台風10号について報じたNHKの外国人向けツイートに反響あつまる

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台風10号について外国人や児童向けに注意換気したNHKのツイートが反響を集めている。

ツイートはNHKが運営するNEWS WEB EASYという平易な日本語を使ったニュースサイトに誘導するもの。ひらがな、カタカナ表記で語句の間にはスペースが設けられ、日本語を学習中の人にも出来るだけ情報をキャッチしてもらおうという工夫が見受けられる。

https://twitter.com/nhk_news/status/1161502103233335299

「【NEWS WEB EASY】やさしい にほんご の  ニュース  です。たいふう が あした きゅうしゅう や しこく を とおり そう です。あんぜん の ため の じゅんび を してください。」

しかし、日本語を使い慣れている層からすると逆に読みづらく、違和感を感じてしまうのも事実のようだ。

今回のNHKのツイートに対し

「在日外国人、観光の外国人はもちろん、子供や障害者の方にもわかりやすいと思います。外国人も英語や母国語を喋る事ができても読み取る事ができず、日本語を覚えてる方方もいると思いますので。」

「これは日本にいる様々な国籍の外国人に対して
手間をかけずに素早く情報伝達するための
「やさしい日本語」というものです

阪神淡路大震災の教訓から生まれました」

など、その意義を理解し、賛同する意見がある一方

「スペースを開けるより、読点を使った方がわかりやすいと思います。」

「こんな事するなら外国語でアナウンスした方がイイんじゃね!?」

「こんなくだらないことのために日本国民の実質税金が使われてるとはね」

など改善の余地があるという主張やそもそも必要ないという意見もあり、つくづく言語的マイノリティ向けに情報伝達することの難しさを感じさせられる。

こういった問題について当事者たちはどう感じているのだろうか。カナダ出身で現在日本在住の翻訳家の方に匿名でご意見をうかがった。

「機械翻訳を使って間違った解釈をしてしまうよりはこのツイートのほうが良いと思います。外国人はみんな英語できると思われがちですが、実際はそうでもないですから。

アイデアはいいし、NEWS WEB EASY記事の本文は漢字の上にフリガナが付いていて、とてもやさしい日本語になっています。

問題はTwitterだとそれができないことです。全部ひらがな表記だとたしかにわかりにくいし逆効果になっています。例えば日本語学校に相談するなどして、最初に外国人が学習するベーシックの漢字100個ぐらいを取り入れると、よりやさしくなると思います。言葉と言葉の間のスペースはそのままでいいと思います。

今回のような災害時に、読める情報がなくて困る外国人は多いと思います。それをみんな理解して、より良い形で情報が伝わるようになればいいですね」

言語的マイノリティ向けの発信など必要ないという人も、たとえば自分が海外で暮らしていて、災害や突発的な事故に巻き込まれた場合を想像するとどうだろうか。多様な人に寄り添える、より優しい社会を築いていきたいものだ。

※画像はTwitter、NEWS WEB EASYから引用しました
https://www3.nhk.or.jp/news/easy/k10012034201000/k10012034201000.html

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