【入退室管理が簡単に!】スマートロックアケルン(Akerun)を徹底解説

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現在、「IoT(モノのインターネット化)」が至るところに普及しつつあります。将来的にはちょっとしたモノまでインターネットに接続し、私たちの生活を便利にしてくれるようになるかもしれません。

IoTで代表的な製品の一つが、「スマートロック」です。スマートロックは現在後付け式のモデルがたくさん登場していますが、その中でも有名なのが「アケルン(Akerun)」です。

アケルンは世界初の後付け式スマートロックであり、一般向けだけでなくオフィス向けのモデルもあります。ですからプライベートでもビジネスでも、スマートロックにより普段の鍵の開け閉めが楽になります。

今回はスマートロック購入を検討されている方向けにアケルンとは何か、そしてその仕組みや特徴、価格や導入方法などをご紹介していきます。

アケルンとは

 

アケルンとは、「フォトシンス」が開発・販売している世界初の後付け式スマートロックです。自宅やオフィスのドアに取り付けると、スマホなどで簡単に鍵の開け閉めが可能になります。また合鍵作成など、他機能も充実しています。

アケルンには、次の3種類があります。

アケルン

一般向けに発売されているのが、無印アケルンです。

自宅のドアに両面テープで貼りつけて、利用します。専用スマホアプリをタップするだけで、簡単にドアを開錠可能です。またオートロック機能などスマートロックに必要な機能を一通りそろえており、シンプルに使えます。

アケルンプロ

「アケルンプロ(Akerun Pro)」は、アケルンのオフィス向けモデルです。無印アケルンと同じく、両面テープだけで取り付けられます。

アケルンと大きく違う点は、スマホ以外の開錠にも対応している点です。専用のNFCリーダーを取り付ければ、「Suica」など各種ICカードでも簡単に開錠できます。

また入退室管理システムとも連動可能で、単なるスマートロックとしてだけではなくさまざまな使い方ができます。APIを利用すると、利用の幅はさらに増えていきます。

アケルンコントローラー

「アケルンコントローラー(Akerunコントローラー)」は、両面テープでアケルンを取り付けられない電気錠に対応したモデルです。アケルンプロと同様ビジネス向けモデルで、オフィスでアケルンを導入する場合はアケルンプロかアケルンコントローラーを状況に応じて選ぶことになります。

アケルンコントローラーから電気錠を制御して、簡単に開錠や施錠ができるようになります。また火災報知器と連動して自動で開錠を行う機能などが搭載されており、万が一の災害にも備えられます。

拡張性はアケルンプロと基本同じで、NFCリーダーと連動してICカード開錠に対応したり、入退室管理システムと連携して合鍵作成や入退室履歴を把握したりも可能です。

 

アケルンの仕組み

アケルンは、次のような仕組みで機能しています。

1.スマホやカードを端末にかざす

まずはスマホやICカードをアケルン本体、またはNFCリーダーにかざします。すると、開錠命令が電波として送信されます。

2.Bluetoothで通信が行われる

次にアケルンが、「Bluetooth」で電波を受信します。アケルンではBluetoothにより消費電力を節約し、長期間電池を変えずに使えるようになっています。

3.アケルンが開錠命令を実行し、鍵を開ける

最後にアケルンが開錠命令を実行し、自動でドアの鍵を開けます。ちなみにドアが閉まると勝手に施錠されるため、閉めた後にまた施錠アクションを取る、といった手間もかかりません。

 

次のページ>アケルンの特徴とは?

アケルンの特徴

ここからは、アケルンの特徴について一つ一つ分かりやすく解説していきます。

スマホやICカードだけで開錠が可能になり、施錠も楽になる

従来のドアは、開錠するためにわざわざ鍵を出し穴に入れて回す手間が掛かっていました。慣れてしまえば大したことはないかもしれませんが、毎日のように行っていると面倒に感じるときもあります。

アケルンを設置すれば、取り付けたドアをスマホやICカードをかざして楽に開錠できます。鍵を出してひねるという動作がなくなるだけで、日々の開錠が便利になります。

また施錠も自動で行ってくれるので、ドアが閉まるまでわざわざ待つ必要もありません。鍵の閉め忘れも防止できるので、防犯にも役立ちます。

合鍵の管理が簡単

自宅やオフィスのドア開け閉めの際、合鍵が必要になってくるときもあります。知人や恋人、家族、社員などに合鍵をたくさん物理的に配るには手間とコストが掛かります。

アケルンでは、デジタルで合鍵を発行可能です。必要な人にその場で権限を付与して合鍵を送れるので、合鍵をスピーディーに渡せます。また、メーカーに合鍵作成を依頼するコストも削減できます。

