安倍政権がタブロイド紙化している 「桜を見る会」の「反社大挙」より怖かった見出し「検事総長と人事に政府介入か」|プチ鹿島

安倍政権がタブロイド紙化している 「桜を見る会」の「反社大挙」より怖かった見出し「検事総長と人事に政府介入か」|プチ鹿島

 
私はタブロイド紙が大好きなんですが、最近ちょっと違和感があります。いや、タブロイド紙そのものはいいんです。「日刊ゲンダイ」も「夕刊フジ」もこれまで以上にゴキゲンにやっちゃってください。
違和感はタブロイド紙をめぐる状況なのです。
 
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というのもタブロイド紙は刺激的な言葉や切り口で構成されています。だから、ある程度1日を過ごした時間帯に読むのがちょうどいい。だからこその夕刊紙なのだ。
たとえば「お台場肥溜め」(2019年8月16日付・日刊ゲンダイ)とか「売国官僚駆逐」(夕刊フジ・2019年9月13日)とかカロリー高めの見出しがいっぱい。
1日働いて帰りの電車とかで読むのにちょうどい塩分の濃さでつくられている。労働して汗を流したあとに塩辛いものを求めるように、おじさん達はタブロイド紙に癒されるのである。
しかし今はWEB配信もする。そのデジタルな流れでいくと、塩分高めの見出しや記事がネットでは朝から流通してハマっているのだ。普段タブロイド紙を買わなそうな文化人・言論人たちが記事をシェアしてるのを見ると不思議な気持ちになる。
タブロイド記事がもてはやされるが理由を考えると、2点ある。
まず最初は刺激的な言葉が日常になってしまったこと。例として先週水曜日の政治面を各紙見てみよう。
 
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『安倍首相が「うそつき」「人間としてどうか」』もあれば『立民安住氏は朝刊に「くず」「出入り禁止」』というニュースもあった。
言葉を重んじる政治家であるはずが、与党も野党も刺激的な言葉が飛び交っている。
そして2点目。現実の世界がタブロイド化している。見出しの上をいくギョッとすることが現実となっている。
たとえば昨年末からの「桜を見る会」の記事を見ると、
「反社大挙」(2019年11月30日付ゲンダイ)とか、「悪徳マルチ ズブズブ」(12月3日付・同)などギョッとする見出しが連日多かった。
これらを見て「またまた大仰な」と思うのだけど、どうやら実際にそうらしいことがわかる。「まさかぁ」ということが「どうやらホントだった」というケースが多いのだ。
大仰な見出し芸ではなかった。現実がタブロイドしているのだ。
さて先週、またしてもギョッとする見出しがあった。
 

「検事総長人事に政府介入か」「政権中枢への捜査 懸念?」
これ、実はタブロイド紙ではなく朝刊紙(東京新聞・2月4日)の見出しです。
他紙を見ても「検事長定年延長に波紋」(朝日)とあり、《検事総長人事に絡んで政権の政治的意図が働いたのではないかと受け取られかねないものだ。》と解説されている。
ギョッとしませんか。まさかぁと思いませんか。
でもタブロイド紙のおどろおどろしい論調ではなく、普通に朝刊紙で解説されているのだ。やはり現実の世界がタブロイド化してます。(文◎プチ鹿島 連載「余計な下世話」)
 
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TABLOとは アメリカが生んだ、偉大な古典ミステリーの大家レイモンド・チャンドラー作品の主人公フィリップ・マーロウの有名なセリフがあります。 「強くなければ生きていけない。優しくなければ生きていく資格がない」 人が生きていく上で、「優しさ」こそ最も大切なものであることを端的に表現した言葉です。優しさとは「人を思いやる気持ち」であり「想像力を働かせること」です。弱者の立場に立つ想像力。 「人に優しく」 これは報道する側にも言えることだと思います。 現在、ヘイトニュース、ヘイト発言、フェイクニュースがネットの普及に従い、増大しており、報道関係者の間では深刻な問題となっています。そこには「人に優しく」という考えが存在していません。 なぜ、ヘイト(差別)ニュースがはびこるのか。「相手はどういう感情を抱くのか」という想像力の欠如がなせる業です。ヘイトによって、人は人に憎悪し、戦争が起き、傷ましい結果をもたらし、人類は反省し、「差別をしてはならない」ということを学んだはずです。 しかし、またもヘイトニュースがはびこる世の中になっています。人種差別だけではありません、LGBT差別、女性差別、職業差別等々、依然としてなくなっていないのだな、ということは心ある人ならネットの言論にはびこっていることに気づいているはずです。本サイトはこのヘイトに対して徹頭徹尾、対峙するものです。

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