タランティーノ監督&ディカプリオ登壇!『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』記者会見&ジャパンプレミアレポート
いよいよ今週の8月30日(金)に公開迫るクエンティン・タランティーノ監督最新作『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』。1969年のハリウッド黄金時代を描いた超大作で、全米公開時にはタランティーノ作品の中で過去最高のオープニング成績だった『イングロリアス・バスターズ』を抜き、4035万ドルの大ヒットとなったことでも注目を浴びています。そんな超・超・超話題作である本作の日本公開に先立ち、タランティーノ監督と主演のレオナルド・ディカプリオが来日。なんと二人揃っての来日は今回が初です!
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記者会見に登壇したタランティーノ監督、ディカプリオ、そしてシャノン・マッキントッシュプロデューサー。冒頭、ダニエラ夫人との間にお子さんが生まれたばかりのタランティーノ監督に、MCから祝福のメッセージが寄せられました。「ありがとう!家に小さなタラちゃんがたくさんいるような日も近いと思うよ」と笑顔でコメントしました。
実在した人物と架空の人物を描いたワケとは?
1969年に起きたシャロン・テート殺人事件が描かれている本作。事件で殺害された実在の女優・シャロン・テート(ヒラリー・ダフ)のほか、架空の人物であるリック・ダルトン(レオナルド・ディカプリオ)とクリフ・ブース(ブラッド・ピット)が登場します。タランティーノ監督は今回描いた時代について「ハリウッドのカウンターカルチャーの変化を見られる時代で、すごく面白い。街だけではなく映画業界にも変化があり、シャロン・テート事件を時間軸にすることで歴史をもっと掘り下げられると思った」とコメント。そして監督が13、14歳の時に読んだちょっと変わった本の中に、実際にいる有名人と架空の人物を絡めたストーリーがあって、そこからハリウッドスターと架空人物との交流を思いついたというアイデアが生まれたきっかけも語ってくれました。
「リックの役に惹かれた」(ディカプリオ)
2012年の『ジャンゴ繋がれざる者』以来のタランティーノ作品の出演となるディカプリオ。オファーを受けた理由を「この役に惹かれたから」と明かしました。「リックの魂の部分を2人でどのように作り上げていくかということが魅力的だった。本作で描かれているのはたったの数日間だが、その期間で歴史的な変化がある。リックは俳優としてなんとか時代についていこうとしているんだ。監督からリックのバックストーリーも聞かされ、秘めている力を押し出してくれるそんなストーリーを聞いて、本当にやりたいと思った」(ディカプリオ)。
本作では豪華2大スター共演ということでもかなり注目を浴びていますが、ディカプリオとブラッド・ピットを起用した理由について「この2人がピッタリだった」と語るタランティーノ監督。「自分が選んだというか、彼らが選んでくれた。2人は世界中からオファーがある中で、自分を選んでくれた。とても嬉しかったよ」とこの作品に参加してくれた2人に感謝を示しました。
「リサーチをしていくあいだに未知の世界へ迷い込んだ」(ディカプリオ)
本作を作るにあたって影響を受けた作品や俳優について問われたタランティーノ監督。「当時、リックと同じような境遇の俳優はたくさんいた。50年代にテレビが登場して、そしてテレビを通して新しいスターが次々と生まれて、でもそのスターたちは50年代や60年代の過渡期がどうなるかなんて見えていなかった。もちろんスティーブン・マックイーン、クリント・イーストウッド、ジェームズ・ガナーなどの活躍した俳優がいたけど、一方で出演した作品が良くなかったり、ほかの理由で上手くいかなかった人も大勢いたんだ」と明かしました。
ディカプリオも「たくさんの俳優を参考にした。リサーチしていく中で未知の世界に迷い込んだよ。タランティーノ監督と言えば、映画マニアで知識の宝庫だ。いろんなものを紹介してもらった。僕たちが好きな作品に貢献した俳優たちの多くは、忘れ去られていると思う。リックを通して自分が知らなかった人のことがわかり、文化が変わっていく中で活躍できたリックはラッキーだと思う。自分が知らなかったり、忘れられていた映画人に触れられる良い機会だった。幸せな旅だったよ」と撮影までのエピソードについて語ってくれました。
「現場は素晴らしく、ファミリーのよう」(プロデューサー)
長年タランティーノ監督と仕事をしているプロデューサーのシャノンは「監督の作品は魔法みたい。現場も素晴らしく、ファミリーのようです。撮影していない時間はクエンティンの映画の歴史の授業があるんですよ」と撮影現場の様子を紹介してくれました。またテイクを撮った後に、監督はOKを出すけど、もう一度撮影することがあるそう。「なんで?」と質問されたら、みんなで「だって僕たちは映画が好きだから」と返すということをやっているのだとか。なんとも素晴らしくエネルギッシュな現場をイメージできるエピソードでした。
大熱狂のジャパンプレミアイベント
その後、ジャパンプレミアレッドカーペットへと登場した3人。約550人の観客が集まり、大熱狂の中「どうも、ありがとう!」と日本語で挨拶した監督。「タラちゃんは日本に戻ってこられて嬉しいよ!」と心境を興奮気味で語ってくれました。続いてディカプリオも「ありがとう!」と日本語で挨拶。シャノンは「監督やレオナルドとちがって初来日ですが、また何度も日本に戻りたいなと思います。この素晴らしい作品を楽しんでください」とコメント。
そしてディカプリオは共演したブラッド・ピットについて「俳優として本当に優秀で、人間としても余裕があって色々与えてくれる人」と話し、監督は「2人の共演シーンをカメラのビューファインダー越しに見た時に、まるで映画館で映画を見ているような、マジックが起こったよ」と当時を振り返りました。
その後監督は「映画、見てね!」と改めて日本語でメッセージを送ってくれました。登壇中も常に、ファンに手を振るなど笑顔を見せていた3人。彼らの日本愛が伝わる大興奮なイベントとなりました。
(取材・文・写真/トキエス)
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『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』
8月30日(金)より全国公開!
監督:クエンティン・タランティーノ
出演:レオナルド・ディカプリオ、ブラッド・ピット、マーゴット・ロビー、アル・パチーノ、エミール・ハーシュ、マーガレット・アクリー ほか
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
2019/アメリカ/161分
原題:Once Upon a Time in Hollywood
公式サイト:http://www.onceinhollywood.jp/
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