心でしたが、徐々に女性の支持も集め、“聖子ちゃんカット”が当時の同世代の女性の間で大流行になりました。

 

「試行錯誤だけど自分の音楽を確立していけたら」と語る武藤さん。

可愛いルックスやキャラクターが好きなファンだけでなく、同世代の女性に共感できる歌詞だったり、音楽的に唯一無二の個性を身につけることで、徐々にファン層が広がっていくのではと思います。

 

そもそもアイドルとは自ら名乗るものでなく、人気が出て周りに影響力をもつ存在になってから、世間の声によって“アイドル”と称されるもの。

いつからか、若くてルックスの可愛い女性歌手たちが「私はアイドル活動をやってきて……」など、自らアイドルと名乗るようになりましたが。そういう意味では、かつての松田聖子さんや中森明菜さんのような80年代デビューの人気歌手のように、武藤さんが、その歌で評価され、人気者になって、令和を代表する真の“アイドル”になることを期待したいです。

文/田中裕幸

関連記事リンク(外部サイト)

10周年を迎えた正統派アイドルグループ“SUPER☆GiRLS”、今こんなことになっている
HKT48の中心メンバーから本格派女優へ 兒玉遥の挑戦
Juice=Juice 宮本佳林が卒業を発表 ハロプロOGとして異色の将来に期待

  1. HOME
  2. エンタメ
  3. 「さくら学院」の人気者がシーンから姿を消し、そして復活するまで 武藤彩未、“シンガー”としての新たな挑戦
access_time create folderエンタメ
日本タレント名鑑

日本タレント名鑑

1970年創刊『日本タレント名鑑』のwebサイト。「今の芸能事情」を独自の視点で分析した記事を配信。

ウェブサイト: http://www.vip-times.co.jp/

  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。