しかも有効期間など合鍵の条件も細かく設定可能なので、合鍵を配る人それぞれに適した権限を付与できます。

入退室の細かい管理が可能

アケルンプロやアケルンコントローラーでは、ビジネスに適した機能を利用可能です。代表的なのが、入退室システム「Akerun Manager」との連携です。

Akerun Managerには、各社員の入退室の履歴が保存されています。ですから「この社員は入退室が多い」など、各社員の勤務状況を細かく管理可能になります。また外部の来訪者に一時的に合鍵を配布して、利用時間を設定するなどの操作も可能です。

他にもオートロックのON、OFF設定機能や開けっ放しをアラートで通知してくれる機能など、入退室に関して役立つ機能が多数搭載されています。ユーザー登録も「CSV」ファイルがあれば、自動で一括登録できて簡単です。

APIと連携できるので、運用の自由度が高い

アケルンやアケルンコントローラーは、入退室システム以外のシステムとも簡単に連携が可能です。

アケルンのビジネスモデルでは、「Akerun API」というサービスが提供されています。「API」とは外部ソフトの一部機能を呼び出して利用できる技術で、Akerun APIではさまざまなAPIを連携させてアケルン上で利用可能です。

たとえば外部クライアントがアケルンを開錠した際にメールで通知を受け取ったり、勤怠管理システムと連動して適切に社員の労働時間を把握したりといったことが可能です。最近では会計サービスなどで有名な「freee株式会社」と協力し、人事労務クラウドサービス「迅労務freee」と連携させた自動勤怠管理が可能になっています。

API連携には多少知識や技術が必要ですが、活用できればアケルンがさらに便利なツールとして機能するようになります。

セキュリティも高い

アケルンは、セキュリティの高さにも定評があります。

先ほどもお伝えした通り合鍵の適切な管理、鍵の自動施錠などセキュリティに役立つさまざまな機能が提供されています。

また通信に使われる電波は、「AES256」により強固に暗号化されています。AES256は複雑なデータ暗号化が可能で、技術的に破るのは現時点で極めて困難な暗号化方式です。

こういった技術的な面でも、アケルンがセキュリティに気を遣っているのが分かります。

 

次のページ>アケルンの価格や導入にかかる費用は?

アケルンの価格は買い切りと月額の2パターン

アケルンの価格は、一般向けの無印モデルを購入するかビジネスモデルを導入するかで変わってきます。

無印を購入する場合

無印を購入する場合は、専用のネットストアからアケルンを購入する必要があります。

価格は、本体である「Akerun Smart Lock Robot」が3万9,600円になっています。また貼りつけに必要な両面テープも販売されており、550円です。合計で購入すると、4万円ちょっとでアケルンを導入できる計算になります。

ビジネスモデルを導入する場合

アケルンプロやアケルンコントローラーなどビジネスモデルを導入する場合は、「月額サブスクリプション方式(月額で料金を払って使用する方式)」になります。

ビジネスモデルには

・ビジネスモデル本体

・NFC Reader

・Bluetoothレシーバー

・Akerun Remote

などがセットになっており、基本的に初期費用は0円です。

月額価格は導入規模などによって変化するので、問い合わせて確認する必要があります。

アケルンの導入手順

ここからは、アケルンの導入手順を解説していきます。

プライベートでアケルンを使う場合

プライベートでアケルンを使う場合は、次の手順で導入を行います。

.アプリをインストールする

まずは、専用アプリをアプリストアからインストールします。そして個人情報を入力し、アカウントを作成します。

.ドアに取り付けられるか診断を行う

次にドアにアケルンを取付可能か、診断を行います。診断は、ドアの写真を4枚ほど撮影するだけで完了します。

.公式ネットストアから本体を購入する

次に公式ネットストアから、アケルン本体を購入します。プロ向けの製品も並んでいますが、一般用途では気にしなくて大丈夫です。

.アプリに従って設定と取付を行う

3.の次は、アプリの指示に従ってアケルンとの接続設定や、取付を行います。約5分で完了するので、さほど手間は掛かりません。

ビジネスでアケルンを使う場合

ビジネスでアケルンを使う場合は、次の手順で導入を行います。

.アケルン公式で相談を行う

まずはアケルンの公式サイトから、相談を行います。料金やサポート内容など、基本的な相談は無料です。

.ドアにアケルンを取り付けられるか診断する

次に、ドアにアケルンを取り付けられるか診断を行います。アケルンプロの場合はすぐに診断が終わりますが、アケルンコントローラーを導入したい場合は現地調査が入るので少し時間が掛かります。

開き戸ではなく引き戸など室内への入り方が違う場合は、4枚ほど指定のドア写真を送って問い合わせに送信する必要があります。

.申込みを行う

契約を決めたら、次に申込みを行います。月額サービスなので、1ヶ月から契約する形になります。

.届いた製品を取り付ける

最後に、届いた製品を取り付けます。本体や関連機器の取り付けまで含めて、15分ほどで完了します。

従来の鍵を簡単にスマートロックにできるアケルンは合鍵を作ったりシステム連携できたりと、機能も豊富です。ぜひ生活やビジネスにアケルンを取り入れて、IoTの利便性を実感してみてください。

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