時間の使い方で「仕事の質」は劇的に変わる!「スキマ時間」活用法
あなたは上手く時間管理ができていますか?誰にとっても1日は24時間しかありません。毎日のように時間がなく、プライベートの時間を削って仕事に追われる人もいれば、思い通りに時間をコントロールし、期待以上の成果を公私ともに獲得する人もいます。まさに限られた時間をいかに上手く使えるかで天地の結果の差が開くのが現実です。そこで今回は広告代理店勤務時代に3,000人以上のVIPと交流し、彼らの「時間の調整力」を研究している気配りのプロフェッショナル・後田良輔さんに「スキマ時間を『うまく使う人』と『うまく使えない人』の違い」について話を伺いました。
効果的な時間管理の方法
3000人のVIPを観察していて、発見したことがあります。それは良い意味で「いいかげん」ということです。成功者というと何でも完璧にこなし、そつがないというイメージがありますが、実際は逆。割といいかげんなところを持っています。
特に「いいかげん」が出るのが仕事の姿勢です。たとえば企画書作り。まじめな人は完璧な企画書を目指し、丁寧に企画を作りこみますが、VIPは最初から70%の出来を目指しています。100%の出来の完璧な企画書は確かに素晴らしいものです。
でもその100%は誰にとっての100%なのでしょうか?ビジネスは一人で行うものではありません。必ずお客様や職場の人間と共同で行うものです。だからこそ他人を巻き込んで企画を作らなければ、結果は100%にならないのではないでしょうか。
特にトップセールスはこのことを理解しています。また70%までの企画はある程度短時間で作れますが、そこから30%積み上げるのは相当な時間がかかるもの。つまり完璧を目指す姿勢は、極論をいえば時間の無駄だったのです。
この考え方をVIPはスキマ時間にも応用していました。まとまった時間に仕事や勉強に取り組むのは確かに理想的です。でも忙しい人ほど、そんな100%の機会はほとんどありません。だからこそスキマという70%の時間に、これまた70%の出来の仕事に取り組むことが重要だったのです。5分しかないなら5分で出来る70%のこと。
15分しかないなら15分で出来る70%のことをやる。これらを繰り返すことで、結果、大きな仕事を達成することに繋がっていきます。試しにこれからは70%を積み上げるという発想を取り入れてみてください。
意外と簡単でやってみればぐんと仕事の成果を上げることができます。次からVIPが気を付けてるスキマ時間のポイントをお伝えします。どれも簡単で、使い勝手が良いものばかりですので、参考にしてみてください。
スキマ時間の使い方のポイント(1)見える化する
人はできない理由を見つける天才です。スキマ時間が出来たからといって、いきなり仕事に取り掛かると、「やっぱりこんな短い時間ではできなかった」と出来ない理由を見つけがちになるものです。
これを防ぐため仕事に取り掛かる前に、「どんな仕事があるのか」「何をすべきなのか」を必ずゼロベース思考で紙に書き出してください。
そしてそれらに何分かかりそうかを予想し、5分仕事・10分仕事・15分仕事などのように分類しましょう。これにより「何を・いつに・何分でやるべきか」をいう軸ができます。やるべき仕事の「見える化」をするのが、ポイントです。
スキマ時間の使い方のポイント(2)優先順位をアレンジする
上記を行ったあとに重要になるのが「順番」です。どんな仕事にも納期があるようにスキマ時間の仕事にも優先順位があります。
また全体のやるべきことを俯瞰で見ると、それぞれの分数ではできないけど、本来最も優先しなければいけない仕事が見えてきます。たとえばメール。5分でメールチェックはできるけど、メールの返信まで入れると10分かかるケースがあります。
もし「返信すること」が最も重要な優先順位なのであれば、他の仕事をずらしてでも10分の仕事に取り組む方法をアレンジすべきです。やるべきことのリスト化と数値化、そして優先順位発想を持っておけば、このような調整も簡単にできるようになります。
スキマ時間の使い方のポイント(3)天敵を排除する
スキマ時間をより活用するためには、「やらないこと」を決めることも重要です。たとえばSNS。友人の状況や面白情報の確認など、一つひとつはほんの数秒でチェックできますが、気づくと数十分たってしまうスキマ時間の天敵です。
この他にもネットサーフィンやスマホゲームなどは、同じくスキマ時間にやりがちな天敵です。スキマ時間の仕事にはやっかいな天敵が存在しています。「スキマ時間にやらないことを決める」ことも重要になってきます。
スキマ時間の使い方のポイント(4)「見直し」をリストに加える
上記を繰り返すことでスキマ時間を誰でも活用できるようになります。ただVIPはこれにもう一工夫仕掛けています。
それは「見直し」をリストに加えることです。最初の段階でやることを書き出し、何分仕事なのかを分類していますが、仕事は刻一刻と状況が変化するものです。
だからこそ「現状をもう一度見直す」ということもリストに加える必要があります。朝作ったリストなら、夕方にもう一度見直すくらいが理想的。状況を常にアップデートする姿勢が、スキマ時間をより充実したものにしてくれます。
まとめ
スキマ時間は積み重なればやがて大きな時間につながります。100%の時間が取れなくても、70%の時間や出来の仕事を積み重ねてみてください。
「千里の道も一歩より」ということわざのように、いつか大きな成果を獲得することができるようになります。
働き方改革などで時間を有効に使うことが求められる忙しい時代だからこそ、スキマ時間をうまく使い、効率的に成果を上げたいものです。ほんの少しの工夫で人生はあなたが思う以上に変わります。ぜひあなたの人生をバラ色にしてみませんか。
プロフィール
後田良輔氏/ビジネス書作家・コラムニスト
1972年生まれ。大手3大広告代理店に勤務し、「誰でも使える気配り術」を駆使する気配りのプロフェッショナル。これまで応対したVIPは、東証一部上場社長、世界企業のCEO、政治家、医者、弁護士、大学教授、大物俳優・女優、ミリオンセラー作家、世界No.1クリエイターなど総勢3000名を超える。この特別丁寧に接しなければならない顧客との交流で磨かれたスキルと「東京・名古屋・大阪」の現場勤務で身につけたリアルな経験を組み合わせた、独自の「誰でも使える気配り術」に定評がある。著書に、『気配りの正解』(ダイヤモンド社)『<落ちこぼれでも3秒で社内エースに変わる!>ぶっちぎり理論38』(ダイヤモンド社)、『逆境を活かす! 就活面接「エモロジカル理論」2015年度版』(実務教育出版)『1秒内定面接術」』(インプレス)など。これらの実績を買われ全国の大学や企業から講演・研修依頼が殺到。新聞・雑誌などメディア露出は50回以上。「世界からキャリアの悩みをなくすこと」をミッションとする。
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