ゆべし&すあまの兄妹とともに、おにぎりのルートをたどる大冒険へ!

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ゆべし&すあまの兄妹とともに、おにぎりのルートをたどる大冒険へ!

 私たちにとってなじみの深い食べ物である「おにぎり」。でも、もし子どもから「おにぎりはどこからきた?」と聞かれたならば、皆さんはどこまで答えられるでしょうか?

 大人と子どもが一緒に読み進めながら考え、知識を深めていく”ビジネス絵本” というコンセプトで作られたのが、今回ご紹介する『おにぎりはどこからきた?』です。著者は作家だけでなく演出家やデザイナーとしても活動中のマルチクリエイター・小沼敏郎さん。親子間のコミュニケーションを増やすきっかけを作りたいとの想いから、この絵本の制作にいたったといいます。

 本書の主人公となるのは「ゆべし」と「すあま」の兄妹。ある夜、すあまが「ねぇ、ママがにぎってくれるおにぎりのさぁ、おこめ、しゃけ、のり、しお、みんなどこからきたのかな?」とゆべしに尋ねたところ、おにぎりの妖精「ニギニギ」が突然ボンッと登場し、ふたりを大冒険の旅へといざないます。ふたりは「X たんけんたい」の「ゆべックス」と「すあックス」に変身し、おにぎりのルートをたどる探検へと出かけることに……!

 こうして私たちもゆべし、すあまとともに、お米やおにぎりの具がどのようにして生産されているのか、そこにはどういった人々が携わっているのかなどをカラフルなイラストとともにダイジェストで見ていくこととなります。ふたりと同じように好奇心旺盛な子どもたちは、きっと興味津々に見入ってしまうことでしょう。

 ユニークなのは、それぞれのシーンに詳しい説明がないところ。たとえば「こめどころ」というページには、それぞれの絵に「コンバイン」「いねかり」「せいまい」「トラックではこぶ」という文字があるだけ。読み手が子どもに解説したり、子どもと会話を交わしたりすることで、楽しみ方がさまざまに広がっていきそうです。

 世の中のどんなモノも、コトも、いきなり目の前に現れるわけじゃない。それはおにぎりひとつをとってもそうで、世界は複雑に関係し合いながら繋がっている。本書からは、そうしたことが子どもにもわかりやすく伝わるのではないでしょうか。実際に私も6歳の息子と読んでみたところ、おにぎり好きの息子は単純に絵やストーリーに惹かれたようですが、私はというと「次はもっと細部までイラストに注目してみよう」とか「自分でも調べて子どもにもっと詳しく教えてあげよう」なんて気づきがありました。

 なお、本書は「Where X from?」(Xはどこからきた?)というシンプルで深い質問を、読み進めながら親子で一緒に考え知識を深めていく「Xシリーズ」の第1弾となるそう。同様の絵本を今後も順次発売していくとのことですので、どうぞお楽しみに!

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