菌糸体を活用したバイオ素材メーカーが、菌糸体由来の代替肉の開発に本格着手

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菌糸体を活用したバイオ素材を開発する米ニューヨークのスタートアップ企業Ecovative(エコバティブ)は、2019年9月、菌糸体を原料とする代替肉の開発に特化した新会社Atlast Food(アットラスト・フード)を創設し、代替肉事業に本格的に参入することを発表した。

・菌糸体を原料とする代替ステーキ肉の開発に着手

Ecovativeは、菌糸体と麻の栽培で得られる副産物を原料とした生分解性梱包材「Mashroom Packaging」を2007年に開発したことで知られている。

「Mashroom Packaging」は、発泡スチロールを代替する環境に優しい梱包材として、大手PCメーカーのDellや大手家具量販店イケア(IKEA)などでも採用されてきた。

Ecovativeでは、菌糸体を活用した独自の技術やノウハウを食の分野に応用するべく、2018年、菌糸体を原料とする代替ステーキ肉の開発に着手。

2018年秋には、菌糸体由来の代替ベーコンの試作に成功した。

・代替肉の需要が拡大するも、品揃えはまだ限定的

欧米を中心に、代替肉の需要が拡大しつつあるが、現時点では、その品揃えは、ハンバーガー用パテやタコミート、ソーセージなど、挽肉に偏っている。

Ecovativeは、菌糸体のバイオファブリケーション(バイオ素材を用いた造形)によって、ステーキ肉や鶏胸肉といった食肉と同様の食感を再現できるとみており、新たに創設したAtlast Foodを通じて、菌糸体を原料とする代替肉の開発を加速させていく方針だ。(文 松岡由希子)

Ecovative

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